JR西日本207系電車

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2000番台アカT24編成

JR西日本207系電車は、西日本旅客鉄道が1991年に開発した鉄道車両(直流電車)。

概要[編集]

国鉄分割民営化後、西日本旅客鉄道初となる新形式通勤型電車。VVVFインバーター制御の導入(初期車両0番台についてはGTOサイリスタチョッパ併用)や最高速度120km走行が可能となるなど、新機軸が満載だった。

車体構造[編集]

軽量ステンレス構造。前面のみ普通鋼製。車体幅が広げられ、裾がしぼまれた。

車内[編集]

車内では化粧版仕上げとなっている。座席は青色だったが、2010年頃より緑色に取り換えられている。

運用線区[編集]

大阪・神戸の近郊区間で使用されている。ただし、大阪近郊でも北半分の、JR京都線・JR神戸線および直通路線に限られている。南半分の地域では、3ドア車化の動きが進んだため、323系の他に転換クロス車の221系や223系が投入され、普通電車にも使用されている。

過去

運用[編集]

7連のF1編成については限定運用が組まれていたが、321系登場後は共通運用となった。2012年以降は3連+4連の分割編成も321系と完全な共通運用となっている。

2022年の減便によって余剰となった3連×2本と4連×2本が組み替えられ、6連貫通のX1編成と2連のY1編成が登場した。X1編成は和田岬線の103系を置き換えた一方で、Y1編成は2026年現在もニートレイン状態が続いている。

番台区分[編集]

番台 制御装置 登場年
0番台 チョッパ併用三菱Ptr-VVVF・東芝GTO-VVVF
東芝IGBT-VVVF(更新車)
1991年
1000番代 東芝GTO-VVVF
東芝IGBT-VVVF(更新車)
1994年
2000番代 東芝IGBT-VVVF・日立IGBT-VVVF 2002年

2000番台は機器類を223系2000番台ベースとしたものだが、外観についてはほとんど変化がなく、16ドットの前面行先表示や側面の号車表示がない行先表示もそのままである。

編成形態別概説[編集]

F編成[編集]

0番台7連1本のみの製造で、量産先行車。2005年の321系登場まで限定運用が組まれていた。後述の経緯で体質改善工事を受けず2022年に全廃。

Z編成[編集]

0番台4連の編成で23本用意されたが、Z16編成を福知山線脱線事故で失った。それ以外は2022年までに体質改善工事を施工。

H編成[編集]

元・0番台3連で、1500番台を組み込む。16本用意された。

T編成[編集]

1000・2000番台の4連。1000番台が19本、2000番台が11本用意されたが、T18編成は一度3連化された後、T3編成を巻き込み6連のX編成と2連のY編成になった。

S編成[編集]

3連で、1000番台55本、2000番台12本が用意されたがS18編成を福知山線脱線事故で失った。2000番台S編成はT編成より1本多く、その1本のみ1000番台T編成と組む。

X編成・Y編成[編集]

T3編成とT18編成を6連と2連に組成変更。Y編成は運用がない。

改造[編集]

体質改善工事[編集]

0番台と1000番台は製造から20年以上を経過した2014年頃から体質改善工事を行っている。内容は以下の通り。

  • 前照灯をHID4灯化。2018年以降はLEDに変更されている。
  • 車体を補強
  • 前面を321系風のデザインに変更し、スカートを交換
  • 行先表示器のLED化
  • VVVF装置の一部部品更新
  • 車椅子スペースの設置
  • 室内灯のLED化

など。中間運転台は普段使用されないことから前照灯の換装は行われない。F1編成のみは廃車まで実施されなかった。

0番台統一のZ編成はこの工事を2022年までに完了した。

また、1000番台のVVVFはIGBTに更新されたが、元の筐体を活かしているため、非同期音は甲高いものとなったものの、同期音は元の東芝GTOの音という何とも不思議なVVVFとなった。

YouTube 動画リンク

さらには、2020年以降は東芝GTOのままリニューアルされた1000番台の編成が現れた。半導体不足の影響であったのか、遅れて東芝IGBT化されたため短期間で消滅している。

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また近年では半更新と呼ばれる室内灯をそのままにした編成も多い。この様な車両は地方転用を見据えているかもしれない[要出典]。一方、未更新のまま室内灯をLED化された車両も存在し、どちらが先行するか決まっているわけではないようである。未更新のまま室内灯をLED化する理由としては、まもなく蛍光灯が製造終了するためだとされる。

室内灯のLED化[編集]

体質改善とは別に、蛍光灯の生産終了によりLED化したもの。

種別幕フルカラーLED化[編集]

体質改善車に対して、従来は種別が方向幕、行先がフルカラーLEDとなっていたが、これを両方ともフルカラーLEDとしたもの。ただし、未施工で休車中のY1編成にも施工済み。

通常は種別幕をフルカラーLED化した編成同士を連結するが、ごく稀に種別幕が非LEDであるものを連結する。

廃車[編集]

