調布型放送
調布型放送とは、駅自動放送の種類の一つ。三愛電子工業が生産している。導入は1999年末頃〜2000年初頭の何処かの時期にに京急電鉄の品川駅1番線を始めとして、小田急電鉄、京王電鉄、西武鉄道、東武鉄道、京成電鉄、箱根登山鉄道、江ノ島電鉄、横浜高速鉄道、水島電気鉄道の多数の駅にて予告放送、接近放送、到着放送、発車放送、戸閉放送などが使用されており、仕様がいろいろと異なる。
京急電鉄[編集]
1999年末頃〜2000年初頭の何処かの時期に京急品川駅1番線に導入されてから、横浜駅などという順に導入され、2001年3月にて全線のほとんどの駅にて、旧式アンプ方式で使用開始されていたが、2002年3月末に北品川~大森町間の8駅でMP3方式が使用開始となり、全線に広まって現在は、MP3方式が全駅で使用されている。京急品川駅1番線、京急蒲田駅、羽田空港両駅、京急川崎駅(大師線のみ)、横浜駅では詳細型が、それ以外の駅では簡易型接近放送のみ使用されている。調布型ではないが、1998年頃に品川駅1番線の羽田空港行きのみに英語放送が導入され、2010年頃に京急蒲田駅、横浜駅、羽田空港駅にて、行き先関係なく英語放送が導入されている。
- アナウンサー
- 女声 : 大原さやか、2人不明(品川駅1番線の人と、京急蒲田駅、横浜駅、羽田空港駅を担当している人)(英語)
- 男声 : 関根正明、樋口忠正(かつて横浜駅1番線のみ担当していた)、ドミニク・アレン(横浜駅、羽田空港駅のみ)(英語)
小田急電鉄[編集]
2001年9月28日に登戸駅に導入されてから2002年3月11日には下北沢駅、中央林間駅、南林間駅、湘南台駅に、2002年3月20日には栗平駅、2002年3月23日には、祖師ヶ谷大蔵駅に導入され、2003年には新宿駅、小田原駅、唐木田駅、藤沢駅、片瀬江ノ島駅を除く全線全駅に導入され、2004年頃には、新宿駅以外の駅に導入されたが、同時に女声アナウンサーが大原さやかから、緒方智美に変更された。男声アナウンスは関根正明である。
京王電鉄[編集]
2002年1月25日の調布駅にて使用開始。その後多数の駅にて放送更新が行われて2012年、府中競馬正門前駅を除く[注 1]全線全駅にて使用されるようになった。なお2018年より、簡易英語放送が接近放送の日本語放送の後に追加された。また、黄色い線~の言い回しは黄色い点状ブロック~に変更された。余談だが、2023年9月8日からは、冒頭に鳴る汎用の接近チャイムが京王バスの一部路線の車内放送にて使用されるようになった。
調布型放送を導入しているほとんどの駅では詳細放送が導入されており、簡易放送は笹塚駅の3番線と井の頭線の一部駅でのみ恒常的に使用されている。
初期型、中期型、後期型の3種類が存在し、初期型は女声「○番線に」パーツなどが異なり、男声は「まもなく」「○番線に」「まいります」パーツなどが異なっているが、現在は消滅した。後期型は女声「まいります」パーツが異なり、パーツとパーツの間の長さが変更されている。なぜか女声の「黄色い点状ブロックの内側で」パーツは2種類存在しているが、中期と後期の違いによるものではないため、理由は不明。中期型は後期型への更新が進んでおり、絶滅危惧種となっている。後期型は中期型よりも音質がいい。
笹塚駅の京王線新宿行き、高幡不動駅の多摩動物公園行き、北野駅の京王八王子行きは次の駅が終着駅なので種別を省略して案内する。一方、東府中駅の府中競馬正門前行き、多摩境駅の橋本行き、高尾駅の高尾山口行きでは種別は省略されない。
明大前駅と笹塚駅のみ他の駅では新宿行きと案内される京王線新宿行きを「京王線新宿行き」として案内する。一方、新線新宿行きは全駅で「新線」を省略せず新線新宿行きと案内される。
- アナウンサー
- 女声 : 大原さやか、クリステル・チアリ(英語)
- 男声 : 関根正明、ダニエル・ダンカン(英語)
放送文例[編集]
接近放送[編集]
- (接近メロディ)まもなく、○番線に、(折り返し、)(種別)、(行先)ゆきが、10両編成で、まいります。ホームドアから離れて、お待ちください。(乗り降りの際は、足元に十分ご注意ください。)(この電車は、〇〇から、(種別)、(行先)ゆきに、なります。)(次は、〇〇に、(臨時に、)止まります。)(〇〇にも、臨時に、止まります。)The next train will be arriving shortly.(接近ブザー)
