日本アニメーション

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本アニメーション株式会社(にっぽんアニメーション)は、東京都多摩市に本社を置くアニメ制作会社。通称は日アニ日本動画協会正会員。

概要[編集]

1973年に瑞鷹エンタープライズ(現・端鷹株式会社)が制作部門としてズイヨー映像を設立[1]。スタッフには東映動画(現・東映アニメーション)からアニメーターの森康二羽根章悦高橋信也、演出の黒田昌郎、エイプロダクション(現・シンエイ動画)から仕上げの小山明子、テレビ動画(現・フジテレビ・エンタプライズ)からプロデューサーの中島順三佐藤昭司、その他に演出家の遠藤政治[1]斎藤博[2]らが集まった。カルピスまんが劇場の5作目『山ねずみロッキーチャック』(1973年)を制作[1]。1973年6月にエイプロダクションから高畑勲宮崎駿小田部羊一が移籍し、カルピスまんが劇場の6作目『アルプスの少女ハイジ』(1974年)を制作[1]

1975年6月3日[3]にズイヨー映像のスタッフが離脱・独立して日本アニメーションを設立[4]。創業者は本橋浩一[5]。ズイヨー映像の社屋とスタッフをほぼそのまま継承した[1]。なおズイヨー映像株式会社は日本アニメーション本社スタジオと同一の所在地に存続しているが[6]、日本アニメーション公式サイトの関連会社には記載がない[3]

設立時に放映中であった『小さなバイキングビッケ』(1974-1975)、『フランダースの犬』(1975)、『みつばちマーヤの冒険』(1975-1976)の制作もズイヨー映像から継承した。このような経緯から『アルプスの少女ハイジ』は瑞鷹の作品[7]、『フランダースの犬』と『みつばちマーヤの冒険』は日本アニメーションの作品となっている[8]。『ビッケ』の著作権はズイヨーが制作した第1話から第52話までを瑞鷹、日本アニメーションが制作した第53話から第78話までを日本アニメーションが保有している[9][10]。DVD-BOXはズイヨー制作分と日本アニメーション制作分で発売元が分かれている。HDリマスター版のDVDは同一企業が発売しているが、ズイヨー制作分と日本アニメーション制作分で著作権の表示が異なる。公式サイトは瑞鷹側(株式会社サンクリエート)が運営し[11]、日本アニメーション公式サイトの作品紹介には記載がない[8]

カルピスまんが劇場の7作目『フランダースの犬』は日本アニメーション制作に切り替わった際に番組名がカルピスこども劇場に変更された。その後も引き続き『母をたずねて三千里』(1976)、『あらいぐまラスカル』(1977)とカルピスこども劇場シリーズを制作した[1]。日本アニメーションは『フランダースの犬』を世界名作劇場の1作目と位置づけている(番組名を世界名作劇場に変更したのは1979年の『赤毛のアン』から)。1977年から78年にNHK初のテレビシリーズで宮崎駿の初監督作品『未来少年コナン』(1978)を制作[12]。その後、『ちびまる子ちゃん』(1990-1992、1995-)、『南国少年パプワくん』(1992-1993)、『魔法陣グルグル』(1994-1995)、『HUNTER×HUNTER』(1999-2001)などを制作。

テレコム・アニメーションフィルムとの関係[編集]

シンエイ動画(旧エイプロダクション)と並び、テレコム・アニメーションフィルムへと至る系譜が存在する[1]。1978年に小田部羊一奥山玲子が日本アニメーションから東映動画に移籍し、1980年にテレコムに移籍した。シンエイ動画から日本アニメーションに出向して『未来少年コナン』の作画監督を務めた大塚康生はテレコムの新人養成を担当し、日本アニメーションから富沢信雄を呼び寄せた。1979年に宮崎駿が『ルパン三世 カリオストロの城』の演出のためテレコムに移籍した。日本アニメーション出身者ではアニメーターの篠原征子、美術の山本二三、制作進行の竹内孝次らが『カリオストロ』に参加した。1980年に高畑勲が『じゃりン子チエ』の演出のためテレコムに移籍した。日本アニメーション出身者ではアニメーターの小田部羊一、奥山玲子、美術の山本二三らが『チエ』に参加した。1980年12月に近藤喜文がテレコムに移籍し、『名探偵ホームズ』のキャラクターデザイン、作画監督を担当した[1]

関連会社[編集]

出典:[3]

出典[編集]

  1. a b c d e f g h 三好寛「「日本のアニメーション・スタジオ史」関連レポート  1970年代末から80年代初頭の状況」『公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団年報 2014-2015PDF』、公益財団法人徳間記念アニメーション文化財団編集・発行、2015年7月
  2. 第8回 出﨑 統さん(アニメーション監督)その4 練馬アニメーションサイト
  3. a b c 会社概要 | 会社案内 日本アニメーション
  4. デジタル大辞泉プラス 「日本アニメーション」の解説 コトバンク
  5. 代表あいさつ | 会社案内 日本アニメーション
  6. ズイヨー映像株式会社の情報 国税庁法人番号公表サイト
  7. ご利用上のご注意 アルプスの少女ハイジ公式ホームページ
  8. a b 作品紹介 日本アニメーション
  9. 名作アニメ『小さなバイキング ビッケ』の“幻の完結編”がDVD-BOXとして初商品化! CDJournal ニュース、2008年1月28日
  10. 『想い出のアニメライブラリー 第105集 小さなバイキングビッケ コレクターズDVD Vol.1<HDリマスター版>』『想い出のアニメライブラリー 第105集 小さなバイキングビッケ コレクターズDVD Vol.2<HDリマスター版>』の表記より
  11. ご利用上のご注意 「小さなバイキングビッケ」の公式ホームページ
  12. 大塚康生『作画汗まみれ 増補最新版』徳間書店スタジオジブリ事業本部、2001年、164-168頁

関連文献[編集]

  • 森やすじ『もぐらの歌――アニメーターの自伝』(徳間書店[アニメージュ文庫]、1984年)
  • 佐藤昭司『「赤毛のアン」がテレビアニメになった日』(扶桑社、2010年)
  • ちばかおり『ハイジが生まれた日――テレビアニメの金字塔を築いた人々』(岩波書店、2017年)
  • 中川右介『アニメ大国建国紀 1963-1973――テレビアニメを築いた先駆者たち』(イースト・プレス、2020年)

外部リンク[編集]