反陽子

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反陽子とは、陽子反物質版である。

概要[編集]

陽子とは電荷が逆であるため、負に帯電してる。反陽子は陽子と全く同じくらい安定していると考えられているが、反物質は通常非常に短時間しか存在できない。これは、反物質と物質が衝突すると、消滅と呼ばれる過程において、両方の粒子が2つの光子の形でエネルギーに変換されるためである。これは察しのいい方なら分かるかもしれないが、放出されるエネルギーは、アインシュタインのかの有名な公式、から計算ができる。陽子は2つのアップクォークと1つのダウンクォークで構成されているのに対して、反陽子は2つの反アップクォークと1つの反ダウンクォークで構成されている。反陽子は、欧州原子核研究機構(CERN)などの粒子加速器で生成されるが、宇宙線中にも存在し、その研究では反陽子の半減期は最短で数百万年であることがわかっている。例えば、陽子と粒子が高速で衝突したときに反陽子が生成され、衝突のエネルギーから陽子-反陽子対が形成されることがある。

関連項目[編集]

物理学の粒子一覧
素粒子
フェルミ粒子
クォーク アップクォーク - ダウンクォーク - ストレンジクォーク - チャームクォーク - ボトムクォーク - トップクォーク
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基本粒子または複合粒子の結合
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