機器流用車一覧
|   | 意見募集 | 
| このページの内容について意見を募集しています。 議論は「トークページ」で行われています。 | 
機器流用車一覧(ききりゅうようしゃいちらん)では、廃車された車両から部品を転用した車両の一覧を記載する。
記載基準[編集]
- 車籍を引き継いでいる車両は全て車体更新とし、本記事には記載しない。車籍を引き継いだ車両は車体流用でもない限り全て車体更新車一覧で取り扱う。
- 後から廃車済み車両の部品に交換した場合を含む。
- 座席やドア、パンタグラフといった機器ではないもののみを流用した車両については記載しない。(パンタグラフは暫定)
- 「暫定」と記載されたものはトークページでの議論の末決める。
国鉄・JR[編集]
国鉄105系電車[編集]
新造車はMGを国鉄101系電車からの流用品としたが、民営化後にSIVへ取り換えられた。30N体質改善時には冷房装置をWAU202形から国鉄103系電車などの廃車発生品であるWAU102形に変更した。
AU75により冷房改造を行った車両は、国鉄485系電車サシ481形などの発生品と思われる冷房用のMGを搭載する。
JR西日本113系電車300番台[編集]
先頭車化改造時に、先頭部を車体ごと廃車された113系のクハから流用した。
国鉄113系電車800番台[編集]
AU75により冷房改造された車両の一部は、MGに国鉄485系電車サシ481形などからの発生品と思われるものを搭載する。
JR西日本113系電車3800番台・きのくに線用113系2000番台[編集]
いずれも運転台機器に廃車された113系クハのものを流用している。
国鉄113系電車 サロ124-1 - 8[編集]
台車に国鉄485系電車発生品のTR69を改造したTR69Iを使用する[1]。
JR西日本115系電車550番台[編集]
113系300番台同様、先頭部を丸ごと廃車された115系から流用した車両である。そのため、JR化後の改造にも関わらず大目玉の車両が多数存在した。
115系(福知山地区向け)[編集]
サンパチくんなどと同様、運転台の機器に廃車された115系のものを流用している。
国鉄119系電車[編集]
「するがシャトル」用としてAU75Eによる冷房化を受けた車両は、MGに国鉄485系電車サシ481形から発生したものを使用している[3]。
国鉄121系電車[編集]
付随車の台車を国鉄101系電車から、MGを国鉄485系電車サシ481形あるいは国鉄583系電車サシ581形から流用して製造した[4]。しかし、MGは早々に交換されることとなり、クハ120-18とクハ120-19はクモハのMGを撤去したうえで国鉄111系電車発生品のSIVに交換、それ以外はクモハのMGを新造SIVに交換した。後にクハ120-18とクハ120-19もSIVを撤去し、クモハに他車と同じ新造SIVを搭載した[5]。
また、パンタグラフも廃車発生品のPS16形を活用したが、JR予讃線の鳥越トンネル対応のため後年にS-PS58形に取り換えられている[6]。
JR四国7200系電車への改造時に台車が交換されたため、流用部品は全て消滅している。
国鉄123系電車 クモハ123-2 - 6[編集]
冷房用のMGに国鉄485系電車サシ481形などからの発生品と思われるものを搭載する。
国鉄443系電車[編集]
MGは国鉄485系電車サシ481形などからの廃車発生品を流用している。
国鉄キハ31形気動車[編集]
台車、変速機に廃車発生品を用いている[7]。
国鉄キハ32形気動車[編集]
台車、変速機に廃車発生品を用いている。キクハ32も例外ではない。
JR西日本キハ33形気動車[編集]
台車、変速機に廃車発生品を用いている。車籍は車体の流用元となったオハ50から引き継いだため機器流用車にあたる。
国鉄キハ54形気動車[編集]
台車、変速機に廃車発生品を用いている[8][9]。500番台はいずれも後の更新で取り替えられた。
国鉄キハ58系気動車の一部[編集]
国鉄キハ80系気動車の発生品の台車に取り替えられたものも存在した。特にJR東海ではこの台車への交換と同時にエンジンと変速機を新品に交換されている。
国鉄キハ183系気動車 キサロハ182-5101[編集]
台車はサハネ581-15からの発生品だが、車籍を引き継いだわけではない。
国鉄キハ185系気動車[編集]
変速機にのみ廃車発生品を使用。JR九州への譲渡車は機関換装時に変速機ごと交換された。
JR北海道キハ141系気動車[編集]
キハ143を除き台車、変速機に廃車発生品を用いている。車籍は車体の流用元となったオハフ51から引き継いだため機器流用車にあたる。キハ142-701はSL銀河への改造で変速機を交換されていると思われる。
