ウィーンブリッジとは、4つの抵抗器と2つのキャパシタをブリッジ型に配置する回路のことである。
ブリッジ回路の1種である。ドイツの物理学者マックス・カール・ヴェルナー・ヴィーンの名にちなむ。
既知の抵抗器の抵抗値やキャパシタのキャパシタンスで、未知のものの抵抗値やキャパシタンスあるいは周波数を測定するための回路である。
平衡条件[編集]
平衡条件というのは、下記回路図で言うと、電位差
を
にするということである。
一般にブリッジ回路では

と対角線同士をかけたものが同じになる関係が成り立つ。
これは、
より、電圧が分圧される比が等しいということ(
)から導かれる。
以下角周波数を
として、並列接続のときのインピーダンスの関係をパラレルの記号(
)を用いて表す。
ウィーンブリッジでは
が抵抗
とキャパシタ
の並列接続で
が抵抗
とキャパシタ
の直列接続で
が抵抗
のみで
が抵抗
のみで
であるので

となる。これを整理して

分母をはらって

これを実部と虚部をそれぞれ比較しやすいようににすると

これの実部

より

また、虚部

の両辺を
で割って

よって、平衡条件は

となる。これより(角)周波数と
が既知であれば
を求められ、
逆に
が既知であれば(角)周波数を求められることが分かる。
関連項目[編集]