電気機械音響類似

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電気機械音響類似とは、電気機械音響のそれぞれの現象を類似の数式回路図で表し対応づけて解析できるということ。

概要[編集]

物理現象が違っても入出力関係を支配する微分方程式が同じ形になるように、物理量を定義することで類似性を見出すことができる。 その場合、回路理論の知識を応用して、機械や音響の問題を等価回路として置き換えて解析できる。 具体的には、キルヒホッフの法則オームの法則に類似する法則や、同じ2階微分方程式を使用した解析が可能。 また、同様に回転運動伝熱現象や磁気現象も似たような枠組みに取り込むことができる。 下の表は、その対応関係を示すものである。

意味など 電気 機械(並進) 音響 機械(回転) 伝熱 磁気
力の源(ポテンシャル) 電圧 音圧 トルク 温度 起磁力
流れの量(フロー) 電流 速度 体積流量 角速度 熱流量 磁束
抵抗要素 電気抵抗 ダンパー 音響抵抗 回転ダンパー 熱抵抗 磁気抵抗
慣性要素 インダクタンス 質量 音響質量(アコースティックインダクタンス) 慣性モーメント (一般的には考えない) (一般的には考えない)
弾性要素 キャパシタンス 機械的コンプライアンス(ばね定数逆数) 音響コンプライアンス 回転コンプライアンス 熱容量 (一般的には考えない)
インピーダンス インピーダンス 機械的インピーダンス 音響インピーダンス 回転機械的インピーダンス 熱インピーダンス (磁気抵抗のみを考えることが多い)

また、抵抗の逆数を取ればコンダクタンスに、インピーダンスの逆数を取ればアドミタンスに、相当する量も考えることができ、 インピーダンスやアドミタンスの虚部を取ればリアクタンスサセプタンスに相当する量も考えることができる。 その他に、各要素(抵抗,慣性,弾性)やインピーダンスの直列接続並列接続についても電気回路と同様の考え方が適用できる。 詳細は、電気抵抗,コンダクタンス,インダクタンス,キャパシタンス,インピーダンス,アドミタンスなどを参照。

関連項目[編集]