JR東日本107系電車[編集]
国鉄165系電車の床下機器を流用した電車である。717系などとは異なり車籍は引き継いでいない。
JR東日本209系電車の一部[編集]
ケヨ34編成は、機器更新時にVVVFを廃車済みのナハ52・54編成から機器流用している。
武蔵野線のM72編成のVVVFと八高・川越線のハエ51 - 54編成のSIVも同様の噂がある。
JR東日本253系電車200番台[編集]
FIFAワールドカップに向けた増備にあたり、界磁添加励磁制御で統一したい思惑があったのか205系の5000番台化改造で捻出した電装品を利用した。2011年の1000番台化改造でVVVF化に至り、流用品はすべて交換されている。
JR西日本415系電車800番台[編集]
交流機器はJR西日本183系電車から取り外したものを再利用している。機器流用車では数少ない、種車が廃車されていない例である。
JR東日本719系電車0番台[編集]
台車は国鉄485系電車からの発生品である。
JR西日本DEC741形気動車[編集]
車体や床下機器は全て新造だが、検測に必要な機器を先代の国鉄443系電車から流用している。この関係で架線検測用のパンタグラフは下枠交差式とされた。
北海道(私鉄)[編集]
札幌市交通局210形電車ほか[編集]
250形までは廃車された2軸単車や150形から機器類を供出したグループだが、210形と220形では後の間接制御化で都電8000形電車の発生品が用いられている。
札幌市交通局700形電車ほか[編集]
廃車された500形等から機器類を流用した、路面ディーゼルカー改造の電車。改造から数年で鉄北線が廃止となり大半が消され、残りも8500形への置き換えで全滅した。路面ディーゼルカーのうち、D1040形にはこの機器流用改造を受けた車両が1両も存在しなかった。
関東(私鉄)[編集]
京王5100系電車[編集]
5101F - 5112Fは京王2700系電車の電装解除車から発生した床下機器を搭載し、5000系グループで唯一つりかけ駆動車として登場した。なお、同じ5100系でも5113Fからは完全な新造車として登場している。
京王7000系電車 クハ7807[編集]
4連化によりCPを追加搭載する必要があったため、ちょうどCPを取り外す改造を行った京王8000系電車の2代目クハ8728(←8814)からCPを流用した[10]。
京王8000系電車 サハ8532[編集]
台車を京王6000系電車のボルスタレス台車試験車クハ6889から流用している。
京王サヤ912形貨車[編集]
台車にボルスタレス台車のTS-1018Aを履くが、これは流用品、あるいは自社の工場予備品である。その証拠に、この車両は総合車両製作所製なのに台車の銘板は東急車輛となっている。流用品の場合、流用元は不明。
京王デワ600形電車 デワ601[編集]
デハ6107を種車に、クハ6707から強奪した先頭部を取り付けて先頭車化改造した事業用車両である。
京王クヤ900形電車 クヤ911[編集]
車体や床下機器は完全に新造したが、連結相手が6000系を改造したデワ600形であり、運転台機器は極力6000系に合わせるため6000系の廃車発生品を利用している。
小田急2000形電車 2054F[編集]
2054Fは小田急2600形電車のVVVF化改造車2666Fの床下機器を流用して製造されている[11]。
小田急4000形電車 (初代)[編集]
廃車されたHB車、ABF車から主電動機を流用したつりかけ車だったが、高性能化の際も主電動機を小田急2400形電車から流用し対処した。
東武3050系電車・東武3070系電車・東武5000系電車[編集]
いずれもMGに東武8000系電車を冷房化改造したときの発生品を用いている。
東武50050型電車[編集]
一部編成は東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線への直通に必要な機器を、直通機器を取り外したうえで東武東上線に転用した東武30000系電車から流用している。当然ながらそれ以外は新造した機器であるので、他の東武の機器流用車とは異なり車籍は引き継いでいない。
西武E31形電気機関車[編集]
主電動機を西武351系電車から、台車を国鉄80系電車から流用して製造された。台車が電車用であるため、通常の電気機関車よりも車体裾が長いのが特徴。
西武701系電車[編集]
付随車の台車には旧形客車などで採用されているTR11台車を国鉄から譲受し、様々な魔改造を行ったTR11Aを使用した。しかし、あまりにも乗り心地が酷かったため、速攻で新造した台車のFS072へ交換された。801系は当初から完全な新品のFS067を履く。
西武2000系電車の一部[編集]
