JR東日本E231系電車

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
E231系から転送)
ナビゲーションに移動 検索に移動
E231系電車(通勤タイプ)
中央・総武線向け0番台
浅草橋駅にて)
製造所川崎重工業
東急車輛製造
新津車両製作所
運用者JR東日本
製造年1998年2011年
最高運転速度120km/h
設計最高速度120km/h
起動加速度2.5km/h/s
3.3km/h/s(800番台)
減速度4.2km/h/s(常用)
4.5km/h/s(最大)
電源方式直流1500V
保安装置ATS-P
ATS-Sn

ATC-10(800番台)
主電動機MT73形
主電動機出力95kW
制御方式VVVFインバータ制御(IGBT素子)
歯車比7.07
台車DT61(電動車)
TR246(付随車)
駆動方式TD平行カルダン駆動方式
所属車両
センター
松戸車両センター
三鷹車両センター
京葉車両センター
川越車両センター


E231系電車(E231けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が開発し運用している直流の通勤型電車である。

概要[編集]

JR東日本は209系の製造の後、拡幅車体をいた車両の開発に取り組んでいった。JRはこれに先駆け1998年に拡幅車体の209系500番台の製造を開始し、同年にはIGBT-VVVFを装備し6ドア車を連結した209系950番台(→E231系900番台)を開発、中央・総武緩行線に投入した。その後2000年からは量産車が登場。老朽化が進む103系201系など国鉄型車両の置き換え用として首都圏の主要線区に次々と投入された。

新技術として、伝送技術を採用したTIMS(列車情報管理システム)を導入し、車内電線の数を削減することが可能となり、209系に比べると1編成辺り1.4tもの軽量化が可能となるなど、『21世紀型ハイブリット車両』としても親しまれている。

他方、2010年代以降は後継となるE235系の登場により一部線区で置き換えや余剰廃車が発生している。また、2014年よりVVVFインバータやドアエンジンなどの機器更新がスタートし、2025年を以て全車両への施工が完了した。

車内設備[編集]

車内案内設備としてLED車内案内表示器(500番台は液晶ディスプレイを用いたトレインチャンネル)によって各種情報を表示している。LED式の場合、1段タイプと2段タイプの2タイプが存在するが、共通点として次駅案内が表示され、漢字→ローマ字→カタカナの順に表示される。一部の車両では旅客への案内向上のため、VIS と称する情報提供装置を搭載している。

2段タイプのものは上段に行先・次駅案内・出口案内などを表示し、下段は所要時間表示・乗り換え案内・ニュース・運行情報などを表示する。また新たな列車運行情報が入電した時はアラート音が鳴る。非常ブレーキ取扱時にはディスプレイに「急停車します」と赤字で表示される。

  • :「次は上野」→「Next Ueno」→「次はウエノ」→「上野行」→「For Ueno」

なお、初期に落成した小山所属車両は「上野行」や「For Ueno」ではなく、「行先は上野」と表示され、英語表示はない。また、中央・総武緩行線用車両は行先表示を行わない。

一部の1段式LEDの車両では、E217系などで表示される運行情報表示が行先表示の後にテロップで流されるようになった。この表示は駅到着前まで繰り返し表示される。なお、駅出発直後は2回次駅・行先表示をしてから表示される。これはE217系などでも同様である。また、2段式とは違い、1段式LEDではアラート音は鳴らない。

  • :「次は上野」→「Next Ueno」→「次はウエノ」→「上野行」→「For Ueno」→〔運行情報表示〕

近郊形と一部の通勤形の車両で、駅到着前「まもなく○○」と「○○行」(小山前期車は「行先は○○」)を交互に表示するようになった。また、2段式LEDの車両はドア開閉方向と「まもなく○○」を交互表示する(0番台はドア開閉方向のみ表示する)。三鷹区に所属する0番台は行先表示を行わないため、「まもなく○○」の固定表示となる。

  • :「次は上野」→「まもなく上野」⇔「上野行」〔「行先は上野」〕
  • (三鷹区の0番台の場合)「次は水道橋」→「まもなく水道橋」

500番台は液晶ディスプレイのため若干異なり(カタカナではなくひらがなで表示される点など)、以下のような表示となっている。

  • :「次は上野です。」→「Next Ueno」→「つぎはうえのです。」

また、常磐線快速・成田線では、停車時に主な駅の所要時間がテロップで流される。

  • :「我孫子まで○○分」→・・・

番台別概説[編集]

