国鉄高砂線
高砂線(たかさごせん)とは、兵庫県加古川市の加古川駅と高砂市の高砂港駅までを結んでいた日本国有鉄道(国鉄)の鉄道路線(廃線)である。
概要[編集]
加古川の舟運の代替目的で設立された播州鉄道が物資集積地であった高砂と流域各地を結ぶ路線として開通させた。また沿線には高砂工場があり、同工場へ入出場する回送列車も多く走行していた。そのため輸送の主は貨物であり、旅客輸送はほぼおまけ扱いで、高砂と加古川の行き来は神姫バス、姫路・神戸方面との行き来は山陽電気鉄道を使う者が多かった。少ない利用客も大半は格安な通学定期券を利用する高校生であったという。
廃線の話が持ち上がった際、県と高砂市は存続の立場を取ったが、加古川市は利用者が少ない路線を無理に残す必要はないという考えで、加古川駅高架化の早期実現との兼ね合いもありバス転換寄りの立場を取った。結果、1984年(昭和59年)2月に貨物専用だった高砂 - 高砂港間が、同年12月に残存していた区間が廃線となり、全線廃止された。
ダイヤ[編集]
旅客列車は加古川から高砂までを走る線内完結列車のみで、加古川をまたいで加古川線や山陽本線へ乗り入れる列車はなかった。ラッシュ時に40分間隔まで詰まるのが最小運転間隔で、日中は2時間間隔で運行されていた。
末端の高砂 - 高砂港間は貨物列車のみ運行されていた。
沿線風景[編集]
- 加古川 - 野口
加古川駅を出発した高砂線の列車はしばらく加古川線の線路を走り、加古川駅から離れた場所で南東方向へ分岐。その後築堤を登って山陽本線・国道2号と立体交差し、地平に降りたところで野口駅に到着した。
- 野口 - 尾上
野口からは南に下り、鶴林寺駅に到着する。当駅は聖徳太子開基伝承のある鶴林寺の最寄り駅であった。鶴林寺から尾上の間で国道250号、山陽新幹線、山陽電鉄本線と立体交差し、尾上駅に到着する。
- 尾上 - 高砂北口
尾上を出ると線路は南北方向から東西方向に向きを変え、山陽電鉄本線の南側を走る。加古川を鉄橋で渡ると高砂北口駅である。
- 高砂北口 - 高砂港
高砂北口を出ると線路は再び南北方向を向き、国鉄高砂工場と周辺の民間工場各社への引き込み線が合流すると高砂駅に着く。旅客列車はこの駅までだったが、線路はそのまま南へと続いており、貨物専用の高砂港駅へと至る。
駅一覧[編集]
- 全駅兵庫県に所在。
| 駅名 | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | |
|---|---|---|---|---|
| 駅間 | 累計 | |||
| 加古川駅 | - | 0.0 | 日本国有鉄道:山陽本線・加古川線 | 加古川市 |
| 野口駅 | 2.0 | 2.0 | 別府鉄道:野口線 | |
| 鶴林寺駅 | 0.7 | 2.7 | ||
| 尾上駅 | 1.0 | 3.7 | 山陽電気鉄道:本線(尾上の松駅) | |
| 高砂北口駅 | 2.0 | 5.7 | 山陽電気鉄道:本線(電鉄高砂駅) | 高砂市 |
| 高砂駅 | 0.6 | 6.3 | ||
| (貨)高砂港駅 | 1.7 | 8.0 | ||
跡地[編集]
加古川駅付近は高架化の影響もあって痕跡は残っていない。なお山陽本線を跨いでいた陸橋は道路に転用されたが、これも鉄道の高架化で撤去されている。
山陽本線との交差地点から県道19号線までは加古川市道の鶴林新道に転用されている。
また野口駅跡、尾上駅跡はモニュメントとして整備されている。また高砂北口駅から高砂駅のほぼ中間付近にも鉄道が通っていたことを示すモニュメントが存在する。
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