8次車の補機類が701系からの発生品となったほか、台車が一部田無事故で失われた車両、廃車された701系、101系や3000系から流用している。
西武4000系電車[編集]
廃車された西武101系電車の機器を流用して製造された。
西武9000系電車[編集]
4000系と同様、廃車された西武101系電車の機器を流用して製造された。VVVF化後も台車・ブレーキは再用品のままである。
西武10000系電車[編集]
101系や先代の西武5000系電車からほとんどの機器類を流用している。唯一のVVVF制御車である10112Fも例外ではなく、台車のみは再用品である。
京急デト11・12形電車・京急デト17・18形電車[編集]
当初は旧1000形から部品を流用していたが、ブレーキ装置の電気指令式化の際、主電動機や台車を京急1500形電車のVVVF化で発生したものに交換した。
京急クト1形電車[編集]
デト11と同様、旧1000形から台車を流用していたが、こちらはブレーキ装置の電気指令化を迫られた際にそこまでして残す必要がなくなり、廃車に至った。そもそも京急では珍しい、動力のない制御車で、先頭に立つ運用は保安上の都合で原則不可であり運用面で支障を来していたためやむなく廃車と判断された可能性がある。
東京都交通局10-300形電車の一部[編集]
10-380F - 10-480Fの各編成はTNSモニターと京王型ATSを廃車された10-000形から転用。この関係でモニターがモノクロとされた。
横浜市営地下鉄3000S形電車[編集]
床下機器をそれほど老朽化していない横浜市営地下鉄2000形電車から流用して製造したが、それが原因でリニューアルすら受けられず余命宣告をされた。
江ノ島電鉄20形電車[編集]
走行装置は廃車された江ノ島鎌倉観光500形電車からの流用だが、車籍を引き継いでいるわけではない。
江ノ島電鉄500形電車[編集]
台車は江ノ島鎌倉観光300形電車303F・304Fからの流用。今後は305Fを最後に、新世代の1501F以降を廃車にしない限り種車が枯渇しうるため、700形には完全新車が出る可能性が高い。
新京成電鉄8900形電車[編集]
機器更新時期に差し掛かった際、廃車された新京成電鉄8000形電車からVVVFの中古品を転用している。
関東鉄道キハ0形気動車[編集]
走行装置はすべてキハ20系からの流用だが、キハ310とは異なり車籍は引き継がれていない。
関東鉄道キハ532形気動車[編集]
キハ0形と同様、走行装置はすべてキハ20系からの流用だが、こちらもキハ520・530とは異なり車籍は引き継がれていない。
上毛電気鉄道700型電車[編集]
京王3000系電車を譲受した車両である。2両編成化をするにあたり、3000系には制御電動車がなかったので元クハ3750形を電装化することとなったのだが、その際主制御器に京王6000系電車抵抗制御車の廃車発生品を流用した[12]。なお、第5編成から第7編成は中間電動車を先頭車化改造+片方のデハを電装解除しているので、例外となる。
総武流山電鉄2000形電車[編集]
改造手法としては下記の三岐鉄道801系電車・三岐鉄道851系電車とほぼ同じではあるが、クハ22の台車については種車が801系であったため、FS067からおそらく701系の発生品と思われるFS072に台車を取り替えている。
伊豆急行1000系電車・伊豆急行2100系電車R-1・2編成[編集]
いずれも塩害で車体がボロボロになっていた伊豆急行100系電車からの機器流用車で、車籍は引き継がれていない。これが災いして1000系は2002年に廃車。2100系の該当編成も完全新造のR-3 - 5編成を差し置いて2009年までに運用を終え廃車解体に至った。
箱根登山鉄道2000形電車 第2編成の先頭車[編集]
台車は1991年に廃車されたモハ2形111・112号からの流用品である。いずれもカルダン駆動化が済んでいた。一時期増結され、後に1000形第2編成に転用された中間車モハ2202は完全新車。
箱根登山鉄道モニ1形電車[編集]
台車はモハ3形114号の台車履き替えで捻出された板枠台車を当初採用し、その114号の廃車で発生したTS-110A台車に後に履き替えた。そして2017年にモハ2形110号の廃車の際に台車・主電動機を丸ごと交換し高性能化された。110号車自体は解体されず埼玉県内にて保存されているが、台車はモニ1のものとなっている。
中部(私鉄)[編集]
名鉄3700系電車・名鉄3770系電車・名鉄3780系電車[編集]
木造HL車からの機器流用車で、事実上の低性能車のためダイヤ上で足を引っ張り下記のAL車からの機器流用車より先んじて淘汰された。3780系もAL車からの機器流用計画はあったが流れている。