- (接近メロディ)まもなく、○番線に、(折り返し、)(種別)、(行先)ゆきが、10両編成で、まいります。黄色い点状ブロックの内側で、お待ちください。(乗り降りの際は、足元に十分ご注意ください。)(この電車は、〇〇から、(種別)、(行先)ゆきに、なります。)(次は、〇〇に、(臨時に、)止まります。)(〇〇にも、臨時に、止まります。)The next train will be arriving shortly.(接近ブザー)
- (接近メロディ)まもなく、○番線に、(折り返し、)(種別)、(行先)ゆきが、8両編成で、まいります。ホームドアから離れて、お待ちください。ホーム前寄りには止まりません。/ホーム中程に、止まります。/ホーム後ろ寄りには止まりません。(乗り降りの際は、足元に十分ご注意ください。)(この電車は、〇〇から、(種別)、(行先)ゆきに、なります。)(次は、〇〇に、(臨時に、)止まります。)(〇〇にも、臨時に、止まります。)The next train will be arriving shortly.(接近ブザー)
- (接近メロディ)まもなく、○番線に、(折り返し、)(種別)、(行先)ゆきが、8両編成で、まいります。黄色い点状ブロックの内側で、お待ちください。ホーム前寄りには止まりません。/ホーム中程に、止まります。/ホーム後ろ寄りには止まりません。(乗り降りの際は、足元に十分ご注意ください。)(この電車は、〇〇から、(種別)、(行先)ゆきに、なります。)(次は、〇〇に、(臨時に、)止まります。)(〇〇にも、臨時に、止まります。)The next train will be arriving shortly.(接近ブザー)
- (通過メロディ)まもなく、○番線を、電車が、通過します。危ないですから、黄色い点状ブロックの内側まで、お下がりください。The approaching train does not stop at this station.(接近ブザー)
- (通過メロディ)まもなく、○番線を、電車が、通過します。危ないですから、ホームドアから離れて、お待ちください。The approaching train does not stop at this station.(接近ブザー)
- (通過メロディ)まもなく、○番線に、まいります電車は、どなたも、ご乗車にはなれません。危ないですから、黄色い点状ブロックの内側まで、お下がりください。The arriving train will not board passengers.(接近ブザー)
- (通過メロディ)まもなく、○番線に、まいります電車は、どなたも、ご乗車にはなれません。危ないですから、ホームドアから離れて、お待ちください。The arriving train will not board passengers.(接近ブザー)
接近放送が2回繰り返される駅もある。
次駅放送は快速以上のみ流れるが、京王線新宿駅は各駅停車でも流れる。また、京王線新宿駅と井の頭線の優等は全停車駅(臨時停車は別、場合によって通常の次駅放送になる事もある)が案内される。英語放送の前に「初台、幡ヶ谷へお越しのお客様は、新線新宿駅の、4番線に、お回りください。」という放送も流れる。次駅が終点の場合は「次は、終点、○○です。」となる。
特殊な次駅放送もあり、連続停止を行う列車では「この電車は、〇〇、〇〇に、続けて、止まります。」という放送が流れる駅もある。
東府中駅の競馬場線列車は折り返しだが「折り返し、」と言わない。
「乗り降りの際は、足元に十分ご注意ください。」は京王稲田堤駅とつつじヶ丘駅、聖蹟桜ヶ丘駅と高尾駅の下りのみ存在する。
井の頭線は全列車が5両なので両数案内は流れない。
到着放送[編集]
基本到着放送はないが、待ち合わせなどを行う場合と、京王線新宿駅、渋谷駅は到着放送が流れる。
- ○番線の、電車は、(種別)、(行先)ゆきです。当駅で、少々停車いたします。
- ○番線に、到着した電車は、(種別)の、待ち合わせを、いたします。発車まで、しばらく、お待ちください。
- ○番線に、到着した電車は、通過待ちを、いたします。発車まで、しばらく、お待ちください。
- ○番線に、到着した電車は、折り返し、(種別)、(行先)ゆきです。
- 新宿、京王線新宿、終点です。ご乗車、ありがとうございました。JR線、小田急線、地下鉄線は、お乗り換えです。
- 電車とホームとの間が、広く空いているところがありますので、乗り降りの際は、足元に、ご注意ください。
- お降りのお客様が、先となりますので、ドアの前を広く開けて、お待ちください。(京王線新宿駅1番線、吉祥寺駅のみ)
- 渋谷、渋谷、終点です。ご乗車、ありがとうございました。JR線、東急線、地下鉄線は、お乗り換えです。
「〜当駅で、少々停車いたします。」は、退避しないが長時間停車する列車で流れる。ただし、始発の列車は除く。
