JR東日本E235系電車
JR東日本E235系電車 | |
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量産先行車のトウ01編成 | |
基本情報 | |
運用者 | 東日本旅客鉄道 |
製造所 | |
製造年 | 2015年 - |
改造所 |
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総数 |
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運用開始 | 2015年11月30日 |
投入先 | |
主要諸元 | |
編成 |
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軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流 1,500 V(架空電車線方式) |
最高運転速度 |
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設計最高速度 | 120 km/h |
起動加速度 |
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減速度 |
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編成定員 |
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編成重量 |
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全長 |
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車体長 |
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全幅 | 2,950 mm |
全高 |
3,620 mm (パンタグラフ折り畳み時:3,950 mm) |
車体材質 | 軽量ステンレス(sustina〈サハE235形4600番台を除く〉) |
台車 | DT80・TR264A・TR264B |
主電動機 | 外扇式全密閉かご形三相誘導電動機 MT79 |
主電動機出力 | 140 kW (1時間定格) |
歯車比 | 1:7.07 |
制御方式 | SiC素子VVVFインバータ制御 |
制動装置 | |
保安装置 | D-ATC[注 3]・ATS-P[注 4]・防護無線・TASC |
備考 |
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E235系電車(イー235けいでんしゃ)は、JR東日本の通勤及び近郊型電車。
概要[編集]
JR東日本が開発し2015年にデビューした、E233系直継の後継車両である。既存の旧型車両(E217系、E231系)を置き換える為に2015年から投入された。
特徴[編集]
見た目はかなり無機質なもので、鉄道ファンの間からはスマートフォンや電子レンジなどと呼ばれている。山手線がヤテレンジ、横須賀線がスカレンジ。[注 5]。当初は蔑称だったが、運行開始後は各路線のE235系が「○○レンジ」と呼び分けられるなど、事実上の愛称として親しまれている。
車内でのデジタルサイネーション方式[注 6]で、広告を全て映像化することを試みたが、広告制作会社の紙媒体の広告廃止反対[注 7]に遭い、結局中吊り広告だけ存続することとなった[注 8]。
E233系がIGBT素子によるVVVF制御であったのに対し、E235系はSiC素子によるVVVF制御を導入している。
導入路線[編集]
山手線 (0番台)[編集]
一部の鉄道ファンからは、山手線の略称「ヤテ」を冠した「ヤテレンジ」の愛称で親しまれている。2015年から運行開始。11両編成である。しかし運用開始初日にトラブルが発生しそのまま離脱。原因は「INTEROS」にトラブルがあったからである。その後改良と試運転を繰り返し、2016年4月から運転を再開した。その後従来車両であるE231系500番台を置き換えるため増備が続き、2020年1月には全車両がE235系に統一された。ホームドアがある関係上、ラインカラーが縦に巻かれている。そのため、ドアを開けた状態では車両側面においてラインカラーが占める面積が極めて少なくなる。
10号車については、従来車E231系のうち経年が浅くドア配置の特殊なE231系4600番台を改造し、E235系4600番台に改番の上組み込んでいる。これによりSustina工法の新造車と従来工法の車両が混在することとなり、雨どいの形状の差異などが目立ってしまっている。なお、改造には種車となるE231系を離脱させる必要があり、そのままでは山手線の編成数が不足してしまうため、それを補う目的でSustina工法で新造された10号車も存在する(前述の通りドア配置が特殊なため500番台として区分)。
なお、置き換え過渡期にはE235系がどの運用についているかJR東日本公式アプリで確認できた。
また、2030年ごろの山手線・長編成ワンマン運転開始に向けてATACS対応やCCTV設置などの各種改造が進行中であるが(→よみもの:JR東日本の車両動向まとめ/E235系・E131系)、一部の編成がその対象外となっており、2026年度以降中央・総武線への転属が見込まれる。また、トウ07編成が2024年3月以降運用を離脱している。
横須賀・総武快速線 (1000番台)[編集]
