「JR西日本285系電車」の版間の差分
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'''ノビノビ座席'''(ノビノビざせき)は、[[285系]]([[サンライズ瀬戸]]・[[サンライズ出雲]])の5号車および12号車(一部を除く)に連結されている、[[普通車]][[指定席]]扱いの簡易寝台設備である。 | '''ノビノビ座席'''(ノビノビざせき)は、[[285系]]([[サンライズ瀬戸]]・[[サンライズ出雲]])の5号車および12号車(一部を除く)に連結されている、[[普通車]][[指定席]]扱いの簡易寝台設備である。 | ||
2026-02-23T11:05:11時点における版
| 1999年ブルーリボン賞受賞車両 |

285系電車(285けいでんしゃ)とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)および東海旅客鉄道(JR東海)が設計・開発し所有する直流特急形寝台電車である。
登場
1990年代、北海道方面の北斗星やトワイライトエクスプレスといった豪華寝台列車が勢いを増していた。
その一方で、従前、特に山陽・九州方面のブルートレインは、新幹線の高速化で当日着可能な最終列車の大幅繰り下げ[注 1]や高速バスや価格競争で値下げが進んだ航空機に敗北して衰退の一途を辿っていた。
そんな状況を打開するためにサービス面で陳腐化した国鉄型客車を置き換える583系以来の寝台電車を製造することとなった。ここで登場したのが285系である。285系は後藤総合車両所所属の0番台3本と大垣車両区所属の3000番台2本が製造され[注 2]、1998年7月10日より岡山駅〜東京駅で併結する「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」として運行を開始した。電車化による加減速力の向上や停車駅の見直しにより前身の客車特急「出雲2・3号」「瀬戸」に比べて1時間近い所要時間短縮を達成した[注 3]。
運用
基本的には4本が運用につき、日中は東車セ田町センター・高松運転所・後藤総合車両所に留置されて清掃・整備が行われ、夜間に寝台特急の運用につく。残りの1本は波動用・予備編成となっている。0番台と3000番台は共通運用で、3000番代のメンテナンスなどは全てJR西日本に委託されている。
客室仕様
開放型が中心の24系客車とは違い個室中心の編成構成となっている。車内デザインは住宅会社のミサワホームが手掛けており、ブルートレインとは一線を画した温かい雰囲気となっている。また、シャワー室やラウンジも備えている。
シングル
寝台料金7700円で利用できるB寝台個室で、1編成あたりの室数が最も多い部屋である。285系唯一の個室設定でもある。大きな窓を一人で独占できる「階上席」、揺れが少ない「階下席」、スペースが広い「平屋席」の3つのタイプがある。室内では余裕で立つことができ、段差はない。また、足元と窓下にそれぞれテーブルがあり、起き上がる際には頭をぶつけないよう注意する必要がある。
ソロ
寝台料金6600円のB寝台個室で、1編成中に20席存在する。シングルより1000円安いがその分狭く、室内で完全に立ち上がることはほぼ不可能である[注 4]。また、階上室には急な階段があり、下段にはその階段用スペースとなる大きな出っ張りがありスペースを圧迫している。それでも、他人に邪魔されないかつ安く利用できるということも合間って人気が高い。
シングルツイン
一人・二人両方で利用できるように設計されたB寝台個室。上段ベッドと下段ベッドの2段式となっており、下段ベッドはソファに変形できる。寝台料金は9800円であるが、2人で利用する場合は追加で5500円が必要となる。「シングルツイン」は先にデビューしたトワイライトエクスプレスにも存在した個室だが、こちらは上段に窓がないため、285系の方が上位互換と言える。
サンライズツイン
シングルツインのパワーアップバージョンで、1編成あたり4部屋設置されている。2台のベッドが並べて設置されており、かつてブルトレ「なは」「北斗星」に連結されていた「デュエット」に近いデザインとなっている。寝台料金は1人・2人利用関係なく15400円となっている。
シングルデラックス
「あさかぜ号」から受け継がれてきた東海道ブルトレ伝統のA寝台個室。1編成に4部屋設置されていて、寝台料金は13980円で一人分で発売する。シングルに比べてベッドの大きさが850mmと一回り大きく、洗面台や椅子付きの机も設置されている。また、アメニティグッズも配布され、特製の石鹸やタオル、A寝台専用のシャワーカードが同封されている。かつては液晶テレビも備えていたそうだが、現在はなくなっている。
ノビノビ座席
