14世紀

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

前: 13世紀 現: 14世紀 後: 15世紀

14世紀(じゅうよんせいき)は、西暦1301年から西暦1400年までの100年間を指す世紀

架空のできごと[編集]

  • 14世紀 - 10年ぶりに十字軍から帰還した騎士アントニウス・ブロックが故国スウェーデンで見たものは、黒死病の恐怖に慄く民衆、正気を失った魔女狩り、零落した聖職者、そして必死に神を求める人々であった。絶望の淵で出会った死神は、騎士アントニウスにチェスを持ち掛ける。残酷な勝負の結果、アントニウスと彼らの仲間には「死の舞踏」が待ち受けていた(イングマール・ベルイマンの映画「第七の封印」)。
  • 1303年 - デリーを都とするハルジー朝の王アラー・ウッディーン・ハルジーは謀略によりメーワール王ラタン・シンを殺害した。残された王妃パドマーワティは、敵であるアラー・ウッディーンの恋慕をはねのけ、王国のあらゆる女性とともに覚悟を決めて死に赴く(マリク・ムハンマド・ジャーヤシーの叙事詩『パドマーワト』、映画「パドマーワト 女神の誕生」)。
  • 1307年 - ウィルヘルム・テル(ウィリアム・テル)が息子の頭上のリンゴを射抜き、余勢をかってハプスブルク家の代官ヘルマン・ゲスラーを倒し、スイス独立の端緒となる(スイスの伝説から発展し、ハンス・シュライバーによって書かれた『ザルネンの書』に最も古い言及が認められる)。
  • 1326年以降 - 鎌倉幕府の執権であった北条高時(相模入道)が田楽に興じていたところ「天王寺のやようれぼし(妖霊星)を見ばや」と歌う天狗たちに取り囲まれて前後不覚のまま翻弄される(『太平記』、河竹黙阿弥の歌舞伎狂言『北条九代名家功(高時)』)。
  • 1327年 - 北イタリアのカトリック修道院にて怪事件が連続して発生。その謎をバスカヴィルのウィリアムとその弟子のメルクのアドソが解き明かしていく(ウンベルト・エーコ薔薇の名前』)。
  • 1348年 - この年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもったパンフィロら男3人、パンピネアら女7人の計10人が退屈しのぎの話をする。ユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などを1日につき10人が10話ずつ語り、10日で全100話からなる物語なので『デカメロン(十日物語)』という(ジョヴァンニ・ボッカッチョ『デカメロン』)。
  • 1358年以降 - 多摩川矢口渡にて南朝の武将新田義興が謀殺される。残された義興の弟義岑は苦労を重ねるも兄を謀殺した頓兵衛と遭遇、卑劣な罠に嵌められあわやというその時、兄の義興が天皇から拝領した弓矢がどこからともなく飛んできて敵は倒され、新田義興の霊の声が響き渡る(平賀源内神霊矢口渡』)。
  • 1380年 - クリコヴォの戦いイリヤー・ムーロメツモスクワ大公国軍がママイ率いるジョチ・ウルス軍を打ち破るが、勝利した味方が慢心の言葉を発したため天の怒りにふれ、倒したはずの敵の死者たちが蘇り、圧倒的な強さで数を増して襲ってきた(イリヤー・ムーロメツの伝説)。
  • 1381年 - 19世紀に生きていた「私」は夢の中から過去の世界へさかのぼり、ワット・タイラーの反乱に出くわし、農民たちとの交遊を楽しみ、説教師ジョン・ボールの社会変革の思いに耳を傾ける(ウィリアム・モリス『ジョン・ボールの夢』)。
  • 1395年以前 - 足利義満が三代将軍であった時代、京の都の猿楽の一座に生まれた子、犬王はその異形の姿から周囲に疎まれ、顔を瓢箪の面によって隠されて育った。ある日、犬王は平家の呪いで盲目となった琵琶法師の少年友魚と出会い、ともにその生い立ちを超えて逆境の中から這い上がって行く(古川日出男『平家物語 犬王の巻』)。
  • 1397年以前 - グロスターシャー出身の貧しいディック・ウィッティントンが唯一の財産である猫を手放し貿易船で送ったところ、ネズミの害に苦しんでいたある国の王に莫大な金額で買い取られ、たちまち裕福となってロンドンの市長を三度も務める名士となった(「ディック・ウィッティントンと彼の猫」伝説。)
  • 14世紀末 - 百年戦争で結婚を約束していた恋人を失い、長らく独身を貫いてきたトゥールーズの資産家の女性クレマンス・イゾールは南フランスの伝統である詩のコンクールを毎年開催するという条件でトゥールーズ市にすべての財産を遺贈した。これをもとに「花合戦団(Compagniedes Jeux Floraux)」が結成された(クレマンス・イゾールの伝説)。
  • 14世紀後半から15世紀初頭 - オスマン朝のムラト1世からバヤジット1世の時代にかけてトルコ人トリックスターナスレッディン・ホジャが活躍し、ティムールとの交流も挿話として残っている(『ナスレッディン・ホジャ物語』。12世紀の人物だという説や、架空人物説もあり)。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

千年紀 世紀
紀元前
4千年紀 40世紀 39世紀 38世紀 37世紀 36世紀 35世紀 34世紀 33世紀 32世紀 31世紀
3千年紀 30世紀 29世紀 28世紀 27世紀 26世紀 25世紀 24世紀 23世紀 22世紀 21世紀
2千年紀 20世紀 19世紀 18世紀 17世紀 16世紀 15世紀 14世紀 13世紀 12世紀 11世紀
1千年紀 10世紀 9世紀 8世紀 7世紀 6世紀 5世紀 4世紀 3世紀 2世紀 1世紀
紀元後(西暦)
1千年紀 1世紀 2世紀 3世紀 4世紀 5世紀 6世紀 7世紀 8世紀 9世紀 10世紀
2千年紀 11世紀 12世紀 13世紀 14世紀 15世紀 16世紀 17世紀 18世紀 19世紀 20世紀
3千年紀 21世紀 22世紀 23世紀 24世紀 25世紀 26世紀 27世紀 28世紀 29世紀 30世紀