酸化

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酸化(さんか,:Oxidation )とは、対象とする物質が電子を失う化学反応のこと。例えば、物質が酸素結合すること。酸素が使われる化学変化。水素を失うことでもある。酸素化合物対義語は、還元である。

概要[編集]

原義は酸素と結びつくことだったが、より広義に拡張されて原子から電子を失う化学反応を指すようになった。電子を失うとき、不安定な状態になる。

  • 金属の場合錆びることになる。金属の酸化は、色が変色する。例えば、が錆びて酸化鉄になる場合、鉄の電子が酸素に移動し、鉄は酸化されていることがわかる。
  • 機械部品の酸化においては、年月を経て、品質や性能が欠けて低下し、古くなる、つまり、劣化・老朽化につながり、不安定な状態になる現象である。酸化は何かを困難にさせ、成分を崩壊させたり、カビの成長を促す結果をもたらす。清潔ではなくなる言葉として使われる。
  • 食物の劣化も、酸化が原因のことが多い。そのため、食品には種々の酸化防止剤が用いられることがある。酸化は、イメージしやすいのは、リンゴ、みかん、炊いた白米、調理済食品、消費期限の食品が挙げられる。

調理済食品、消費期限の食品の場合、酸化すると、消費期限が切れて、カビが生えたり、雑菌の繁殖を起こし、感染症の原因を促進する。これらは酸素と反応して新たな物質が生成される現象である。

  • 水が酸化すると、菌がたまったり、細菌、雑菌やカビ、微生物が繁殖する。
  • 人間の体の中が酸化すると、水分の酸化は痰ができ、腸内は汚れる。人間の体の酸化により、細胞分裂に限界がある。命の回数券と呼ばれて、細胞分裂の限界を超えると、老い(老化)につながる。錆びの増殖は寿命に関わる大問題となる。
  • みかんが酸化すると、果肉の組織が柔らかくなり、カビが生える。
  • ケーキに含まれている水分が酸化すると、カビが生える。
  • 白米は、玄米や胚芽米に比べて空気中の酸素に触れる面積が大きいため、炊いた白米が酸化すると、カビが生えたり、虫が湧く。
  • 脂肪が酸化すると、腐敗臭、加齢臭のような臭いにおいが発生する。

用途[編集]

酸化は"悪い"反応や"古くなる"反応とみなされることも多いが、最も身近な化学反応であり、有用な用途も多くある。その例を以下に示す。

  • 摂取した食物を体内でエネルギーに変えるため、酸化反応を起こす。
  • 所望の化学反応をさせるために、酸化剤を使う
  • 絶縁体(シリコン酸化被膜など)をつくるためを酸化させる
  • 繊維や紙の着色の原因となる有機色素は酸化することで容易に無色化するため、漂白剤として酸化剤が利用される。
  • 空気の無い宇宙空間を飛ぶロケットの燃料として必須である。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]