名鉄7300系電車[編集]
下記3300系や6750系より先行して登場したAL車からの機器流用車。車体が新しいため豊橋鉄道が引き取ったが走行性能の悪さで早期廃車された。
名鉄8800系電車モ8800形[編集]
廃車された名鉄7000系電車から台車、主電動機、制御装置を流用。この関係で空港線開業によるスピードアップの対象外となり車齢15 - 20年前後で消された。
名鉄3300系電車[編集]
AL車からの機器流用車であるが、それが災いし車体は新しいのに早期廃車となった。なお、廃車後に標識灯が名鉄6500系電車に転用された。
名鉄5300系電車[編集]
当初は初代SR車から台車、主電動機、コンプレッサーを流用したが、増備車はコンプレッサーを新造品に変更、さらに高速運転に対応するため一部編成の台車を新品に交換し、初代SR時代から使っている機器は主電動機の殻ぐらいとなっていた。全廃は完全新造の5700系と同時期だが、数の多さとその機器の古さから廃車が先行して進められた。
名鉄6750系電車[編集]
3300系とほぼ同様の車両。こちらも車両は新しいのに早期に廃車された。
名鉄1000系電車・名鉄6500系電車・名鉄6800系電車の一部[編集]
1000系のうち、一部特別車編成の高速化工事を行うにあたり6500系・6800系のFS548・048と台車を相互に交換している。
名鉄1030系電車・名鉄1850系電車[編集]
いずれも名鉄7500系電車の床下機器を流用して製造された車両だが、完全新造車の名鉄1000系電車・名鉄1200系電車・名鉄1800系電車と違いリニューアルを受けることなく早期に廃車されることとなった。
名鉄1380系電車[編集]
種車が1030系なので7500系の床下機器を流用しているが、本形式ではそれに加えて追加設置されたMGを豊橋鉄道7300系電車から流用している[13]。その後、名鉄3300系電車 (2代)の発生品のSIVに交換された。
名鉄5000系電車 (2代)[編集]
一部特別車化に対応できず廃車された1000系の機器をほぼ全面的に流用している。
名鉄2200系電車サ2430形[編集]
台車、補機類は廃車となった名鉄1600系電車ク1600形からの流用品である。それ以外は完全新製車。
豊橋鉄道モ3200形電車 3201号車[編集]
他の2両と異なる試作台車を履いていたが、2005年の名鉄600V線区廃止に伴い廃車となった570形から台車を転用し仕様統一が図られた。
神岡鉄道KM-100形気動車[編集]
台車と変速機は国鉄キハ20系気動車からの流用。KM-150形も同様。
愛知環状鉄道100系電車[編集]
主要な電装品を国鉄101系電車から流用して製造された。
富士急行1000形電車・富士急行1200形電車[編集]
京王5000系電車を譲受した車両であるが、京王線と富士急行線は軌間が異なること、3両編成から2両編成への減車[14]にあたりクハの電装化が必要なことから、台車と主電動機を営団3000系電車から流用した。類似した改造手法として下記の伊豆箱根鉄道1100系電車も該当するが、クハの電装化をするよりは、クハの運転台を中間電動車にくっつけて先頭車化改造すればよかったのではないかと思う。
富士急行6000系電車[編集]
元・鶴見線の6703Fを除きクモハ6000の運転台機器は新製ではなく、クハ205から顔面ごと移植して設置したものである。
長野電鉄2000系電車 A編成[編集]
1999年に台車を営団3000系電車の廃車発生品に取り替えられた。制御装置も変更され同社3600系とは同一性能となっていた。
それ以外の3編成はこの改造をなされなかった。
えちぜん鉄道MC6001形電車・えちぜん鉄道MC6101形電車[編集]
いずれも愛知環状鉄道100系電車を譲受した車両で、主電動機がパワー不足であることから、JR東日本に所属していた国鉄113系電車から発生したMT54形主電動機に交換している。
京福電気鉄道モハ5001形電車[編集]
主制御器とブレーキを阪神5261形電車から、冷房と床下機器を豊橋鉄道1900系電車から流用して製造された。なお、豊橋鉄道1900系の床下機器は国鉄101系電車や国鉄111系電車から流用されたものであるため、2度目の流用ということになる。
福井鉄道200形電車[編集]
1996年以降、オリジナルの電動台車・主電動機を廃車された113系等からの発生品に交換した。
福井鉄道120形電車 122F[編集]
上記200形の台車・主電動機交換により捻出された走行機器により新性能化が図られた。
富山地方鉄道10020形電車[編集]
10030形の導入時期にオリジナル台車を営団3000系電車の発生品に交換されている。
富山地方鉄道10030形電車[編集]
