機器流用車一覧
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機器流用車一覧(ききりゅうようしゃいちらん)では、廃車された車両から部品を転用した車両の一覧を記載する。
記載基準[編集]
- 車籍を引き継いでいない車両のみ。車体を引き継いだ車両は車体更新車一覧で取り扱う。
- 後から廃車済み車両の部品に交換した場合を含む。
- 座席やドア、台車などの機器ではないものを流用した車両については記載しない。
- 車籍を引き継いでいる車両は全て車体更新とし、本記事には記載しない。
- 気動車はエンジンの流用を基準とし、変速機・台車の流用車は本記事に記載しない。
国鉄・JR[編集]
JR東日本107系電車[編集]
国鉄165系電車の床下機器を流用した電車である。717系などとは異なり車籍は引き継いでいない。
JR東日本209系電車の一部[編集]
ケヨ34編成は、機器更新時にVVVF・SIVを廃車済みのナハ52・54編成から機器流用している。
武蔵野線のM72編成も同様の噂がある。
JR東日本253系電車200番台[編集]
FIFAワールドカップに向けた増備にあたり、界磁添加励磁制御で統一したい思惑があったのか205系の5000番台化改造で捻出した電装品を利用した。2011年の1000番台化改造でVVVF化に至り、流用品はすべて交換されている。
JR西日本415系電車800番台[編集]
交流機器はJR西日本183系電車から取り外したものを再利用している。機器流用車では数少ない、種車が廃車されていない例である。
113系300番台[編集]
先頭車化改造時に、先頭部を車体ごと廃車された113系のクハから流用した。
113系3800番台・きのくに線用113系2000番台[編集]
いずれも運転台機器に廃車された113系クハのものを流用している。
115系550番台[編集]
113系300番台同様、先頭部を丸ごと廃車された115系から流用した車両である。そのため、JR化後の改造にも関わらず大目玉の車両が多数存在した。
115系(福知山地区向け)[編集]
サンパチくんなどと同様、運転台の機器に廃車された115系のものを流用している。
関東(私鉄)[編集]
京王5100系電車[編集]
5101F - 5112Fは京王2700系電車の電装解除車から発生した床下機器を搭載し、5000系グループで唯一つりかけ駆動車として登場した。なお、同じ5100系でも5113Fからは完全な新造車として登場している。
京王デワ600形電車 デワ601[編集]
デハ6107を種車に、クハ6707から強奪した先頭部を取り付けて先頭車化改造した事業用車両である。
京王クヤ900形電車 クヤ911[編集]
車体や床下機器は完全に新造したが、連結相手が6000系を改造したデワ600形であり、運転台機器は極力6000系に合わせるため6000系の廃車発生品を利用している。
小田急2000形電車 2054F[編集]
2054Fは小田急2600形電車のVVVF化改造車2666Fの床下機器を流用して製造されている[1]。
小田急4000形電車 (初代)[編集]
廃車されたHB車、ABF車から主電動機を流用したつりかけ車だったが、高性能化の際も主電動機を小田急2400形電車から流用し対処した。
東武50050型電車[編集]
一部編成は東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線への直通に必要な機器を、直通機器を取り外したうえで東武東上線に転用した東武30000系電車から流用している。当然ながらそれ以外は新造した機器であるので、他の東武の機器流用車とは異なり車籍は引き継いでいない。
西武E31形電気機関車[編集]
主電動機を西武351系電車から、台車を国鉄80系電車から流用して製造された。台車が電車用であるため、通常の電気機関車よりも車体裾が長いのが特徴。
西武4000系電車[編集]
廃車された西武101系電車の機器を流用して製造された。
西武9000系電車[編集]
4000系と同様、廃車された西武101系電車の機器を流用して製造された。VVVF化後も台車・ブレーキは再用品のままである。
西武10000系電車[編集]
101系や先代の西武5000系電車からほとんどの機器類を流用している。なお、10112Fのみは例外である。
