インダクタンス

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インダクタンスとは、コイルなどで電流の変化が誘導起電力となって現れる性質、またその値のこと。 誘導係数誘導子とも。インダクタンスを目的とするコイルをインダクタと呼び、それに使用する導線を巻線と呼ぶ。

概要[編集]

インダクタンスはインダクタ(コイル)の素子値である。電気回路では直列接続での計算が簡単である。単位は主にヘンリーで、Lを用いて表記することが多い。 インダクタンスがあると、電流の変化は緩やかになり、電圧に対して電流の位相が遅れる。普通の導線はインダクタンスが小さく無視できる量であるが、0ではないので電流が非連続な値を取ることはない。 直流に対してはインピーダンスは0だが、交流では純虚数のインピーダンスをもち、その大きさはリアクタンスと呼ばれる。 インダクタンスは有効電力を消費しないが、磁気エネルギーとしてエネルギーを蓄え、無効電力を消費する。

電気回路におけるインダクタンスの計算[編集]

直列接続[編集]

直列接続されたインダクタンス全体のインダクタンスは、各インダクタンスの総和になる。

2つのインダクタンスを直列接続したもののインダクタンスはである。

例えば2Hと3Hのインダクタンスを直列接続したら5Hとなる。

並列接続[編集]

並列接続されたインダクタンス全体のインダクタンスは、各インダクタンスの{(逆数の総和)の逆数}になる。

逆数の計算を簡略化した表記で、を利用すれば、 2つのインダクタンスを並列接続したもののインダクタンスはである。(//はパラレル(平行)と呼ぶ。)
例えば2Hと3Hのインダクタンスを並列接続したら1.2Hとなる。

関連項目[編集]