当初から主電動機や台車に営団3000系電車の発生品を用いていたが、後にそれらは国鉄485系電車、国鉄419系電車などの発生品に交換された。
富山地方鉄道16010形電車[編集]
元西武5000系電車だが、床下機器を前述の10000系に流用した関係でほぼ車体のみの譲渡と言っても過言ではない状態だったため、様々な車両から床下機器を流用している。
主電動機と台車は485系から、ブレーキは営団3000系から、コンプレッサーは都営地下鉄5000形電車からの流用である。
北陸鉄道6010系電車[編集]
6000系と異なり、アルミ車体の採用により当時の加南線の規格でも旧品流用の吊り掛け式とすることができた。大井川鐵道への譲渡後も名鉄からの廃車発生品に交換しながら21世紀に入る前後まで生き延びた。
北陸鉄道7000系電車[編集]
東急7000系電車を譲受したものであるが、東急は直流1500Vだったのに対し、北陸鉄道石川線は直流600Vだったため機器が合わず、台車ごと廃車発生品の部品を流用するに至った。
北陸鉄道7700系電車もほぼ同様だが、京王3000系電車を譲受したという点が異なる。
遠州鉄道30形電車の一部[編集]
モハ36 - 39とクハ86 - 89はモハ10形・クハ50形からの、モハ29とクハ79はモハ15とクハ61からの機器流用で、いずれも発電ブレーキを持たなかった。特にモハ29・クハ79以外はAMM・ACM自動空気ブレーキと1世代前のブレーキ方式を採用していた。いずれも流用元こそ判明しているが、車籍を引き継いでいるわけではない。
岳南鉄道7000形電車・岳南鉄道8000形電車[編集]
京王3000系電車を譲受した車両だが、種車が中間車であるため先頭車化改造が行われた。その際、7000形は京王5000系電車の運転台機器を、8000形は京王6000系電車の運転台機器を流用した。
伊豆箱根鉄道1100系電車[編集]
西武701系電車4両編成からの改造だが、クモハ1100形は制御車に中間電動車から機器類を移植して取り付けている。クハ2100形も台車は種車のFS072ではなくモハ701由来のFS342を電装解除して搭載した。
三岐鉄道101系電車[編集]
西武401系電車からの改造だが、台車は701系モハ701由来のFS342に取り替えられた。
三岐鉄道801系電車[編集]
西武701系電車4両からの改造だが、制御電動車はクハ1701からモハ701に顔面移植して対処した。クハ1801の台車も701系モハ701由来のFS342を電装解除して搭載した。
三岐鉄道851系電車[編集]
上記801系と同様の改造手法だが、クモハ851とモハ881は401系由来と思われるFS372を履く。機器流用や1編成のみの異端性ではなく、検査期限の都合で真っ先に消された。
関西(私鉄)[編集]
近鉄18000系電車[編集]
奈良電気鉄道由来のモ600形の電装解除により発生した主電動機・制御器を流用したつりかけ車。この関係で老朽化と運用上の制約があり車齢17年で鉄屑と化した。
近鉄920系電車[編集]
上記と同様、奈良電気鉄道由来のモ600形の電装解除により発生した主電動機を流用したつりかけ車。その後の高性能化でも近鉄10100系電車の廃車発生品の主電動機、近鉄8000系電車等の1C8M化で捻出された制御装置を流用し対処された。
近鉄1000系電車[編集]
2200系からの旧品流用で、同じく当初はつりかけ車。その後の高性能化でも近鉄800系電車や近鉄1480系電車から主電動機、8000系列から主制御装置を流用し対処された。廃車こそ進んでいるが、B更新の未施工が主要な要因であり、機器流用車だからというわけではない。
近鉄2000系電車[編集]
主電動機は廃車された10100系からの流用。10100系からの台車流用車は2024年までに廃車または8000系からの発生品に交換され消滅済み。
近鉄2470系電車[編集]
主電動機・台車は近鉄10400系電車の大出力化で捻出されたものを改修し流用。機器流用車というより、単位スイッチ式制御器や扇風機等が災いし同時期登場の2410系に先んじて全廃。
近鉄2610系電車[編集]
一部の台車は2200系からの発生品であったが、後のB更新の際に8000系からの発生品の空気バネ台車に交換された。
近鉄2680系電車[編集]
主電動機・主制御装置は廃車された近鉄10000系電車からの流用。この関係で直並列制御が使えず、一般車は2002年までに消滅、全廃も2020年と同時期の2610系と比べて相対的に短命である。
近鉄30000系電車の一部[編集]
30206 - 10・14Fの6本は制御器が当初、廃車された10100系からの転用品とされたが、その制御装置自体も老朽化(モ30257のみは事故による破損も原因)により完全新車のそれと同等品である18400系・12000系等の廃車発生品に取り替えられている。