2005年のJR福知山線脱線事故当日に、被災車両のうちZ16編成4両が除籍され現地で解体。S18編成3両も長期間保留車となった末、2024年3月31日付で除籍された。いずれも事故の風化防止と社員教育のため保存されることになったが、Z16編成は復元困難につき部品ごとでの保存となる。S18編成は後ろ3両側ということもありクモハ207-1033の顔面が少し潰れる程度の被害だったが、警察の手から戻っても修理されることなく廃車された。機械的に見れば復活させることは可能だったのだろうが、脱線事故の遺族への配慮という可能性が高い。

2022年4月6日にはF1編成が吹田に廃車回送されたが、これは事故以外では初となる。それは、F1編成が量産先行車であるため不具合が多く運用離脱が多いことに加えてコロナウイルスの流行によって運用に必要な編成数が減少したためである。

今後[編集]

207系・321系を合わせると7両の編成数は105本、運用数は96であることから、予備車削減が十二分に検討されやすい状態にある。ここで、一部編成に対しては先頭車と中間車のトレードを行い2 - 3両ずつ合計10編成程度加古川線あたりへ転用し、同線の103系・125系を置き換えても不思議ではない。

Y1編成に関してもこの流れに巻き込まれやすい状況だが、2000番台のうち1000番台と組む3連1本とのクモハ差し替えや燃料電池試験電車への改造も十二分に考えられる。なおJR西日本の他の事例から、短編成による転用先がなければ数年放置の末に廃車という可能性もある。

余談[編集]

雑誌「鉄道ファン」の2007年7月号において、国鉄型の残存率を示したリストに207系が「4900.00%」と載っているが、このJR独自の207系を含めてカウントしたものである。なお、本家の在籍車は2010年になくなり2011年7月に「4800.00%」に減少、上記の廃車を含めると2024年7月号においては「4700.00%」に減少している。

近い世代の車両[編集]

関連項目[編集]

JR西日本の鉄道車両
客車
一般用 オハフ33形*廃 - オハ46形*廃 - マイテ49形*廃 - 50系*廃 - 60系*廃 - 35系
急行形・特急形 12系* - 14系* - 20系*廃 - 24系*廃
貨車
ヨ8000形*廃 - チ1000形*廃 - チキ5200形* - チキ5500形* - チキ6000形* - チキ7000形* - ホキ800形* - トラ45000形*廃 - トラ70000形*廃 - ワム80000形*廃 - ワキ5000形*廃 - ワキ10000形*廃
気動車
急行型 キハ58系*廃 - キハ65形*廃
特急型 87系 - キハ181系*廃 - キハ187系 - キハ189系
一般型 キハ20系*廃 - キハ33形廃 - キハ35系*廃 - キハ37形*廃 - キハ40系 - キハ45系*廃 - キハ120形 - キハ121系 - キハ122系 - キハ126系 - キハ127系
電車
直流用
特急型 183系廃 - 271系 - 273系 - 281系 - 283系 - 285系 - 287系 - 289系 - 381系*廃
急行型 165系*廃 - 167系*廃
近郊型 クモハ84形廃 -111系*・113系* - 115系* - 117系* - 123系* - 125系 - 211系廃 - 213系* - 221系 - 223系 - 225系 - 227系
通勤型 直流用クモハ42系* - クモニ83形*廃 - 101系*廃 - 103系* - 105系* - 201系*廃 - 205系* - 207系 - 321系 - 323系
交直流
特急型 485系*廃 - 489系*廃 - 583系*廃 - 681系 - 683系
急行型 471系*廃 - 475系*廃 - 457系*廃
近郊型 413系*廃 - 415系廃 - 419系*廃 - 521系
通勤型 なし
ハイブリット車 DEC700形
その他車両
事業用車
機関車
電気機関車
直流 EF15形*廃 - EF58形*廃 - EF59形*廃 - EF60形*廃 - EF64形*廃 - EF65形* - EF66形*廃
交直流 EF81形*廃
交流 なし
ディーゼル機関車 DD14形*廃 - DD15形*廃 - DD16形*廃 - 912形*廃 - DD51形*廃 - DE10形*廃 - DE15形*廃
蒸気機関車 C56形(160号機、展示用)* - C57形(1号機)* - C61形(2号機、展示用)* - C62形(2号機、展示用)* - D51形(200号機)*
電車
直流 クモヤ90形*廃 - クモヤ91形*廃 - 145系*
交直流 441系*廃 - 443系*廃
交流 なし
客車 マヤ34形*廃 - オヤ31形*廃
貨車 ケ10形*廃 - ソ80形*廃 - 923形*廃 - 931形*廃 - 935形*廃
気動車 キヤ141系 - キヤ143形 - キヤ191系*廃 -
ハイブリッド車 DEC741形 - DEC743形
新幹線 500系 - 921形 - 922形*廃 - 923形
新幹線 0系*廃 - 100系*廃 - 300系廃 - 500系 - 700系 - N700系 - W7系 - N700S
「*」がある形式は国鉄から継承。右上に「廃」と書かれた形式はJR西日本には書類上存在しない。
データは2024年10月1日現在のもの。