名鉄谷汲線
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谷汲線(たにぐみせん)とは、岐阜県揖斐郡大野町の黒野駅と谷汲村[注 1]の谷汲駅までを結んでいた名古屋鉄道の鉄道線である。
概要[編集]
1926年(昭和元年)に名刹谷汲山華厳寺への巡礼客の交通の便の確保と根尾方地方の開発を目的として谷汲鉄道が開業させた。翌年4~5月の御開帳期間中は積み残しが出るほどの多客で賑わったが、御開帳終了後は昭和恐慌期と重なって政府補助金でなんとか食いつなぐ時期が続いた。
1933年(昭和8年)の御開帳で業績は回復したが、終了後はまた乗客数は減少。3年後の御開帳でも好成績をあげたが、御開帳終了後は名古屋鉄道の事実上の子会社となり、1944年(昭和19年)に谷汲鉄道は名古屋鉄道へ吸収合併されて名鉄谷汲線となった。
沿線の過疎化等で利用者が減少し、2001年(平成13年)10月に廃線となった。
運行形態[編集]
全て普通列車で、ワンマン運転を行っていた。朝の通学時間帯は1時間に2本、日中から終電までは1時間に1本運行されていた。ただし谷汲山の命日である毎月18日、行楽シーズンの特定日、廃線間際の頃には臨時列車が増発されて日中も1時間に2本列車が運転されていた。
- 車両
1984年(昭和59年)のワンマン化以降、定期列車はモ750形のワンマン仕様車で運転され、増発便にはモ700形やモ700形と編成を組んでいたク2320形、モ510形が使用されていた。
なお新性能車のモ770形、モ780形は名鉄の内規で入線不可とされていた。[注 2]谷汲線内に変電所は無く、給電を揖斐線の変電所から頼っていて電圧降下が著しく、運行不能になる恐れがあったためとされる。
駅一覧[編集]
全駅岐阜県内に所在。所在地は全て廃線当時の自治体名。
- 凡例
- 線路(全線単線) … |:交換不能駅 ◇:交換可能駅
駅名 | 駅間 キロ |
営業 キロ |
接続路線 | 線路 | 所在地 |
---|---|---|---|---|---|
黒野駅 | - | 0.0 | 名古屋鉄道:揖斐線 | ◇ | 揖斐郡大野町 |
黒野北口駅 | 0.4 | 0.9 | | | ||
豊木駅 | 1.1 | 2.0 | | | ||
稲富駅 | 0.8 | 2.8 | | | ||
更地駅 | 1.1 | 3.9 | | | ||
北野畑駅 | 0.9 | 5.8 | ◇ | ||
赤石駅 | 1.1 | 6.9 | | | 揖斐郡谷汲村 | |
長瀬駅 | 1.5 | 8.4 | | | ||
谷汲駅 | 1.0 | 11.2 | | |
注[編集]
名古屋鉄道(名鉄)の路線一覧 |
名鉄岐阜線(600V線区) |