名鉄モ780形電車
ナビゲーションに移動
検索に移動
名鉄780形電車(めいてつ780がたでんしゃ)は、かつて名古屋鉄道で運用されていた電車。全7両が製造され、岐阜市内線・揖斐線で一貫して運用されていた。
構造[編集]
全鋼製車体のボギー車で、単行運転が可能な両運転台車。連結器を備えており、最大3両編成で運転が可能である。しかし正面非貫通構造のため、連結運転時にはワンマン運転が出来なくなるという欠点がある。
ドアは片側3箇所で、運転台側のドアは折り戸、中央ドアは両開き扉。各ドアには格納式ステップが搭載されている。車内はオールロングシート。
電気機器はTDK-6307-A形三相かご型誘導電動機を1両に2基搭載。VVVFインバータ制御を採用し、1台の制御装置で2基の主電動機を制御する1C2M方式である。
譲渡[編集]
名鉄時代は岐阜市内線・揖斐線で活躍し、連結運転対応機構を活かした2両・3両運転も行っていた。しかし両路線が2005年3月で廃線となったため、全車両が豊橋鉄道へと譲渡された。
豊橋鉄道では路面電車の東田本線へと投入され、投入に際しては連結器の撤去と大型スカートの新設、降車ボタンの新設、井原電停の急カーブに対応する電気配線・ホースの延長などを行っている。780形の導入により、元名古屋市電のモ3100形とモ3700形が置き換えられた。
その後、2024年以降に781号車を皮切りに機器更新が進んでいる。
その他[編集]
本形式は揖斐線のうち、黒野 - 本揖斐間と谷汲線では営業運転を行わなかった。これは両区間の架線電圧の降下が著しく、モ780形は走行不能になるリスクがあったためとされる。
とある大学の鉄道研究会が600V線区で貸切列車を運行する際、名鉄との交渉の場で「電圧降下が酷い谷汲線にモ770・780は社内規則で入れられない。」という回答を得ている。[1]
注[編集]
名鉄岐阜線(600V線区) |