廃車回送

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廃車回送(はいしゃかいそう)とは、引退した車両を解体するために車両基地などへ回送することである。ドナドナとも呼ばれる。

概要[編集]

鉄道においては首都圏から長野郡山など、離れた車両基地や解体場へ回送することもある。また、保安装置などの都合上により機関車に牽引される場合もある。機関車牽引の際は「廃車配給」と呼ばれることもあり、行き先が長野なら「長野廃車配給」、郡山なら「郡山廃車配給」などのように記される。

バスにおいては解体業者や販売業者へ回送されることで、仮ナンバーをつけて自走、レッカー車で牽引、小型バスの場合は積載車に乗せて回送する。その際、仮ナンバーが「富山」である場合は解体される可能性が高い。なぜなら富山には日本最大級のリサイクルセンターである日本総合リサイクルがあるからである。廃車回送時には車体の社名表記やロゴ、車番などはスプレーで塗りつぶされたり、テープを貼ったりといった形で隠される。

廃車回送の実施方法[編集]

自走
私鉄で主に見られる。他社線を経由せず、入線できない理由も一切存在しない場合はこちらの手法が用いられる。
電車による牽引
保安装置が対応していないなどで、通電や走行自体は可能だが自走による入線はできない車両に対して用いられる方法。
また、廃車対象車両の先頭に判車を連結する場合と、伴車に廃車対象車両をサンドイッチする場合の2種類があるが、後者は手間がかかるため大半は前者である。
機関車による牽引
JRで主に見られる。既に検査期限が切れている、故障で自走ができない、電化方式が異なるため通電不可、他社線を経由するので甲種輸送にする必要があるといった場合に用いられる。この場合は「廃車配給」とも呼ばれる。
この場合多くは廃車対象車の電源が切られているが、JR東日本だけは反射板取り付けの手間を省略しているのか廃車対象車の尾灯を点灯させている。
電車による牽引でも総括制御を行わない場合はこちらに分類される。

関連項目[編集]