仙台空港アクセス線
(仙台空港鉄道仙台空港線から転送)
仙台空港アクセス線とは、宮城県の仙台駅から仙台空港駅を結ぶ運行系統における愛称。
概要[編集]
路線名について[編集]
- 仙台空港アクセス線という名称はあくまで愛称であり、仙台駅~名取駅間における正式路線名は東北本線で、名取駅から先の正式路線名は仙台空港線である。とはいえ、仙台空港線内で完結する定期列車は存在しないため[注 1]、空港線側はまず正式名称で呼ばれることはほとんどない。
- 余談だが、仙台空港アクセス鉄道とも呼ばれることもある[注 2]。
ダイヤ[編集]
仙台 - 仙台空港間に、毎時3本の運行。ほとんどが普通で快速は一日1往復のみ。
車両[編集]
- 定期列車ではE721系500番台とSAT721系が使用され、2両編成もしくは4両編成でのワンマン列車として運転される[注 3]。
- 両者共に仙台車両センターに在籍している[注 4]。
駅一覧[編集]
仙台空港線が起点駅(名取駅)から終点駅(仙台空港駅)の順になるように記載。列車は仙台空港行きが上り列車、仙台行きが下り列車となる。
- 全駅宮城県内に所在。
- 停車駅(仙台空港線直通列車についてのみ述べる)
- 普通…すべての駅に停車
- 快速…●印の駅は停車、|印の駅は通過
- 線路 … ∥:複線区間、∨:ここから下は単線、◇・|:単線区間(◇は列車交換可能)、∧:終点(列車交換可能)
| 会社名 | 路線名 | 駅名 | 営業キロ | 快速 | 接続路線 | 線路 | 所在地 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 駅間 | 累計 | |||||||||
| 東日本旅客鉄道 | 東北本線 | 仙台駅 | - | 0.0 | ● | 東日本旅客鉄道: 仙台市地下鉄:■南北線 (N10)・■東西線 (T07) |
∥ | 仙台市 | 青葉区 | |
| 長町駅 | 4.5 | 4.5 | | | 仙台市地下鉄:■南北線 (N15) | ∥ | 太白区 | ||||
| 太子堂駅 | 1.0 | 5.5 | | | ∥ | ||||||
| 南仙台駅 | 2.2 | 7.7 | | | ∥ | ||||||
| 名取駅 | 2.7 | 10.4 | ● | 東日本旅客鉄道:東北本線(白石方面)・常磐線[* 1] | ∨ | 名取市 | ||||
| 仙台空港鉄道 | 仙台空港線 | |||||||||
| 杜せきのした駅 | 1.8 | 12.2 | | | | | ||||||
| 美田園駅 | 2.0 | 14.2 | | | ◇ | ||||||
| 仙台空港駅 | 3.3 | 17.5 | ● | ∧ | ||||||
沿革[編集]
構想[編集]
- 事の始まりは、1984年に仙台地方陸上交通審議会が可能性検討の答申をしたことである。
- 仙台空港側が1991年11月に滑走路を3000m[注 5]に拡張することが決定し、それに合わせる形で翌月空港アクセス鉄道整備検討委員会が設置され、計画を練っていった。構想としては、仙台市地下鉄南北線の延伸、モノレール・新交通システムの新設、JR線からの分岐などの案が挙げられたが、最終的にはJR線からの分岐の案に決定した。
- 路線案の決定後、次は事業主体を決めることとなったが、このときの段階では言わずもがなJR東日本が主体となる予定だった。がしかし、JR東日本側は難色を示したため[注 6]、結局は第三セクターの設立に変更された[注 7]。
建設と出資、そして名取市との合併議論[編集]
- やがて、2002年12月に建設が始まり、同時にJR東日本では仙台駅・名取駅の改良や相互直通運転用の新型車両の開発を始めた。また、仙台空港鉄道側も同系列車両の用意を進めた。
- 一方で、宮城県は2001年に山形県に対して出資の打診を行った。これは、当時山形県民が海外旅行するにあたって約2割の方々が仙台空港を使用していたためであり、仙山線とも直通運転を行うことで利便性を高めると考えたためである。が、現実は厳しく、JR東日本側は車両数やダイヤの制約から難しいとの回答を送った[注 8]。これに対し山形県側は予算執行停止を決めたが、2007年のゴールデンウィーク期間における仙山線直通列車[注 9]が臨時列車ながら運転されることになると、結局山形県側は同年2月に予算の執行を行った。
- また、名取市との合併議論では1991年に先述した南北線の延伸案も相まって合併話は大いに盛り上がった。がしかし、名取市側は単独での税収増を懸念していたため、結局合併が実現することはなかった。
開業後[編集]
- 様々な紆余曲折を経て、2007年に開通。同時に案内上の名称として仙台空港アクセス線の設定も行われた。ところが、2011年3月11日に東日本大震災の被害に遭い[注 10]、同年9月末までバスによる代行運転を余儀なくされた[注 11]。
- 復旧後の2018年には開業以来初となる営業黒字を達成。仙台空港だけでなく、沿線のショッピングモールで利用される方々がいたことが黒字に繋がったと考えられる。
- 2021年に仙台シティラビットが廃止されたことにより、東北本線仙台駅~名取駅間における唯一の快速列車となったが、2026年のダイヤ改正で廃止される予定となっている。
脚注[編集]
- ↑ 仮にあったとしても仙台駅から少し離れた
中途半端な場所が終点のため、メリットがあまりないものと思われる。 - ↑ 構想段階からの通称で、仙台空港駅にもこの表記が使用されている。
- ↑ とはいえ、臨時で増結されたりE721系0番台・1000番台が代走で入線したりする。
- ↑ SAT721系は仙台空港鉄道が保有しているが、線内に車両基地がないため車両管理業務委託を名目に籍を置いている。
- ↑ 大型ジェット機の離着陸に対応した長さ。1998年に工事が完了した。
- ↑ 盲腸線とも言える路線で、採算が取れそうにないことから、JR線ではない路線になった。もしもJR線として開通していた場合、東北本線仙台空港支線として営業していたのかもしれない。
- ↑ 2000年4月に仙台空港鉄道が設立された(6月には第一種鉄道事業の認可を取得)。
- ↑ 物理的には直通運転することが可能だが、発着番線によってはあまりにも効率が悪い平面交差をする必要があるために、仙山線は現在もなお定期列車では仙台空港線はおろか東北本線(岩沼・白石方面)には乗りいれていない。
- ↑ JTB主催のハワイ旅行商品に伴う臨時列車
- ↑ 防音壁の倒壊が沿線各所で目立ったが、とりわけ甚大な被害だったのが仙台空港駅で、津波の被害に遭い、1階部分はもはや躯体部分だけを残す有様となっていた。
- ↑ 鉄道の方も2編成が同年7月末まで仙台空港駅に取り残されていたため、運用も減便の形を余儀なくされた。