フェルミ分布
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フェルミ分布とは統計力学において、陽子、中性子、電子などのフェルミ粒子に従うエネルギー準位の占有率を表す分布関数である。パウリの排他原理によって1つの状態につき1つの粒子しか入れないため、フェルミ分布は熱平衡状態にあるフェルミ粒子の占有率を示す。フェルミエネルギー以下のエネルギー下では占有率が100%となるが、それよりも高いエネルギー下では占有率は上がっていく。
数式[編集]
温度下で、エネルギー準位が電子によって占有される確率は以下のように定義される。
- =フェルミ準位
- =ボルツマン定数
絶対零度下[編集]
絶対零度ではフェルミ準位以下の状態は全て占有され、それ以外は0%となる。
有限温度[編集]
温度が上がると、フェルミエネルギー付近のエネルギー帯で占有率が1から0への遷移の範囲が広がり、エネルギー準位が広がる。
用途・応用[編集]
金属や半導体などの電子の分布の記述に使われる他、原子核や中性子星の核子の分布の記述にも使われる。他にも用途は様々である。