サロンエクスプレス東京
サロンエクスプレス東京とは、日本国有鉄道が波動用の14系座席車を改造したジョイフルトレイン(欧風客車)である。JR東日本へ引き継がれ、1997年(平成9年)に和式客車ゆとりに再改造された。
概要[編集]
1983年(昭和58年)登場。東京南鉄道管理局では和式客車を運用していたが、これは若年層ウケが悪く、若年層にもウケる欧風客車として製作された。
全車両グリーン車で、両端に展望車を連結する7両編成。展望車はスロフ14形700番台、中間車はオロ14形700番台を名乗る。展望車は車掌室が連結面側に来るように方向転換し、便洗面所部分の構体を切断。そこに新造した展望室の構体を接合した。客室は個室形式で6人用個室が主体。
なお展望車を方転する改造は展望室内に発電エンジンの排気管が露出するというデメリットを避けられるため、同時期に登場したサロンカーなにわや以降登場する展望室を有するジョイフルトレインで主流となっているが、配電盤の移設が生じるデメリットが生じたという。
専用牽引機は特に用意されなかったが、JR発足後の直流区間ではため色のカラーリングがマッチするEF58 61号機が牽引することが多かった。カラーリングのマッチ以外にも機関車の機能維持も兼ねていたとされる。
客席全席が個室ということで運用面で扱いにくく、1997年(平成9年)に和式客車ゆとりへと改造された。
ゆとり[編集]
改造は車内が中心で、外観は特に手が入れられていない。和式客車では6両編成が適切ということでオロ14 702は編成から離脱し、カヌ座へと転用された。
車内はすべての設備を撤去し、新たに掘りごたつ仕様の客席を設置。荷物置き場の新設や内装化粧板も更新された。オロ14にはサロンエクスプレス東京で使われていたソファを使用した談話室が設けられている。
2008年(平成20年)3月で老朽化を理由に運用を終了。中間車は早々に廃車解体されたが、展望車は意味ありげに2015年(平成27年)夏まで残存していた。
編成[編集]
| 号車番号 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | スロフ14 701 | オロ14 701 | オロ14 702 | オロ14 703 | オロ14 704 | オロ14 705 | スロフ14 702 |
| 号車番号 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 形式 | スロフ14 701 | オロ14 701 | オロ14 703 | オロ14 704 | オロ14 705 | スロフ14 702 |
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