島式ホーム
島式ホーム(しましきほーむ)はプラットホームの構造の一つで、ホームの両側が線路に接する構造をいう。
概要[編集]
反対方向の列車に乗るとき、乗客はホームの幅だけ歩けば良いので、楽である。しかし改札に行くためには跨線橋を渡るか、または線路を横切らなければならない。単式ホームを2面設置する場合と比較すると、設置費用や占有面積が少なくて済む[1]。上下線が同時に列車が到着したときはホームが混み合うことになる。ホームに売店、待合室を設置するときは作りにくい。ホームを拡張するときは、線路をずらすなどの対策が必要となる。
小田急電鉄[編集]
小田急電鉄は島式ホームの採用が少ないとされる。その理由は駅を高速で通過するため、駅の前後にカーブが必要となる島式ホームでは速度を落とすことになり、都合が悪かったと言われる。例外は代々木八幡駅である。
京王電車[編集]
京王電鉄(京王線系統)も副本線がない駅で島式ホームの採用は非常に少ない。理由は小田急と同様と考えられる。副本線がない島式ホームの駅は上北沢駅、八幡山駅、国領駅、布田駅、高尾駅、高尾山口駅、橋本駅である。
京浜急行電鉄[編集]
1974年(昭和49年)5月26日、京浜急行電鉄は横浜駅を相対式ホームから上下ホームを共用する島式ホームに切り替えた。輸送力増強と混雑緩和が目的であった。品川駅は単式ホームと島式ホームの2面3線である。京急蒲田駅は島式ホーム2面6線である。黄金町駅は島式ホーム1面2線である。
東急電鉄[編集]
東急電鉄では島式ホームへの移行が多い。1964年7月、東京メトロ日比谷線との接続駅にするための中目黒駅を改良して2面4線の島式ホームに変更した。都立大学駅は開業当初は相対式ホームであったが、1931年8月に島式ホームに変更された。新丸子駅は1988年3月に立体交差化工事に伴い、高架駅の島式ホームとなる。武蔵小杉駅は開業当初は相対式ホーム2面2線であったが、1936年に島式ホーム2面4線の橋上駅になった。綱島駅は開業当初は相対式ホームの地上駅であったが、1933年7月に島式ホーム1面2線に改築した。白楽駅は開業当初は相対式ホーム2面2線であったが、1933年2月、島式ホーム1面2線(橋上駅)に改築した。
島式ホームの代表例[編集]
参考文献・注[編集]
- ↑ 久保田博(2024)「復刻版 鉄道工学ハンドブック」グランプリ出版