片町駅
片町駅(かたまちえき)は、大阪府大阪市都島区にあった西日本旅客鉄道(JR西日本)・京阪電鉄の駅(廃駅)である。
JR片町駅[編集]
現在のJR片町線を開業させた浪速鉄道の都心側のターミナル駅として1895年(明治28年)8月に開業した。鯰江川[注 1]と寝屋川に挟まれた狭い土地で、浪速鉄道が関西鉄道へ合併した後の一時期は放出駅から分岐する線路を通った先に旅客取扱専門の網島駅を建設して片町駅を貨物駅としていたこともあったが、関西鉄道の国有化後、網島駅を廃駅として片町駅京橋口という扱いだった京橋駅を正式に一つの駅に分離して旅客取扱を開始。これと同時に片町駅は片町線の終着駅となった。
京橋駅から0.5kmと極めて近い場所にあり、特に接続する路線もなかったため京橋駅と違って利用者が少なくJR東西線開業に伴って廃駅となった。代替駅は大阪城北詰駅[注 2]。片町駅は無くなってしまったが、滅多に案内されない正式な路線名に片町の名は残されている。
- 駅構造
廃止時点では相対式2面2線のホームを持つ地上駅で、終端側に簡素な駅舎がある頭端式であった。なおこの駅施設は東西線建設に伴う仮駅で、仮駅に移行する前は1面2線の島式ホームと留置線2線を有し、駅舎もコンクリートモルタル造りの2階建てだった。
京阪片町駅[編集]
京阪本線が天満橋 - 五条間で開業した際に設置された駅の一つ。当初は現在のセブン-イレブン大阪片町店のあるあたりに設置され「野田橋駅」を名乗っていた。1955年(昭和30年)に片町駅へと改称し、現在のジャパン京橋店の立地しているあたりに移転した。
その後京阪本線の高架複々線化工事のために京都方へと移転したが、工事完了後の配線では駅を設置することが困難とされ、高架化された京橋駅に片町口を設置する形で当駅の機能を代替することとなり、1969年(昭和44年)に廃止された。
- 駅構造
相対式ホーム2面2線を持つ地上駅で、ホーム裏側には新車搬入用の側線が敷かれていた。