カザフスタン鉄道

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Қазақстан темір жолы
Kazakhstan Temir Joly
Kasachstan Temir Scholy Logo.svg.png
種類 株式会社
略称 ҚТЖ
本社所在地 カザフスタン国旗.png カザフスタン
アスタナ
設立 1997年
業種 運輸業
事業内容 鉄道事業
代表者 ヌルラン・サウランバエフ
資本金 1兆6800億テンゲ
純利益 1368億テンゲ
所有者 サムルク・カジナ
外部リンク https://www.railways.kz/kk/

カザフスタン鉄道(カザフ語:Қазақстан темір жолы、ロシア語:Казахстанские железные дороги、略称:ҚТЖ/КЖД)とはカザフスタン共和国鉄道事業を行う国有鉄道会社である。

概要[編集]

カザフスタン鉄道の鉄道網は約16,055kmに及び、ロシア軌間の1520mmで建設されている。そのうち4985kmは複線、4237kmは電化されている。カザフスタンにおける鉄道輸送の重要性は高く旅客輸送の52%、貨物輸送の49%が鉄道による輸送である。カザフスタン鉄道は約137000人の従業員を擁する。同社は2021年には1222億テンゲに達した。

歴史[編集]

先史時代[編集]

カザフスタンの最初の鉄道は1894年に開通したポクロフスカヤ・スロボダ-ウラルスクまでの全長369kmの狭軌鉄道であった。路線の約113kmはカザフスタン内を走っていた。のちにシベリア鉄道の南部の支線が約190kmの区間に渡ってカザフスタン内を横断した。1904年から1906年にかけたオレンブルクからタシュケントまでの鉄道が建設され1914年から1924年にかけてアリス (都市)からビシュケクまでのセミレチェンスカヤ鉄道が建設された。1915年にはチェリャビンスクからコスタナイへの鉄道が建設され、1915年から1917年にはカザフスタン領内を122km走るアルタイ鉄道(ノボシビルスク-セミパラチンスク間)が建設された。

鉄道が建設された当時、カザフスタンは当初ロシア帝国の一部であり、その後ソビエト連邦の一部となった。路線は国境を考慮せずに鉄道が建設されたため、ロシアの中心地とカザフスタンの都市を長苦節結ぶように建設された。ソ連時代は、カザフスタンの鉄道網は比較的独立した3つの鉄道総局で運営されていた。ソ連崩壊後、国境が無視されて鉄道網が建設されたために国境が鉄道網を分断した。このことからカザフスタンの鉄道網は新国家の需要に対応していなかった。国境付近での移動は外国領土を経由することが多いため利用者は国境管理のため移動時間が長くなり、さらにパスポートを必要としていた。この欠陥は新路線の建設で埋め合わせた。

ҚТЖの設立[編集]

1997年1月31日に現在のカザフスタン鉄道が設立され2004年からは閉鎖株式会社となっている。株式の100%はカザフスタン政府系ファンドのサムルク・カジナが保有している。

ҚТЖ[編集]

鉄道網[編集]

カザフスタンは独立以来2017年までに合計2500kmもの新路線また20054年から2016年までには4700kmの路線が改修された。

さらに新たに鉄道路線を建設する計画がある。

車両[編集]

2006年にカザフスタン鉄道は米国のゼネラル・エレクトリック社にエボリューション・シリーズの機関車310機を発注した。最初の納入は2009年3月に開始された。

2009年2月にアスカル・マミンシーメンスCEOのペーター・レッシャーは2009年から2010年の間に22機の中国とドイツのKZ4A形電気機関車を納入する契約を結んだ。

2009年7月、同社は2020年までにカザフスタン鉄道の近代化に5.5兆テングを投資すると発表した。近代化には新型機関車512機の導入も含まれていた。

2010年10月にカザフスタン鉄道、アルストムトランスマッシュを含むコンソーシアムはKZ8A形電気機関車200機とKZ4T形電気機関車95機を発注した。これらの機関車は、主にアスタナの工場で製造された。

交通[編集]

旅客輸送[編集]

旅客輸送では、国内の主要都市は全て14の急行列車で結ばれている。

2017年以来、広軌線向けに拡張したタルゴ列車シリーズが国際旅客輸送で運行されている。列車の理論上の最高速度は200km/hでロシアベラルーシキルギスへの運行が承認されている。空調は外気-50~+45℃まで対応している。3つのグレードがあり、専用バスルーム付の2ベッドコンパートメント、コンパートメント内に洗面所付2ベッドコンパートメント、及び4ベッドコンパートメントで構成される。この列車は以下の路線で運行されている:

  • アルマトイ-タシュケント間の国際列車(1/2列車)が週2回運行片道ずつしている。
  • アスタナ-オラル間で2日に1往復。
  • アルマトイ-アスタナ-オラル間
  • アルマトイ-サラトフ

貨物輸送[編集]

国際貨物輸送においてカザフスタンは中国、ロシア、イランそして広範囲において、ヨーロッパと東アジアを結ぶハブとして機能している。特にコンテナ輸送に注力している。中国との輸送においては2017年には1100万tの貨物が輸送された。

カザフスタン鉄道はカスピ海船舶(鉄道連絡船)を運行している(主にアゼルバイジャン方面)。2020年までには船舶を20隻に増やした。

外部リンク[編集]

関連項目[編集]