京急デト11・12形電車・京急デト17・18形電車[編集]
当初は旧1000形から部品を流用していたが、ブレーキ装置の電気指令式化の際、主電動機や台車を京急1500形電車のVVVF化で発生したものに交換した。
横浜市営地下鉄3000S形電車[編集]
床下機器をそれほど老朽化していない横浜市営地下鉄2000形電車から流用して製造したが、それが原因でリニューアルすら受けられず余命宣告をされた。
江ノ島電鉄20形電車[編集]
走行装置は廃車された江ノ島鎌倉観光500形電車からの流用だが、車籍を引き継いでいるわけではない。
関東鉄道キハ0形気動車[編集]
走行装置はすべてキハ20系からの流用だが、キハ310とは異なり車籍は引き継がれていない。
関東鉄道キハ532形気動車[編集]
キハ0形と同様、走行装置はすべてキハ20系からの流用だが、こちらもキハ520・530とは異なり車籍は引き継がれていない。
中部(私鉄)[編集]
名鉄7300系電車[編集]
下記3300系や6750系より先行して登場したAL車からの機器流用車。車体が新しいため豊橋鉄道が引き取ったが走行性能の悪さで早期廃車された。
名鉄3300系電車[編集]
AL車からの機器流用車であるが、それが災いし車体は新しいのに早期廃車となった。
名鉄5300系電車[編集]
初代SR車からの機器流用車。全廃は完全新造の5700系と同時期だが、数の多さとその機器の古さから廃車が先行して進められた。
名鉄6750系電車[編集]
3300系とほぼ同様の車両。こちらも車両は新しいのに早期に廃車された。
名鉄1030系電車・名鉄1380系電車・名鉄1850系電車[編集]
いずれも名鉄7500系電車の床下機器を流用して製造された車両だが、完全新造車の名鉄1000系電車・名鉄1200系電車・名鉄1800系電車と違いリニューアルを受けることなく早期に廃車されることとなった。
名鉄5000系電車 (2代)[編集]
一部特別車化に対応できず廃車された1000系の機器をほぼ全面的に流用している。
名鉄2200系電車サ2430形[編集]
台車、補機類は廃車となった1600系ク1600形からの流用品である。それ以外は完全新製車。
愛知環状鉄道100系電車[編集]
主要な電装品を国鉄101系電車から流用して製造された。
えちぜん鉄道MC6001形電車・えちぜん鉄道MC6101形電車[編集]
いずれも愛知環状鉄道100系電車を譲受した車両で、主電動機がパワー不足であることから、JR東日本に所属していた国鉄113系電車から発生したMT54形主電動機に交換している。
京福電気鉄道モハ5001形電車[編集]
主制御器とブレーキを阪神5261形電車から、冷房と床下機器を豊橋鉄道1900系電車から流用して製造された。なお、豊橋鉄道1900系の床下機器は国鉄101系電車や国鉄111系電車から流用されたものであるため、2度目の流用ということになる。
富山地方鉄道10030形電車[編集]
当初から主電動機や台車に営団3000系電車の発生品を用いていたが、後にそれらは国鉄485系電車、国鉄419系電車などの発生品に交換された。
富山地方鉄道16010形電車[編集]
元西武5000系電車だが、床下機器を前述の10000系に流用した関係でほぼ車体のみの譲渡と言っても過言ではない状態だったため、様々な車両から床下機器を流用している。
主電動機と台車は485系から、ブレーキは営団3000系から、コンプレッサーは都営地下鉄5000形電車からの流用である。
北陸鉄道6010系電車[編集]
6000系と異なり、アルミ車体の採用により当時の加南線の規格でも旧品流用の吊り掛け式とすることができた。大井川鐵道への譲渡後も名鉄からの廃車発生品に交換しながら21世紀に入る前後まで生き延びた。
北陸鉄道7000系電車[編集]
東急7000系電車を譲受したものであるが、東急は直流1500Vだったのに対し、北陸鉄道石川線は直流600Vだったため機器が合わず、台車ごと廃車発生品の部品を流用するに至った。
北陸鉄道7700系電車もほぼ同様だが、京王3000系電車を譲受したという点が異なる。
遠州鉄道30形電車の一部[編集]
