臨時駅

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臨時駅(りんじえき)とは、鉄道駅のうち特定の期間のみ営業する駅のことである。

概要[編集]

海水浴スキーといった季節性のレジャー施設や花や釣りの名所など季節限定の観光地、催事場の最寄りに設置される。
評判や周辺の発展状況次第で臨時駅から常設駅へと格上げされたり、逆に常設駅から臨時駅に格下げされたり、臨時列車のようにいつの間にか廃駅になるケースもある。

国鉄時代は、信号場に設けられた仮乗降場を起源とする臨時駅も存在していた。

現存する日本の臨時駅[編集]

2025年現在のデータ。

JR北海道[編集]

概ね4月下旬から10月頃に営業。小清水原生花園最寄り。
概ね6月から10月頃に営業。定期の普通列車は営業期間中でも全て通過し、停車するのは観光列車富良野・美瑛ノロッコ号のみ。
常設駅だったが、利用者数が少ないことを理由に2023年3月以降は4月から11月まで営業する臨時駅に格下げ。

JR東日本[編集]

スキーシーズンのみ営業。
オフシーズンは越後湯沢駅止まりの列車の折返し待機場所として使用。
水戸偕楽園の観梅シーズンのみ営業。
プラットホームが下り線にしかなく、下り列車しか止まらない。上り列車を利用したい旅客は一度赤塚駅水戸駅へ出る必要がある。この両駅で改札を出ない場合に限り、折返し乗車が認められる。
茨城県立カシマサッカースタジアムでのサッカー公式戦開催日のみ営業。
旅客扱いのない日でも運転上の駅としては機能しており、JR貨物鹿島臨海鉄道鹿島臨港線としては常設駅である。

JR四国[編集]

毎年8月4・5日の津嶋神社の祭礼の日のみ営業。
概ね学校の夏休みの前半期間頃に営業。田井ノ浜海水浴場最寄り駅。

JR九州[編集]

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ開催期間に営業。

私鉄・第三セクターなど[編集]

仁愛女子短期大学および仁愛女子高等学校体育祭開催日のみ営業。学園関係者以外の利用はできない。
毎年5月と10月の「備前岡山京橋朝市」開催日のみ営業。恒久の安全地帯はなく、黄色のテープを路面に貼った仮説の安全地帯が営業日のみ設置される。
宮島競艇場での競艇開催日のみ営業。だが、宮島競艇は場外発売も含むと年間300日程度は開催があるため、営業していないのは1年の中でも60日ちょっととかなり少ない。
イベント列車のみ停車。駅へ通じる道路が一切存在せず、列車でしか辿り着けない。

過去の臨時駅[編集]

国鉄[編集]

  • 万博中央駅(常磐線)
1985年つくば科学万博開催時の臨時駅として開設。地元からは常設化の根強い要望があったが、国鉄は設備が仮の物であると拒否。JR発足後、建設費用をJRに負担させない形でひたち野うしく駅として常設化された。
海水浴シーズンに開設された駅。JR化に復活も検討されたが、断念した。
夏の神社祭礼時に開設されていた駅。

JR東日本[編集]

猪苗代湖の湖水浴シーズンとなる夏のみ営業していたが、2006年度を最後に営業休止となった。廃止の手続きはされていないが、事実上の廃駅である。
複合レジャー施設西仙台ハイランドへの最寄り駅として主に土休日のみ営業していたが、駅から西仙台ハイランドまでが離れており、利用者は少なかった。
2003年10月以降停車列車がなくなり、事実上の廃駅となるが、正式に廃駅となったのは2014年3月のことだった。

JR東海[編集]

海水浴シーズンに開設された駅だが、海水浴場から遠く、末期は二見町の見栄で開設された感じだった。
ナゴヤ球場でのプロ野球中日ドラゴンズ主催公式戦開催日に営業して利用実績も高く、地元民からナゴヤドーム移転後の根強い常設化要望があった。駅自体は近隣のウインズ名古屋を抱えた日本中央競馬会の支援で東海道本線上の尾頭橋駅として常設化された一方、名古屋港線は廃線となった。

私鉄[編集]

1970年大阪万博開催時の臨時駅として開設。閉幕後に路線もろとも廃止された。
1970年大阪万博開催時の臨時駅として開設。閉幕後に廃止されるが、南に800mほど離れた地点に常設駅の山田駅が開設された。
広島競輪開場時に客扱いを実施。海岸通停留場移設で廃止。

海外の臨時駅[編集]

ラトビア国鉄[編集]

この駅の路線のレーゼクネ=ダウガフピルス線1995年以降旅客輸送は廃止され、貨物路線となっているが、年に一度だけ聖母マリア被昇天祭の臨時列車が走り、この駅が営業される。