近鉄1201系電車[編集]
ク1202 - 1206は当初2250系電動車の廃車発生品の空気バネ台車を履いていたが、ワンマン化・車体更新に伴い2600系の発生品に交換された。
南海1521系電車[編集]
1501形や2001形の電装解除で発生した主電動機・主制御器を流用し登場したつりかけ車。車体の新しさから昇圧後も残留対象となり、2001形由来の主電動機も1551形の発生品に取り替えられた。
南海21201系電車の大半[編集]
事故廃車された1201形3両と工場予備品から生まれた4連のつりかけ車。後に台車交換こそなされたが、この関係で昇圧後は1両を残し復帰することはなかった。
南海6200系電車6521F[編集]
チョッパ制御の試験終了後、廃車された7100系1次車から主電動機、主制御器を流用し抵抗制御に退化した編成。
南海10000系電車[編集]
廃車された1000系から主電動機・主制御器を流用している。
南海31000系電車[編集]
廃車された7100系から主電動機を、22000系から主制御器を流用している。
京阪600系電車 (2代)の一部[編集]
600型を除き車籍は引き継がなかったか、車体の1650型からの引き継ぎであり、機器流用車として扱われる。2代目1800系への改造の際は初代1800系の車籍を引き継がず、こちらの車籍を継承したため「機器更新車」にあたる。
京阪700系電車 (2代)[編集]
書類上は代替新造だが、足回りは従来車からの流用。1000系への改造の際も車籍は引き継がれなかった。
京阪1800系電車 (2代)[編集]
旧600系の車体に旧1800系の発生品を組み合わせて登場。コイルばね台車と非冷房車であることが災いし登場からわずか7年程度で全廃された。
京阪1900系電車[編集]
昇圧後は4連2本(3M1T)、5連6本(4M1T)、7連1本(5M2T)の陣容とする計画だったが、途中で計画変更が生じ4M1Tの5連9本で統一することになり、不足した電動車1両分(1959→1998)の電装品は上記1800系の廃車発生品を転用して賄った。
京阪2600系電車0番台[編集]
実質京阪2000系電車を1500 V対応とした車両だが、車籍は引き継がれなかった。機器類として2000系から流用されたのはブレーキ弁と台車で、主に流用されたのは車体である。
京阪1000系電車 (3代)[編集]
当初は車体流用車で走行装置・電装品は700系の車体に付随した急行灯・尾灯を除きすべて新製だったが、老朽化した初代冷房装置を車体更新に伴い更新する際に京阪6000系電車の冷房更新で捻出されたものに交換された。
京阪2600系電車30番台[編集]
京阪3000系の廃車時にKS-132A台車を大改造しKW79としたうえで従前のFS-399Cから10両分の付随台車を交換した。FS-399Cは2600系に搭載されていたKS-63エコノミカル台車の淘汰に用いられた。
京阪8000系電車の一部[編集]
主電動機とブレーキ装置が3000系の廃車発生品である。
京阪10000系電車[編集]
1次車はパンタグラフやヒューズ箱、補機類などが1900系や2600系からの流用品。2次車は完全新造というわけではなく電動空気圧縮機が2600系由来の編成もある。
阪神5001形電車 (2代)の一部[編集]
32両中16両は阪神5101形・5201形電車の台車交換車両から台車と主電動機に小改造を施し搭載した。これらの走行機器は経年が10年弱と比較的浅かった。
阪神5131形・5331形電車[編集]
台車・主電動機は阪神5231形電車から流用している。
阪急1200系電車・阪急1600系電車[編集]
1形の複雑な機器転用により発生した600系の電装品と920系の台車、P-6形の電装解除により発生した電装品をそれぞれ流用。1600系は台車が新製品であった。
阪急7000系電車・阪急8000系電車ほか[編集]
一部車両の台車は阪急5200系電車から流用したもの。特に7000系7012Fは試験用のボルスタレス台車からの交換に有効活用された。
なお、5200系の電装品自体は全く流用されなかった。
近江鉄道200形電車[編集]
2047年まで走行させるにあたり、予備品として西武2000系の他編成の廃車発生品や部品取り車の購入計画がある。
近江鉄道300形電車[編集]
種車はモハ3101であり、クハ3001から運転台機器を顔面ごと流用している。
京福電気鉄道デオ600形電車[編集]
阪神からの小型車であるデナ500形より機器類を流用して登場。非冷房車ゆえ淘汰が進められ、2008年に全廃。
叡山電鉄700系電車 デオ710形[編集]