900番台[編集]

武蔵野線転属後の900番台

1998年10月に209系950番台としてミツ24編成の10両×1本が登場。1 - 5号車は東急車輛製で日立製のVVVFを搭載し、6 - 10号車は新津工場製で三菱製のVVVFを備えていた。列車情報管理システムTIMSなどの新技術も取り入れており、1999年3月より中央・総武線で定期運行を開始した。2000年6月にはE231系900番台に改番され、編成番号もミツB901に変更となった。2020年2月25日に中央・総武緩行線での運用を終了し、翌月には大宮総合車両センターへ入場。同所で機器更新と8両化改造を行い、7月10日付けで京葉車両センターへ転属した。現在はケヨMU1編成として主に武蔵野線を中心に運用されている。なお、転用時の改造でVVVFインバータは0番台更新車と同じ三菱製の物に統一されたほか、脱車されたサハE231-901とサハE230-901は廃車となった。

なお、量産車との違いは以下の通りである。

  • ATS-SNも装備している(0番台はATS-Pのみだったが、後に追加で搭載された)。
  • 登場時は宇都宮線・高崎線の行先表示も収録していた(現在は削除)。
  • JRロゴマークの位置が209系と同じ。
  • パンタグラフがPS33形(0番台はPS33B形を採用)。
  • 吊り革の形状。
  • 窓ガラスの種類。

0番台[編集]

中央・総武緩行線[編集]

中央・総武線向け0番台(組み替え後)

205系・103系・201系の置き換えに伴い、2000年から2001年にかけて6ドア車1両込みの10両編成42本が導入された。このうちB1〜B19・B26・B27編成は習志野電車区に新製配置され、後に三鷹へ転属した。2002年には運用増に伴いB57編成が増備されたほか、2006年には209系500番台の京浜東北線転属の穴埋めのためB80〜B82編成の3本が追加で投入された。

2015年にB20・B21編成が常磐快速線へ転出し、さらに翌年からは山手線の500番台による置き換えがスタート。2020年初頭までに殆どの編成が武蔵野線または八高・川越線に転属となった。残ったB10 - B12・B14・B26・B27の計6本にも機器更新及び編成組み換えが施工され、VVVFが三菱3レベルIGBT(お化けインバーター)から2レベルのタイプへ換装されたほか、6ドア車含むサハ2両を取り外し、八高線転属編成の余剰モハを組み込むことでモーター車の比率を500番台と同じ6M4Tに向上させた。

なお、0番台の三鷹残留編成はワンマン化の対象外となっており、2027年春頃を目処に運用を終了する見込みである。

常磐快速線[編集]

常磐線の0番台

老朽化した103系の取り替えに伴い、10連の基本編成17本と5連の付属編成19本が松戸車両センターへ投入された。落成当初の帯色は緑一色だったが、デビュー直前に緑と黄緑を組み合わせたものに変更された。15両オールロングシートの編成を組み、在来線車両としては世界最高クラスの定員数を誇る。付属編成は我孫子支線での単独運用が存在するほか、かつては5+5の10両編成として基本編成の運用を代走することも多かった。

2015年に上野東京ライン開業に伴う運用増に伴い中央・総武線から10連2本(118・119編成)が転入。翌2016年から2020年にかけて機器更新を実施し、VVVFインバーターがE233系同様の物に更新された。なお、118編成は2020年10月に武蔵野線へ再転属している。

2021年には成田線120周年に合わせて5連の139編成がスカ色に変更された(マトスカ)。また、2023年3月頃からは前照灯のLED化が進んでいる。

武蔵野線[編集]

武蔵野線転属後の0番台

元中央・総武緩行線(MU22編成のみ元常常磐線)の中古車で、2017年11月1日より運用を開始し、京葉車両センターの205系の全車を置き換えた。209系500番台と共通運用を組み、京葉線にも乗り入れる。転用時の改造に併せて機器更新が実施されたほか、中間サハ2両の廃車により8両へ短縮となった。編成番号はクハの車番とは特に関係無く振られているが、MU23〜MU30とMU40は欠番となっている。MU22編成は元松戸車であることから電気連結器を備える。また、MU41 - 43編成は三鷹時代からの仕様で車外スピーカーの搭載準備工事が施工済である。

