国鉄167系電車

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国鉄167系電車 (こくてつ167けいでんしゃ)とは、日本国有鉄道が設計、開発した直流電車である。

概要[編集]

北関東山陽地方の生徒の修学旅行用途で計画され、国鉄165系電車と同じ性能、車体構造を持つが、用途の関係で一等車はなかった。客用扉の幅は700mmで、165系よりも狭い。電動機はMT54、台車は電動車がDT32、制御車がTR69である。
高運転台である。パンタグラフ設置箇所のみ低屋根となっており、低断面トンネル線区も運用可能となっている。制御電動車、付随車が作られなかったため、最短でも4両編成が限界だった。
客室設備は国鉄159系電車とほぼ同様で、速度計が設置された以外は他の急行形車両と同様である。登場当時は非冷房であったが、後に全車が冷房化改造された。
更には1両が事故廃車となった以外はすべてJRに引き継がれ、2003年まで使用された。冷房化実施や国鉄分割民営化後の残存したことは、日本国有鉄道修学旅行専用車両としては唯一である。

型式[編集]

クハ167[編集]

22両すべて新製車。クハ167-2のみ1982年に事故廃車され、それ以外はすべてJRに継承された。

モハ166[編集]

15両すべて新製車。モハ167とユニットを組む。すべてJRに継承された。

モハ167[編集]

15両すべて新製車。モハ166とユニットを組む。すべてJRに継承された。

改造[編集]

アコモデーション改造[編集]

167系の田町車に施工され、座席のリクライニングシート化が行われた。

角目ライト化[編集]

同じく田町車に行われた。アコモ改造されていない編成にも行われた。

運用[編集]

登場時は、修学旅行列車として、東京対山陽地区の「わこうど」や北関東対関西地区の列車に使用され、修学旅行オフシーズンには東京対山陽地区の夜行臨時急行「長州」も設定された。

後に湘南色に塗り替えられ、「ごてんば」 (昭和60年3月14日日本国有鉄道ダイヤ改正で廃止)や季節「ちくま・くろよん」 (昭和61年11月1日日本国有鉄道ダイヤ改正以後は臨時列車)といった急行列車に用いられた。大垣夜行にも用いられたことがある他、1993年春の山梨デスティネーションキャンペーンの際はジョイフルトレインパノラマエクスプレスアルプスと編成を組み10両編成で急行「しんせん・やまなし号」として運転された。

また、事故でクハ167-2を失った編成には、代わりに当時廃車予定車両だったクハ165-3が組み込まれ晩年まで使用されていた。

関連項目[編集]