落成当初は床下機器を京福電気鉄道デナ21形電車、主制御器を京阪260形電車から流用しており、駆動方式はつりかけだったが、後に主電動機を阪神電鉄の発生品に、台車を新造したものに取り替えることでカルダン駆動化した[15]。その後その主電動機と台車も京阪5000系電車の発生品に取り替えられている。
叡山電鉄700系電車 デオ720形[編集]
落成当初は床下機器を京福電気鉄道デオ200形電車、主制御器を京阪260形電車から流用しており、駆動方式はつりかけだったが、後に京阪1900系電車の主電動機と台車を流用することでカルダン駆動化した[16]。
叡山電鉄700系電車 デオ730形[編集]
この形式は京福電気鉄道デオ300形電車からの改造名義で製造されたものの、主要な床下機器を京阪1800系電車から、主制御器を京阪260形電車から流用しており、デオ300形由来の部品はほぼなかった。後年に主電動機と台車は京阪5000系電車の発生品に交換された[17]。
叡山電鉄800系電車 デオ810形[編集]
京阪500型電車 (2代)の廃車・700形への改造により捻出された主電動機・主制御器・台車を改造して転用している。デオ800形とデオ850形は抵抗制御ながら完全新車。
叡山電鉄900系電車[編集]
京阪600形電車 (3代)の昇圧工事により捻出された主電動機を改造して転用している。
京福電気鉄道モボ501形電車・京福電気鉄道モボ611形電車・京福電気鉄道モボ621形電車・京福電気鉄道モボ21形電車[編集]
性能統一の観点から廃車となったモボ111・121形の機器を流用しており、2001年登場のモボ2001形になってようやくカルダン駆動のVVVF車となった。
後に制御器と台車は新品に交換済み。
京福電気鉄道モボ631形電車[編集]
京福電気鉄道ク201形電車の置き換え用として製造された。主電動機はモボ121形からの流用で、ク201形との併結に対応したモボ121形をモボ621形へ更新する際、モボ621形では主電動機は4つも必要ないため他車と同様の2つに減らした際のものである。この関係で主電動機以外は流用できなかったため、主制御器は京福電気鉄道デナ21形電車から流用し、台車は新造された[18]。
後に制御器は新品の単位スイッチ式に交換済み。
阪堺電気軌道モ351形電車[編集]
主電動機はモ101形からの流用品で、2001年以降にはその主電動機をモ301形の発生品に取り替えられた。
阪堺電気軌道モ601形電車[編集]
主制御器をモ121形から転用したため、WNドライブながら非自動加速制御となっている。
山陽電気鉄道2300系電車[編集]
2700系の機器更新車にあたるが、1990年の5000系増備に伴う主電動機供出で主電動機を2000系の廃車発生品に換装された。
山陽電気鉄道3200系電車[編集]
2000系の電装解除で発生した主電動機を流用したセミ新車6両と、5000系への3000系の主電動機供出に伴い2000系の廃車発生品・2300系の改造発生品を転用した改造編入車6両が存在する。後者のうち3210・11の2両は5000系のリニューアル・VVVF化で発生した主電動機を転用し3000系に復帰した。それ以外の10両は2019年までに6000系に代替廃車された。
山陽電気鉄道3000系電車[編集]
上記3200系3210・3211→3010・3011の3000系復帰の際に用いられた主電動機が同系列他編成の廃車により発生したものである。なお、3210と3211のみは3200系で唯一リニューアルを受けており、廃車された10両は主電動機換装もリニューアルも受けずに終わった。
山陽電気鉄道5000系電車[編集]
主電動機は全て新製ではなく、一部は上記2300系や3000系からの流用品である。
また、5501を電装した際は事故廃車された5237からの台車と電装品の転用が目撃されている。
中国・四国(私鉄)[編集]
一畑電気鉄道2100系電車・一畑電気鉄道5000系電車[編集]
京王5000系電車を譲受した車両だが、軌間の相違により台車と主電動機に営団3000系電車の廃車発生品が用いられている。
伊予鉄道モハ50形電車 51 - 61号[編集]
当初は直接制御の完全新車だったが、1979年に旧・京都市電2600形電車の発生品を用いて間接制御化された。
伊予鉄道610系電車[編集]
車体は新造したが、主制御器に京王5000系電車の、台車に東武2000系電車の廃車発生品を流用している。
伊予鉄道700系電車[編集]
京王5100系電車を譲受した車両。京王線と伊予鉄道は軌間が異なること、種車がつりかけ駆動車であることから、電動車の台車と主電動機には東武2000系電車や小田急2200形電車の廃車発生品が利用された。
伊予鉄道800系電車[編集]