2026年1月より当グループでも前照灯のLED化がスタートした。

500番台[編集]

山手線[編集]

山手線時代の500番台

2002年より山手線の205系置き換え用に11両編成50本が製造された。JR東日本の看板路線・山手線の車両ということで顔つきが他のE231系と異なっており、どちらかというとE331系に近い。また、各ドア上には案内用と広告用の2台の15インチLCDを備える。

デビュー当初は7号車と10号車に6ドアのサハE230形が組み込まれていたが、ホームドア設置に伴い全車両の4ドア車への統一が決定。2010年より7号車はサハE231形600番台へ、10号車はサハE231形4600番台へ順次取り替えられた。なお、編成から外れた6ドア車の長野配給の際には、伴走車には中央・総武線用のB27編成が使用された。

E235系への置き換えにより、2020年1月を以て運行を終了。ラストランイベントは鉄道ファンが線路に立ち入るトラブルが起こったため中止となった。

中央・総武緩行線[編集]

中央・総武線の500番台

2014年10月28日、520編成が先行的に三鷹へ転出し、同年12月より中央・総武緩行線での営業運転をスタートした。さらに2016年には540編成もE235系量産先行車に押し出される形で三鷹へ転出。翌年からはE235系0番台量産車の投入がスタートし、E231系500番台の残りの全ての編成が機器更新を行い、中央・総武緩行線へ転属した。これにより209系500番台の全車とE231系0番台の大半が置き換えられた。

2024年よりワンマン運転対応改造を実施しているほか、2026年に前照灯のLED化も始まった。

800番台[編集]

試運転中の800番台

老朽化した301系を置き換えるために2003年より営業運転を開始し、10両編成7本が投入された。東京メトロ東西線直通用の車両のため、E231系では唯一拡幅車体が採用されなかった。

非常用の貫通扉も装備され、外観は209系1000番台に近い。編成数に対する運用数が極端に少なく、走行距離の観点から長らく機器更新が見送られてきた。このため鉄道ファンからはJR最後の幽霊インバーターということで注目度が高かったが、2022年9月のK3編成を皮切りに新しいVVVFインバーターへの換装が始まり、2025年3月までに全編成への施工が完了した。2024年から2026年にかけて前照灯のLED化も行われた。

800番台を名乗るが、低屋根車というわけではない。ただし、パンタグラフは狭小トンネル対応であるため、狭小トンネルの走行は可能で◆マークも存在する。

3000番台[編集]

八高線のE231系3000番台。

八高・川越線で使用されている4両編成。元は0番台であったが、2017年より改造を行った6本が川越車両センターに転入した。編成番号は41 - 46が割り振られている。内装はほぼ三鷹時代のままであり、トイレやボックスシートも設置されていない。2020年頃より側面カメラ・車外スピーカー設置などのワンマン運転対応工事がスタートし、2022年3月のJR東日本ダイヤ改正よりワンマン運転を開始した。なお、サハE231形3000番台も存在するが、こちらは近郊タイプ(1000番台)の区分であり、この区分との関係は無い。

近郊タイプ(1000番台)[編集]

詳細は「JR東日本E231系電車1000番台」を参照

今後[編集]

通勤型も大半の部類では機器更新や車体修繕を済ませておりほぼ安泰と考えて良いが、下記のような例外も存在する。

以下の内容は投稿者の予想や憶測を含みます。
確定事項ではありません。参考程度にご覧下さい。

三鷹車[編集]

総武・中央緩行線に残留した0番台6編成は、2027年3月以降実施予定のワンマン化の対象外であることが示唆されており運用離脱は確定と思われる。また、800番台についても2026年3月改正で乗り入れ本数が激減することから2編成程度運用離脱の可能性がある。

なお、代替後も武蔵野線または八高線、大穴で京葉線・青梅線あたりへの転用が考えられるため、編成単位での廃車が出る可能性は薄い。

松戸車[編集]

