レーティッシュ鉄道

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レーティッシュ鉄道(レーティッシュてつどう、ドイツ語:Rhätische Bahn、略称:RhB)は、スイスのグラウビュンデン州を中心に路線を持つ鉄道会社。アルプス山脈の山岳地帯で旅客・貨物輸送を行う[1]。本社はクールにあり、グラウビュンデン州とスイス連邦が主要株主となっている[2]。

概要[編集]

軌間は1,000 mmで、狭軌の一種であるメーターゲージを採用している。路線延長は約385 kmで、多数の橋梁やトンネルを持つ[3]。

クール、ラントクアルト、ダヴォス、サンモリッツなどを結ぶ路線網を形成している[1]。ベルニナ線は国境を越えてイタリアのティラーノまで通じている[4]。

歴史[編集]

1888年、前身のラントクアルト・ダヴォス狭軌鉄道会社が設立された。1889年にラントクアルトとクロスタースの間が開業し、翌1890年にはダヴォスまで延伸した。1895年にレーティッシュ鉄道へ改称した。

その後も路線網を広げ、1904年にはトゥージスとサンモリッツを結ぶ区間が開通した。また、別会社として建設されたベルニナ鉄道やクール・アローザ鉄道も、のちに統合した。1999年にはヴェライナトンネルを通る区間が開業し、エンガディン地方への新たな経路ができた[1]。

主な路線と施設[編集]

アルブラ線[編集]

アルブラ線は、トゥージスとサンモリッツを結ぶ山岳路線である。蒸気機関車による運転を前提に建設され、山岳地形に対応した線形や石造の構造物を特徴とする[4]。ランドヴァッサー橋やアルブラトンネルなどが知られる[5][3]。

ベルニナ線[編集]

ベルニナ線は、サンモリッツとティラーノを結び、ベルニナ峠付近を越える路線である。急勾配を歯車に頼らず、車輪とレールの粘着によって走る山岳鉄道として知られる[4]。最高地点のオスピツィオ・ベルニナは標高2,253 m、最急勾配は70‰である[3]。

沿線には、円を描くように線路が巡るブルージオのループ橋などがある[5]。

ヴェライナトンネル[編集]

ヴェライナトンネルは、全長約19 kmのトンネルである[3]。自動車を列車に載せて運ぶサービスも行われ、冬季にもエンガディン地方へ通じる交通路となっている[1]。

主な観光列車[編集]

  • ベルニナ急行(ベルニナ・エクスプレス) - クールやサンモリッツとティラーノを結ぶ観光列車。パノラマ車両を使用し、アルプスの山岳景観を楽しめる列車として知られる[5]。
  • 氷河急行(グレッシャー・エクスプレス) - サンモリッツとツェルマットを結ぶ観光列車で、レーティッシュ鉄道の路線を経由する[6]。

世界遺産[編集]

2008年、アルブラ線・ベルニナ線とその沿線景観が、スイスとイタリアにまたがる「レーティッシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」として世界遺産に登録された。

山岳地帯の集落を結び、地域の社会や経済に大きな影響を与えたことに加え、橋梁・トンネルなどの土木技術と周囲の景観との調和が評価されている[7]。

日本との関係[編集]

1979年6月1日に箱根登山鉄道と姉妹提携を結んだ。箱根登山鉄道では、その後「ベルニナ号」「サンモリッツ号」「アレグラ号」という名称の車両が登場している[8]。

脚注[編集]

  1. ↑ a b c d History Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  2. ↑ Legal form and shareholders Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  3. ↑ a b c d Infrastructure Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  4. ↑ a b c Railway lines Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  5. ↑ a b c Bernina Express Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  6. ↑ Rhaetian Railway’s panoramic trains Rhaetian Railway、2026年10月23日閲覧。
  7. ↑ Rhaetian Railway in the Albula / Bernina Landscapes UNESCO World Heritage Centre、2026年10月23日閲覧。
  8. ↑ 箱根登山電車の歴史 箱根ナビ、2026年10月23日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]