Vyグループ
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種類 | 株式会社 |
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略称 | Vy |
本社所在地 |
![]() オスロ、シュヴァイゴード門 (オスロ) |
設立 | 1996年12月1日 |
代表者 | グロー・バクスタド(代表取締役社長) |
純利益 | 5億6400万ノルウェー・クローネ |
従業員数 | 11484人(2020年) |
所有者 | ノルウェー政府 |
関係する人物 | ベーリト・スヴェンセン |
外部リンク | https://www.vy.no |
Vyグループ(ノルウェー語:Vygruppen AS、別名:Norges Statsbaner (ノルウェー国鉄) 略称:Vy/NSB )とはノルウェー運輸通信省を通してノルウェー王国が所有する運輸事業者である。主に鉄道輸送全般とバスによる旅客輸送を行っている。
概要[編集]
Vyグループの旅客事業はVyグループとその子会社のVy Gjøvikbanen及びVy Tågで構成されている。バス運行はVy バスが、貨物列車はCargoNetが行う。
Vyは1883年から1996年まで存在したノルウェー国鉄(NSB)の後身で、1996年に国会の決定に伴い、国鉄の交通部門はNorges Statsbaner BAに再編され、インフラ部門はJernbaneverket(後のBane NOR)に引き継がれた。そしてNorges Statsbaner BAは2002年に国有企業となった。Vyの取締役会は、政治的配慮のなしに2019年に社名をVygruppenに変更することを決定した。この社名変更は物議を醸し、ノルウェー議会から激しい批判にあった。
2015年にVyは7250万の列車が運行し、うち6710万がノルウェー国内、5.3万がスウェーデン国内、372748個のコンテナが輸送された。
歴史[編集]
NSB時代[編集]
1857年にノルウェー国内でハーマル=グルンセト線、コングスヴィンゲル線、トロンヒェム=ステーレン線の建設が開始され1861年から1864年にかけて開業した。書類上はこれらの路線がノルウェー初の鉄道路線であったが、行政機関とは独立した事業体による運行で地域単位で運営されていた。ノルウェー国鉄が設立されたのは1883年3月1日のことである。
1890年までに、全ての国有鉄道路線は、私鉄と公営の持つ株主を持つ株式会社として建設された。そして利益が出れば配当が出た。しかし、国が株式の大半を所有していたため、ノルウェー政府はこれらの会社を支配することができた。1890年以降、この制度は廃止され、国は建設に携わる代わりに独自の鉄道路線の建設をした。そして、従来の私鉄会社は徐々に国に移管することが決定された。この移行は1921年までに終了した。その後1921年から1996年までノルウェーの鉄道路線(一部の私鉄路線を除く)はノルウェー国鉄によって管理されることになった。
Norges Statsbaner BA[編集]
1996年にノルウェー国鉄はインフラ部門のJernbaneverket(現Bane NOR)と事業会社のNorges Statsbaner BAに分割された。貨物輸送はNSB Gods社のもと継続された。
Norges Statsbaner AS[編集]
2002年7月1日より、有限責任会社であったNSB SAは株式会社に移管され、技術メンテナンスとワークショップサービスは新たに設立されたMantenaに移管された。Manteneは2017年までNSBの完全所有となった。旅客輸送と貨物輸送はNSB Godsが引き継ぎ、同社はカーゴネット社に生まれ変わった。
新時代の最初の数年間、NSBは多くの問題を抱えていた。200年1月4日にオースタ近郊で発生した列車衝突事故(死者19人)、乗務員の不足、頻繁な遅延、予備部品や新車の供給問題など評判をとす一方だった。Handelshøyskolen BIは毎年、ノルウェー企業に対して顧客満足度調査を実施している。
2016年にNSBの車両は国営企業のNorske Togに委託され、同時に切符販売と時刻表案内は国営企業のEnturに委託された。
Vyへの社名変更[編集]
2019年3月12日、NSBは社名をVyに変更すると発表した。 Vyとは「展望、遠景、見晴らし」を意味し、グループが将来へのビジョンを持っていることを示すことを意味している。Vyという新社名は旧NSBの他の子会社にも採用され、この新ブランドはスカンジナビア最大級の輸送会社を表すことになった。 改名は2019年4月24日に正式に完了した。バスと列車の新しいロゴに加え、グループの約8000人の従業員には新しい制服が与えられた。
鉄道会社のFlytoget ASは、2023年3月31日の両社の総会の承認により、Vyグループの子会社となった。独自のブランドと運賃を持つそれぞれの輸送サービスは、当初はそのまま存続した。2028年までの完全な合併が発表され、2028年の標準運賃が発表された。合併により、Samferdselsdepartementetは、オスロトンネルの容量をより有効に活用するため、単一の輸送会社を設立することを目指している。
組織[編集]
Vyグループは主に旅客輸送サービスを提供している。長距離列車はVy Regiontog、地域輸送はVy Lokaltogが担当している。その他の子会社もあり、これらはNSBが設立しVyが所有している:
完全子会社[編集]
- Agilia:車両の清掃
- CargoNet AS:NSB Gods社の後身として設立
- Finse Forsikring AS:グループ内保険サービス
- Vy Buss AS:ノルウェー最大のバス会社
- Vy Gjøvikbanen:2005年に落札し、2006年6月11日から10年間ゲーヴィクバーネンを運行している。
- Vy Mobility AS:
- Go Mobile:公共交通機関やタクシー向けのアプリを開発する企業。
- Vy Bybil:デンマークグリーンモビリティとの協力によるカーシェアリングサービス。
- Vy Tog AS
- Vy Tåg AB
- Flytoget AS
共同持ち株[編集]
- Flåm Utvikling AS
- Vy Fjord1 Reiseliv AS
- Linx
旅客輸送[編集]
2014年の年次報告書によると、約6850万人がNSBを利用した。
NSBと運輸省は2012年1月4日に2012年から2017年までのNSBの旅客輸送のための輸送サービスの発注に関する協定に調印し、それには運行頻度、運行路線、その他の事項も含まれている。現在の入札では、Vyはすでに落札された3つの路線のうち1つ(2020年から2029年までのTraffikkpakke Vest/Bergensbane)のみを落札している。
2019年、Vyは旅客輸送で合計7870万人の乗客を輸送した。