我孫子支線では日中時間帯の10両が輸送力過剰であることに加え、我孫子駅にFD基準帯でE131系3・6両の投入が示唆されている。もし実現すれば、松戸所属の0番台の一部が(羽田アクセス線開業の運用増に影響しない範囲で)武蔵野線または八高線での209系代替のため転出する可能性が高い。また、上記三鷹車とうまい具合に組成変更をすればサハにも廃車を出さず武蔵野線に転用することが可能となる[1]

憶測はここまで


車両番号[編集]

  • モハE230
    • 1-84:0番台10両編成のうち4,9号車。三鷹、習志野に配属
    • 85-105:0番台10,15両編成のうち2,7,12号車。松戸に配属
    • 106-107:0番台10両編成のうち4,9号車。三鷹に配属。301系代替用
    • 108-139:0番台10両編成のうち2,7号車。松戸に配属
    • 140-145:0番台10両編成のうち4,9号車。三鷹に配属。
    • 501-656:500番台11両編成のうち2,5,8号車。山手に配属。
    • 801-821:800番台10両編成のうち3,6,9号車。三鷹に配属。

近い世代の車両[編集]

交直流車だと、JR東日本E501系電車が少し前、JR東日本E531系電車が少し後の世代になる。

脚注[編集]

  1. 計算上、三鷹車0番台10連2本と松戸車10連1本、5連2本から8連5本を仕立てる手法で組み替えた編成内での廃車はゼロとなる。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

JR JR東日本の鉄道車両
客車
特急型(寝台含む) 14系(14形・15形)* - 24系(24形・25形・夢空間)* - E26系
急行型 12系*
一般型客車 50系* - 旧型客車*
気動車
特急型 なし
急行型 キハ58・キハ28*
一般型 キハ40・キハ47・キハ48*(・2代目*) - キハ52* - キハ30・35・36* - キハ37* - キハ38* - キハ45* - キハ100・キハ110 - キハE120・キハE130 - キハ141*
電車
直流
特急型 183系・189系* - 185系* - 251系 - 253系(1000番台)0番台は引退済み - 255系 - E257系 - E259系 - E261系 - E351系 - E353系 - 651系(クハ651-1001)
急行型 165系・167系・169系* - 157系*
近郊型 111系・113系* - 115系* - 123系* - E129系 - E131系 - 211系* - E217系 - E231系1000番台 - E233系3000番台
通勤型 旧型国電 - 101系* - 103系* - 105系* - 107系 - E127系 - E131系 - 201系* - 203系* - 205系*(・500番台) - 207系900番台* - 209系 - 215系 - E231系(1000番台除く) - E233系(3000番台除く) - E235系 - 301系*
交直流
特急型
一般用 485系・489系* - 583系* - 651系(0番台) - E653系 - E657系
貴賓・団体用 E655系
急行型 455系・457系*
近郊型 401系*403系*415系* - 417系* - E531系
通勤型 E501系
交流
特急型 E751系
急行型 なし
近郊型 715系* - 717系* - 719系 - E721系
通勤型 701系 - E723系
ハイブリット車
気動車 キハE200形
ハイブリッド車(蓄電含む) HB-E300系 - HB-E210系 - HB-E220系 - EV-E301系 - GV-E400系 - EV-E801系
その他車両
旅客 E001形四季島専用) - HB-E300系
事業用車
機関車
電気機関車
直流 EF55形* - EF58* - EF60形* - EF62形* - EF63形* - EF64形* - EF65形*
交直流 EF81形* - EF510形
交流 ED75形*
ディーゼル機関車 DE10形 - DD51形*
蒸気機関車 D51形 (498号機)* - C57形 (180号機)* - C58形 (239号機)* - C61形 (20号機)*
電車
直流 143系* - 145系*
交直流 E491系 - E493系
交流 なし
気動車 キヤE193系 - キヤE195系 - GV-E197系
除雪モーターカー ENR-1000形
研修用機械 E991系(偽)
新幹線
旅客 200系* - E1系 - E2系 - E3系 - E4系 - E5系 - E6系 - E7系 - E8系
検測車 E926形(East i)
「*」がある形式は国鉄から継承。右上に「廃」と書かれた形式はJR東日本には書類上存在しない。
データは2025年10月現在のもの。