「新宿、京王線新宿、終点です。」は京王線新宿の降車ホームで流れ、1番線では流れない。「電車とホームとの間が…」は京王線新宿の乗車ホームで流れる。
「渋谷、渋谷、終点です。」は、井の頭線渋谷駅で流れる。
発車放送[編集]
- ○番線から、(種別)、(行先)ゆきが、発車いたします。駆け込み乗車は、危ないですから、おやめください。駆け込み乗車は、危ないですから、おやめください。
- ○番線の、電車は、(種別)、(行先)ゆきです。(足元に、ご注意ください。/電車とホームとの間が、広く空いているところがありますので、乗り降りの際は、足元に、十分ご注意ください。)駆け込み乗車は、危ないですから、おやめください。駆け込み乗車は、危ないですから、おやめください。
- ○番線から、回送列車が、発車いたします。ご注意ください。
- ○番線から、回送列車が、発車いたします。危ないですから、黄色い点状ブロックの内側まで、お下がりください。危ないですから、黄色い点状ブロックの内側まで、お下がりください。
- ○番線から、回送列車が、発車いたします。危ないですから、ホームドアから離れて、お待ちください。危ないですから、ホームドアから離れて、お待ちください。
- ◯番線の、電車は、回送列車です。ご乗車にはなれませんので、ご注意ください。
「足元に、ご注意ください。」はホームがカーブ上にある駅で流れるが、一部駅は直線でも流れる。井の頭線の下北沢駅では「電車とホームとの間が、広く空いているところがありますので、乗り降りの際は、足元に、十分ご注意ください。」とさらに長いものが流れる。
「○番線から〜」の発車放送は停車場および国領駅・布田駅で聞ける。停車場は基本的に発車ベルがあるため、ベル被りなしは発車放送とベルの流れるタイミングが完全に分離されている京王八王子駅や、停留場でありながら「○番線から〜」の発車放送が使われている国領駅や布田駅で聞くことができる。また、停車場は副本線がある駅が多いため、女声「2番線から〜」のパーツは国領駅、布田駅、京王八王子駅、高尾山口駅、橋本駅、渋谷駅、吉祥寺駅でしか使用されていない。
「○番線の〜」の発車放送は停留場および八幡山駅、飛田給駅、東府中駅で聞くことができる。このタイプは性質上1番線と2番線しかない駅での使用が多いため、3番線以上のパーツを聞けるのは飛田給駅、東府中駅、高尾駅などごく少数にとどまっている。かつては明大前駅の井の頭線ホームで3番線と4番線を聞けたが、現在は停車場となったため「○番線から〜」タイプに切り替えられた。
回送列車の発車放送は停車場と停留所関係なく「◯番線から〜」となる。ただし、一部駅には「◯番線の〜」タイプも存在している。
予告放送[編集]
京王線新宿駅、渋谷駅のみ存在する。新宿駅は乗車位置や次々発の放送が流れる場合もある。女性専用車のある時間帯は、新宿駅や渋谷駅以外でも女性専用車の予告放送がある。
- こんど、○番線に、まいります電車は、(種別)、(行先)ゆきです。
- こんど、◯番線に、まいります電車の、一番前の、1両は、女性専用車です。
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啓発放送[編集]
- 当駅は、終日、全面禁煙となっております。ご協力を、お願いいたします。
男声は存在しない。
西武鉄道[編集]
東武鉄道[編集]
京成電鉄[編集]
標準型[編集]
2018年3月24日より、京成千葉駅でのみ使用されている詳細放送。
- アナウンサー
- 女声 : 大原さやか、1人不明(英語女性)
- 男声 : 関根正明、ドミニク・アレン(英語)
新型[編集]
2009年頃から京成立石駅から使用開始と思われている。最近はこの放送タイプを使用する駅が多い。また、2019年より一部駅(四ツ木駅、京成立石駅(現在不使用)、海神駅)では、独自の接近メロディが流れている。
- アナウンサー
- 現在の使用箇所
旧型[編集]
2000年代初頭に使用開始。京成電鉄で使われている調布型放送の中でもっとも古い放送タイプ。江戸川駅、菅野駅以外の駅では接近放送の冒頭にチャイムが付いていない。
芝山鉄道[編集]
2018年頃まで使用されていた。
箱根登山鉄道[編集]
放送導入駅(小田原駅は小田急の調布型)にて使用されている。放送内容が基本的に小田急とほぼ同じ。
江ノ島電鉄[編集]
都電[編集]
横浜高速鉄道[編集]
2017年2月7日より、こどもの国線全駅にて、使用開始された放送。 アナウンサーは女声が大原さやか、男声(恩田駅のみ)が関根正明である。
水島電気鉄道[編集]
注釈[編集]
- ↑ 府中競馬正門前駅は自動放送自体が導入されていない。