モハ36 - 39とクハ86 - 89はモハ10形・クハ50形からの、モハ29とクハ79はモハ15とクハ61からの機器流用で、いずれも発電ブレーキを持たなかった。特にモハ29・クハ79以外はAMM・ACM自動空気ブレーキと1世代前のブレーキ方式を採用していた。いずれも流用元こそ判明しているが、車籍を引き継いでいるわけではない。
岳南鉄道7000形電車・岳南鉄道8000形電車[編集]
京王3000系電車を譲受した車両だが、種車が中間車であるため先頭車化改造が行われた。その際、7000形は京王5000系電車の運転台機器を、8000形は京王6000系電車の運転台機器を流用した。
関西(私鉄)[編集]
近鉄18000系電車[編集]
奈良電気鉄道由来のモ600形の電装解除により発生した主電動機・制御器を流用したつりかけ車。この関係で老朽化と運用上の制約があり車齢17年で鉄屑と化した。
近鉄920系電車[編集]
上記と同様、奈良電気鉄道由来のモ600形の電装解除により発生した主電動機を流用したつりかけ車。その後の高性能化でも近鉄10100系電車の廃車発生品の主電動機、近鉄8000系電車等の1C8M化で捻出された制御装置を流用し対処された。
近鉄1000系電車[編集]
2200系からの旧品流用で、同じく当初はつりかけ車。その後の高性能化でも近鉄800系電車や近鉄1480系電車から主電動機、8000系列から主制御装置を流用し対処された。廃車こそ進んでいるが、B更新の未施工が主要な要因であり、機器流用車だからというわけではない。
近鉄2000系電車[編集]
主電動機は廃車された10100系からの流用。台車流用車は2024年までに廃車または台車交換され消滅済み。
近鉄2470系電車[編集]
主電動機・台車は近鉄10400系電車の大出力化で捻出されたものを改修し流用。単位スイッチ式制御器や扇風機等が災いし全廃。
近鉄2680系電車[編集]
主電動機・主制御装置は廃車された近鉄10000系電車からの流用。この関係で直並列制御が使えず、一般車は2002年までに消滅、全廃も2020年と同時期の2610系と比べて相対的に短命である。
南海1521系電車[編集]
1501形や2001形の電装解除で発生した主電動機・主制御器を流用し登場したつりかけ車。車体の新しさから昇圧後も残留対象となり、2001形由来の主電動機も1551形の発生品に取り替えられた。
南海21201系電車の大半[編集]
事故廃車された1201形3両と工場予備品から生まれた4連のつりかけ車。この関係で昇圧後は1両を残し復帰することはなかった。
南海6200系電車6521F[編集]
チョッパ制御の試験終了後、廃車された7100系1次車から主電動機、主制御器を流用し抵抗制御に退化した編成。
南海10000系電車[編集]
廃車された1000系から主電動機・主制御器を流用している。
南海31000系電車[編集]
廃車された7100系から主電動機を、22000系から主制御器を流用している。
京阪1800系電車 (2代)[編集]
旧600系の車体に旧1800系の発生品を組み合わせて登場。コイルばね台車と非冷房車であることが災いし登場からわずか7年程度で全廃された。
京阪8000系電車の一部[編集]
主電動機とブレーキ装置が3000系の廃車発生品である。
叡山電鉄700系電車[編集]
730番台のみは種車となったデオ300形の機器を流用せず、大半の走行機器を京阪1800系の廃車発生品で占められている。
落成後には、京阪1900系電車や京阪5000系電車の発生品である主電動機に取り替えられている。
叡山電鉄800系電車810番台[編集]
京阪500型電車 (2代)の廃車・700形への改造により捻出された主電動機・主制御器・台車を改造して転用している。800番台は抵抗制御ながら完全新車。
叡山電鉄900系電車[編集]
京阪600形電車 (3代)の昇圧工事により捻出された主電動機を改造して転用している。
中国・四国(私鉄)[編集]
伊予鉄道610系電車[編集]
車体は新造したが、主制御器に京王5000系電車の、台車に東武2000系電車の廃車発生品を流用している。
伊予鉄道700系電車[編集]
京王5100系電車を譲受した車両だが、京王と伊予鉄道は軌間が異なること、種車がつりかけ駆動車であることから、電動車の台車と主電動機には東武2000系電車や小田急2200形電車の廃車発生品が利用された。
脚注[編集]
- ↑ Odapedia. “小田急2000形全編成ガイド:2054F”. 2025年10月10日確認。