スネルトーゲト
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種類 | 株式会社 |
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略称 | S |
本社所在地 |
![]() スコーネ県マルメ |
設立 | 2006年 |
業種 | 運輸業 |
事業内容 | 鉄道事業 |
従業員数 | 50人 |
所有者 | トランスデヴ |
外部リンク | https://www.snalltaget.se |
スネルトーゲト(スウェーデン語:Snälltåget)とは、スウェーデンで旅客鉄道事業を行う鉄道会社である。スウェーデンの他、デンマーク、ドイツ、オーストリアでも列車を運行する。主にストックホルム-マルメ-コペンハーゲン間、ストックホルム-マルメ-コペンハーゲン-ベルリン間、イェムトランドスフェレン-ストックホルム-マルメ、冬季シーズンではストックホルム-オーストリアで夜行列車を運行する。国や地域からの補助金を受けずに徴収した運賃の収入のみで運営している。同社はトランスデヴグループに属する。名前は急行列車などの意。
歴史[編集]
スネルトーゲトは、スウェーデンの夜行列車運行の規制緩和された2007年に当時のヴェオリア・トランスポート社がウトマナートーゲトという列車の名前で列車の運行を開始した。最初の列車はオーレで開催された2007年アルペンスキー選手権の開催に合わせて、ヨーテボリからストリーエンまで運行した。この列車はスウェーデンで初めてSJ ABと競合した夜行列車だった。
2008年には、オーレへの夜行列車の運行が継続され、夏季にはマルメ-ストックホルム-ナルヴィク間での運行が開始された。2009年7月3日には、スウェーデンの週末列車の規制緩和され、、スネルトーゲトは直ちにマルメ-ストックホルム間での週末の運行を開始した。2010年にスウェーデンの鉄道市場全体が規制緩和されると、同社はストックホルム-マルメ間の毎日運行に拡大した。
2012年にSJがベルリン・ナイト・エクスプレスを廃止したことを受けて、ベルリンへの夏季運行を開始した。また、2013年に所有者は同じだが、ブランド名をスネルトーゲトに変更した。
2016年までは、ヘクターレール社が自社で客車を保有しながら列車を牽引していた。2016年10月に自社発注したシーメンス・ヴェクトロン機関車による運行を開始した。
2017年にスネルトーゲトは、ストックホルム-マルメ間列車の接続バスをヴェクスイェ、カールスハムン、ロンネビュ、カールスクローナから運行が開始された。2019年には拡大され、ネッシェ-イェンシェーピング間が含まれるようになった。
最初の夜行列車は、当時のヴェオリア社がSJから客車を購入し、2007年に改造されたBC2形寝台客車とヴィジット・ヴェムダレン社から借り入れた食堂車で構成されていた。2017年夏に新型客車での運行が開始された。これらはドイツ鉄道から購入したインターレギオ客車で最高速度200km/hでの走行が可能である。
2024年4月にスネルトーゲトは、夏季のストックホルム-マルメ間の毎日運行のうちの1往復をコペンハーゲン中央駅まで延長運転すると発表した。既存のエーレスタッド駅からの列車を含めるとスネルトーゲトは1日2便のコペンハーゲンへの列車を運行することになっている。
運行のこだわり[編集]
2019年初頭から、スネルトーゲトはヨーロッパの他地域への夜行列車サービスの拡大に関する議論に繰り返し積極的に参加してきた。とりわけ、同社はそのようなサービスの提供に関するスウェーデン運輸局の調査に応じてきた。スネルトーゲトは現在、旅客サービスを運営しており、提供すれば事実上1つの事業者にサービスの独占を与えることになると懸念しているため、同社は2020年4月27日の調査で提示されたスウェーデン運輸局のマルメ-ケルン-ブリュッセル線の提供提案に懐疑的であった。
また、スネルトーゲト各国の異なる運行規制、信号安全システム、機関車の要件などに基づいて、現在スウェーデンから国際夜行列車を運行する上での困難さを指摘している。
新しい寝台車[編集]
マルメ-ベルリン間の夜行列車は2012年から2019年まで、ほぼすべてBc-t形寝台客車で運行されていた。この車両の製造は1960年代にさかのぼり、エアコン、Wi-Fi、電源コンセントは装備されていない。夜行列車は夏の暑い空気の中、夜通し停車していたため、車内の暑さが過度になるという批判が相次いだ。
2019年8月26日、スネルトーゲトは、ベルリン線の近代化されたサービスで使用するために、中古のBvcmz形寝台車を10台購入したと発表した。車両はかつてドイツ鉄道の夜行列車ブランドであったシティ・ナイト・ラインで使用されていたものであり、エアコンと電源コンセントが装備されている。また、スネルトーゲトは車内にWi-Fiを設置する予定であると発表した。最初のプレスリリースで、スネルトーゲトは、少なくとも当初はマルメ–ベルリン線で使用され、2020年に運行開始されると発表した。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックのために、 2020年の運行予定は取りやめになった。2020年6月16日にスネルトーゲトは、 2021年にベルリン線に関する新しい計画があると発表した。
スウェーデン-ベルリン間[編集]
2020年の新型コロナウイルスのパンデミック以降、スネルトーゲトはスウェーデン-ドイツ間の夜行列車の運行を再開する予定だった。しかし、パンデミックの影響でステナラインが[[トレレボー=ザスニッツ航路]のフェリー線を廃止したため、スネルトーゲトはコペンハーゲン、オーデンセ、フレデリシア、ハンブルク経由でのベルリン行きの列車を運行するようになった。これはエーレスンド橋を渡る初の寝台車または寝台車付き夜行列車であった。
スウェーデン-オーストリア間[編集]
2020年6月25日、スネルトーゲトはドイツよりも南への新規路線の計画を発表した。2021年の冬季スポーツシーズン中、同社はマルメとオーストリアのアルプス山脈の間を毎週末に夜行列車を運行した。新型コロナウイルスのパンデミックのため、サービスの開始は2022年に延期された。マルメ-アルプス間直通列車は、デンマーク国鉄がコペンハーゲンから同様の列車(スキーレベーレン)を運行した2009年以来となった。
ストックホルムの冬休み(第9週)には、ストックホルム中央駅からインスブルック中央駅まで運行され、ヨーロッパで最も長い直通列車となった。
ストックホルム-コペンハーゲン間[編集]
2024年4月、スネルトーゲトは、ストックホルム-マルメ線の毎日の出発便の1つをエーレスンド橋経由でコペンハーゲンまで延長し、エーレスタッドとコペンハーゲン中央に停車すると発表したが、エーレスタッドへの停車は2025年後半に廃止された。