長野配給
長野配給(ながのはいきゅう)とは、東日本旅客鉄道が運行する臨時配給列車である。
概要[編集]
引退して定期運用を退いた鉄道車両を、首都圏各地の車両基地から中央本線経由で長野総合車両センターに出入場する際に運行される配給列車の総称である。基本的には電気機関車けん引で運行される。稀にJR京葉線の201系や高崎車両センター所属の211系3000番台など狭小トンネルに対応した車両は自走で回送される場合もあるが、この場合は機関車牽引での運搬列車を示す「配給列車」の定義から外れるため、「長野配給」に含めない。
長野総合車両センターは「NN」と略されるため、長野配給は「NN配給」「NN入場配給」「NN出場配給」とも表記される。
なお、長野総合車両センターへの配給は入場したきり高確率で廃車解体となるが、一部の配給は他線に転属させるための配給である。平日(火・水・木)に不定期運行されることが多い。
列車番号は、八王子から長野までが配9441列車で固定されている。配給の牽引機返却回送列車は単9430列車(長野→八王子間に限る)となっている。基本的には首都圏正午発長野夕方着のダイヤ設定となっているが、近年では185系・215系などの少数形式に限って首都圏深夜発長野早朝着(いわゆる目隠しダイヤ)の便も増えている。
使用車両[編集]
回送される車両の多くは検査期限切れ又は中央線の保安装置・狭小トンネルに対応していないため自走することができない。このため狭小トンネルに対応し、山岳路線に強い牽引車が使用される。
EF64形[編集]
電車とも連結可能な双頭連結器を備えた長岡車両センターの1030・1031・1032号機がメインで使用される[注 1]。
E493系[編集]
上記EF64形の老朽取り替えのため2020年度と2023年度に2両編成2本ずつ、計4両が製造された。各種試験を行ったのち、2025年1月の209系1000番台廃車回送より充当を開始した。