ノビノビ座席(ノビノビざせき)は、285系(サンライズ瀬戸・サンライズ出雲)の5号車および12号車(一部を除く)に連結されている、普通車指定席扱いの簡易寝台設備である。
座席移動のニーズに応えた設備であり、かつて急行「はまなす」や青函連絡船などに連結されていた、いわゆる「カーペットカー」の進化版といえる。名称こそ「座席」であるが、実際には床面がカーペット敷きとなっており、横になって寝ることができる(簡易寝台)。
料金体系
通常、サンライズ号に乗車するには乗車券と特急券に加え、6,000円~10,000円前後の寝台券を購入する必要がある。しかし、ノビノビ座席は普通車指定席扱いであるため、寝台料金は不要である。
- 料金: 乗車券 + 特急券 + 座席指定料金(通常期530円、繁忙期等により変動)
これだけひどい条件でも個室に比べ圧倒的に安いため、非常に人気があり、特に休日や長期休暇期間での席の入手は極めて困難である。1ヶ月前の発売開始時刻(10時)と同時に売り切れる、いわゆる「10時打ち」が必要な場合も多い。
設備・スペック
半個室の二段構造となっており、上段と下段に分かれる。
- サイズ: 長さ207cm、幅82cm、高さ96cm
- 基本設備: カーペット敷きの床、毛布(掛け用1枚)、使い捨て枕カバー、
申し訳程度の読書灯、プラスチック製コップ、小型テーブル(ドリンクホルダー設備)、個別照明。 - プライバシー: 料金に比例して個室に比べ設備は簡素である。隣の区画との間には、就寝時の頭部付近を遮る程度の固定仕切り板があるが、完全に仕切られているわけではなく、足元までを隠すカーテンなどは存在しない[注 5]。仕切り板付近には、なぜかカーテンが付いていないカーテンレールのような溝が付いている。
上段と下段の違い
利用者の好みにより分かれるが、構造上以下の違いがある。
- 上段
- 階段を使って昇る必要がある。窓が天井のカーブに沿って大きく作られており、星空を見上げることができるなど開放感がある。また、上に他人がいないため、足音などの振動が伝わりにくい。
- 下段
- 階段の上り下りがないため、荷物の出し入れやトイレへの移動が楽である。窓は通常の長方形だが、ホームの足元付近の高さになるため、停車駅での視線が気になる場合はカーテンを閉める必要がある。
利用上の留意点
個室に比べると、プライバシーや騒音の面で劣る点は否めない。
- 居住性と振動
- 床はカーペットなのでむろん固く、特に横向きで寝るタイプの人は注意が必要である。備え付けの毛布は1枚しかなく、これを敷布団代わりにするか掛け布団にするかで悩むこととなる。寝心地を改善するためにキャンプ用のエア枕、寝袋や敷き布団などを別途用意する強者もいる。また、設置車両が電動車(モーター車)の真上に位置するため、走行中は重低音の駆動音や振動が常に伝わる。
- 電源・空調
- 各区画に専用のコンセントはなく、窓側に設置された共用のもの(数カ所)を使用することとなる。トラブル防止やスマートフォンの充電維持のためにも、大容量のモバイルバッテリー等の持参が強く推奨される。また、上段・下段共に冷暖房の吹き出し口があるが、個別の温度調節は行えないため、衣類での調整が必要である。
- 騒音と周辺環境
- 区画同士が完全に仕切られていないため、周囲の影響を強く受ける。このため、いびきがうるさい人や体臭が強い人と隣になると詰みである[Joke
]。耳栓やアイマスクの準備は半ば必須といえる。ただし、不特定多数の目がある空間であるため、個室よりも犯罪行為は行われにくいという側面もある[注 6]。 - 車内検札
- 個室と異なり、車掌による検札が比較的早い段階で行われる。就寝後に起こされることは少ないが、深夜・早朝の乗降がある駅の前後は物音が響きやすいため、熟睡には向かない。
- 卓上スペース
- 壁面に備え付けられたテーブルはかなり小さいため、駅弁を置くとスペースがいっぱいになる。大体のものはカーペットへの「直置き」になると考えておいた方が良い。
注釈
- ↑ 例えば、1988年時点では「あさかぜ1号」は東京発19時5分・博多着10時57分、「あさかぜ3号」は東京発19時20分・広島着6時35分で、東京駅からの新幹線最終発は博多が17時8分、広島が18時36分だったが、2023年3月改正時点では博多が18時51分、広島が20時が新幹線最終である。ちなみに、東京発初発新幹線で博多に10時52分に着く。
- ↑ なお、両者は共通設計で違いはVVVFインバーターの種類くらいである。
- ↑ これらの列車は九州ブルトレと同じく需要が低迷していたが、将来的な新幹線延伸計画が無かったことや航空機に対する競争力が残っていたため電車化される運びとなった。
- ↑ それでも、20系客車のA寝台「カルテット」個室と同じ規格である。
- ↑ 通路側には目隠し用のカーテンが設置されている。
- ↑ ただ、やはり防犯意識は必要であり、貴重品は常に身につけておくべきである。
☆彡夜行列車☆彡 |