信濃川発電所
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信濃川発電所(しなのがわはつでんしょ)とは、新潟県小千谷市と十日町市の信濃川流域に所在する東日本旅客鉄道(JR東日本)が所有する千手(せんじゅ)・小千谷(おぢや)・小千谷第二(おぢやだいに)の3つの水力発電所の総称である。
概要[編集]
3箇所の発電所の総出力は45万キロワットに迫り、JR東日本全体で消費する電力の4分の1を賄うことが出来る。しかし過去に取水量を不正に改竄していたことが発覚し、2009年(平成21年)2月から翌年6月まで発電停止となっていた。
発電設備[編集]
分類はいずれも調整池式。
- 千手発電所
1939年(昭和14年)運用開始。信濃川に建設された宮中取水ダムから取水し、途中の浅河原調整池を経て発電所へと導く。
- 小千谷発電所
1951年(昭和26年)運用開始。千手発電所で使用された水をそのまま水路によって導き、山本調整池を経て発電所へ導く。
- 小千谷第二発電所
1990年(平成2年)運用開始。宮中取水ダムから取水し、山本第二調整池を経て発電所へと導く。
不正取水問題[編集]
JR東日本では千手・小千谷第二発電所において、許可取水量以上に取水した場合、自動的に許可水量以内の取水量として処理されるリミッターを設定。更に宮中取水ダムの下流に放流するべき維持流量についても、放流量が下限値を下回っていても下限以上と記録されるようリミッターが設定されていた。そして国への報告に際してもリミッターでカットした後の数値を報告していた。
この不適切な事案について国土交通省は河川法違反にあたるとしてJR東日本の水利権を取り消した。
不正の発覚で自前で得る電力が不足し、電車の間引き運行などが起きる虞もあったが、景気の低迷・天候不順で東京電力等電力会社の余力が十分残ったため、電力会社からの電気の購入でなんとかなったという。