磁気抵抗
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磁気抵抗は、磁束の流れにくさのこと。リラクタンスともいう。
概要[編集]
性質[編集]
電気抵抗におけるオームの法則と類似の式が成り立つ。 すなわち、磁気抵抗は起磁力と磁束の比例係数になっている。数式中で磁気抵抗を表すときはRmなどと表記する。
透磁率との関係[編集]
磁気抵抗は、長さlに比例し、断面積Sに反比例する。透磁率をμとすると
が成り立つ。
透磁率の逆数は、長さが1m、その断面積が1m2あたりの磁気抵抗になる。
単位[編集]
国際単位系 (SI) において、抵抗の大きさを表す単位はアンペア/ウェーバであり、単位記号で表すとA/Wbである。 また、抵抗の逆数をパーミアンスと言い、磁束の流れやすさを表し、Pなどの記号を使う。パーミアンスのSIにおける単位はヘンリーであり、単位記号はHである。
磁気回路における抵抗値の計算[編集]
直列接続[編集]
直列接続された全体の磁気抵抗は、各磁気抵抗の総和になる。
これは、磁気抵抗が長さに比例することと本質的に同じである。
2つの磁気抵抗を直列接続したものの磁気抵抗はである。
例えば2A/Wbと3A/Wbの磁気抵抗を直列接続したら5A/Wbとなる。
並列接続[編集]
並列接続された全体の磁気抵抗は、各磁気抵抗の{(逆数の総和)の逆数}になる。
これは、磁気抵抗が断面積に反比例することと本質的に同じである。
逆数の計算を簡略化した表記で、を利用すれば、
2つの抵抗を並列接続したものの磁気抵抗はである。(//はパラレル(平行)と呼ぶ。)
例えば2A/Wbと3A/Wbの磁気抵抗を並列接続したら1.2A/Wbとなる。
抵抗で計算すると逆数が入ってしまうが、パーミアンスを使用すれば、並列接続された磁気抵抗全体のパーミアンスは、各パーミアンスの総和になる。