京王2010系電車を譲受した車両。京王線と伊予鉄道は軌間が異なるため、台車と主電動機は京王1000系電車から転用された。
土佐電気鉄道1000形電車[編集]
台車、電装品は廃車された連接車西鉄331形電車からの再用品。
土佐電気鉄道2000形電車[編集]
台車、電装品は土佐電気鉄道200形電車からの再用品で、Wikipedia上にて「新製」と扱っているためこちらに記載。
高松琴平電気鉄道1100形電車[編集]
京王5000系電車を譲受した車両で、高松琴平電気鉄道琴平線は京王線と異なり軌間が1,435 mmなことから、台車と主電動機を京急旧1000形から流用している[19]。
九州(私鉄)[編集]
西鉄313形電車[編集]
宮地岳線→貝塚線への転用にあたり旧型国電から台車・主電動機を転用した。新性能化の際も西武701系電車の発生品を転用している。
西鉄600形電車 (鉄道・2代)[編集]
宮地岳線→貝塚線への転用の際、初期転用車は廃車された西鉄120形電車から台車・主電動機を転用したが、これらはもともと東急5000系電車 (初代)に搭載されていたものである。後に初期転用車はこれらも交換されたが、この際の台車も西武や国鉄からの発生品である。追加転用車は転用当初から西武や国鉄からの発生品を履く。主電動機は手頃なものが見つからず新製された。
長崎電気軌道500形電車[編集]
主電動機と台車は大阪市電1701形電車からの流用品。ちなみにこの一世代前の370形を最後に長崎電気軌道における吊り掛け駆動・直接制御の完全新車は途絶えている。
長崎電気軌道1200A形・1500形・1800形電車[編集]
いずれも西鉄北九州線600形電車由来の台車と主電動機を搭載する。ただし、制御器が種車の600形由来の直接制御となっているのは1500形の1501 - 1506のみで、それ以外は東洋電機製の間接自動加速制御に取り替えられた。なお、1200形のまま残った1201号車は明確な流用元が判明しておらず、予備品の可能性もある。
長崎電気軌道1300形電車・長崎電気軌道1700形電車[編集]
それぞれ西鉄北九州線300形電車から台車を、自社の700形電車から台車と主電動機を流用している。
熊本市交通局8500形電車[編集]
熊本市交通局1200形電車の機器を流用し登場。機器類を供出した1200形4両は書類上廃車された。
鹿児島市交通局9500形電車[編集]
廃車となった800形(旧・大阪市電2601形電車)から台車、主電動機、制御装置、パンタグラフを流用したため直接制御となっている。車籍は引き継がれていない。
脚注[編集]
- ↑ “113系近郊形直流電車 サロ124形・サロ125形”. ITRENI.NET. 2025年10月22日確認。
- ↑ “119系近郊形直流電車”. ITRENI.NET. 2025年10月12日確認。
- ↑ “119系番台区分1”. 正林坊のホームページ. 2025年10月12日確認。
- ↑ JR's Rolling Stock Guide. “121系”. 2025年10月11日確認。
- ↑ ITRENI.NET. “121系近郊形直流電車”. 2025年10月11日確認。
- ↑ SHIKOKU'S World. “121系”. 2025年10月11日確認。
- ↑ “キハ31形一般形気動車”. ITRENI.NET. 2025年10月12日確認。
- ↑ “キハ54形0番台”. JR's Rolling Stock Guide. 2025年10月12日確認。
- ↑ “キハ54形500番台”. JR's Rolling Stock Guide. 2025年10月12日確認。
- ↑ もやしの京王解説. “京王では珍しい部品流用をした車両とは”. 2025年10月11日確認。
- ↑ Odapedia. “小田急2000形全編成ガイド:2054F”. 2025年10月10日確認。
- ↑ “上毛電鉄700型”. Netrain plus. 2025年10月11日確認。
- ↑ FUKUJU TRAIN NET. “名鉄1380系電車 | 編成別写真集”. 2025年10月11日確認。
- ↑ 最後の1編成は4両編成を2両編成へ減車している。
- ↑ “叡山電鉄デオ710形”. Netrain plus. 2025年10月14日確認。
- ↑ “叡山電鉄デオ720形”. Netrain plus. 2025年10月14日確認。
- ↑ “叡山電鉄デオ730形”. Netrain plus. 2025年10月14日確認。
- ↑ “京福電鉄モボ631形”. Netrain plus. 2025年10月14日確認。
- ↑ “琴電1100形”. Netrain plus. 2025年10月11日確認。