等級制度

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等級制度 (とうきゅうせいど)とは、威厳ある公的な機関が、人物や組織に対し、その立場に応じた階級の差を認めることである。軍隊階級位階冠位十二階がこれにあたる。また、公共交通機関の室内設備に差を設け、それぞれに対する運賃を設けた制度でもある。このほか、鉄道駅国道や自治体(北海道のみ)についても同様なことが行われた。

実例[編集]

乗り物[編集]

所得や身分に応じて使用する設備を選び、対価を支払うことになる。

船舶[編集]

豪華ホテルと同様な設備から雑魚寝まで様々ある。利用者は使用する食堂ロビーも分かれている。

航空[編集]

船舶同様にファーストクラスとビジネスクラスが存在する。

鉄道[編集]

日本
1872年の鉄道開業から存在し、一等車は富裕層や政治家等の特権層が主な利用者だった。1900年に上等車は一等車、中等車は二等車、下等車は三等車と改まった。これは、「下等車に乗る客は下等か」と言う声があったためであった。一等車の利用者が少ないことから1960年に一等車は廃止されて全て二等車に格下げされた。前年には一等寝台車二等寝台車に格下げされた。しかし、貧富の差が縮まり、国民の意識も変化したこともあり、1969年5月9日に等級制度は廃止された。等級制度廃止以降は運賃は等級格差の無いモノクラスとなり、豪華な設備や混雑線区での着席を欲する者はグリーン料金等を支払うことになった。欧州を含め他国での等級制度は2023年時点でも存在する。
内閣鉄道院→大日本帝国鉄道省日本国有鉄道の等級制度の移り変わり
時代
1872年-1900年 上等車 中等車 下等車
1900年-1960年 一等車 二等車 三等車
1960年-1961年 二等車 三等車
1961年-1969年 一等車 二等車

帆走軍艦[編集]

17世紀半ばから19世紀半ばのイギリス海軍の帆走軍艦には大砲の数に応じて1等艦から6等艦まで存在した。

北海道の自治体[編集]

内務省の半直轄地だった北海道では、町村を財政の自立性で、内務省補助の必要な二級町村と自立性の高い一級町村に区分した。1943年(昭和18年)に二級町村は指定町村に名称が変わり、地方自治法施行に先立つ1946年(昭和21年)10月の府県制改正で消滅。

国道[編集]

1952年に、主要国道の一級国道と枝線国道の二級国道に区分され、二級国道は3桁の番号が付与された。1965年一般国道として等級が廃止され、この時点で58〜100および214〜216の各号番が欠番となった。その後、沖縄本土復帰に際して特例で58号が指定された。

関連項目[編集]