一部の鉄道ファンからは、横須賀線の略称「スカ」を冠した「スカレンジ」の愛称で親しまれている。従来車であるE217系を置き換えるために2020年度に運行開始した。基本編成の11両編成(うち2両は2階建てグリーン車)と付属編成の4両編成の2種類がある。トイレがついている。また、基本編成には停電時に駅間で停車した際にも自力で走行できるようバッテリーが搭載されている。混雑緩和の為、オールロングシートになっており、先代E217系にある直角ボックスシートが廃止された。(このため一部の鉄道ファンからは評判が悪い)またホームドアの問題がないせいか、ラインカラーが他の車両と同じく横に巻かれている。車内のトレインチャンネルの画面は25インチあり、見るとかなり大きく感じる。余談だが、付属編成のJ-11編成各車両の車両番号の下四桁が1111であり、一部の鉄道ファンに人気である[要出典][注 9]。
F-14編成・J-14編成以降では信号炎管の廃止や、一部ドア塗装省略、手すり形状・ドアボタン形状の変更、網棚の旧式化などの徹底したコストカットが図られている。また、2023年度製造分のJ-22、F-25編成からは所属表記(車端に書かれている「横クラ」)やグリーン車のカーペットも省かれている。このほかクリアテールの編成や、電連設備の差異など近年の新系列電車としては形態差が豊富なのも特筆すべき点であると言えよう。
初期に製造された編成では、将来の連結位置変更を見込んでか両方のクハに電気連結器を装備していたが、2023年秋頃より順次撤去が進んでいる。
車両番号[編集]
山手線は1号車が外回り、11号車が内回り方向。総武横須賀線は1号車が西方向、11号車が東方向。両系統が重なる品川 - 東京間で、号車の方向は統一されている。
- クハE234
- 1-50:0番台11両編成のうち1号車。山手線用、東京に配属
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち1号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1101-1128:1000番台4両編成のうち1号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- クハE235
- 1-50:0番台11両編成のうち11号車。山手線用、東京に配属
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち11号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1101-1128:1000番台4両編成のうち4号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- サロE234
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち4号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- サロE235
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち5号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- サハE234
- 1-50:0番台11両編成のうち7号車。山手線用、東京に配属
- サハE235
- 1-50:0番台11両編成のうち4号車。山手線用、東京に配属
- 501-502:0番台11両編成のうち10号車。山手線用、東京に配属
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち8号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 4601-4652:E231系からの改造車で、0番台11両編成のうち10号車。山手線用、東京に配属。4602と4604 - 4606は欠番。
- モハE234
- 1-150:0番台11両編成のうち2,5,8号車。山手線用、東京に配属
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち9号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1101-1128:1000番台4両編成のうち2号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1201-1231:1000番台11両編成のうち6号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1301-1331:1000番台11両編成のうち2号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- モハE235
- 1-150:0番台11両編成のうち3,6,9号車。山手線用、東京に配属
- 1001-1031:1000番台11両編成のうち10号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1101-1128:1000番台4両編成のうち3号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1201-1231:1000番台11両編成のうち7号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
- 1301-1331:1000番台11両編成のうち3号車。横須賀・総武線用、鎌倉に配属
他の車両との関係[編集]
前世代の同用途[編集]
近い世代[編集]
- JR西日本225系電車 - JR西日本車、近郊型
- JR西日本323系電車 - JR西日本車、通勤型
- JR東日本E353系電車 - 特急用
- 新幹線E7系電車 - 新幹線用
注[編集]
関連項目[編集]
- 本系列の設計思想を採り入れた車両。
- E131系 - ほぼ同一設計。
- 東急2020系電車
- 東京都交通局5500形電車
- 東京都交通局6500形電車 - 見た目が似ている。
外部リンク[編集]
JR JR東日本の鉄道車両 |