活性酸素
活性酸素(かっせいさんそ、英:active oxygen)とは、大気中に含まれる空気のうちの酸素から派生したもので、酸素分子が化学反応を起こす化合物に変化させるもの。物質が酸素と化合する化学反応で、酸化反応であり、物質を酸化させて錆びさせ、本来正常だった機能を破壊する役割を果たすことである。酸化のプロセスである。酸素の変化型。
概要[編集]
人間などの好気性生物を動かすエネルギーは、呼吸で取り込んだ酸素で、その残りが活性酸素となる。 活性酸素は、人間の体の中の各部位に負担を酸化させて傷つけ、老化現象を引き起こす。活性酸素は「老化のもと」といえる。
酸素は老化に関わり、「酸素は人間の体にいい物質」という解釈は常に正しいわけではない。 特に好気性生物以前の嫌気性生物にとっては猛毒であり、光合成による酸素濃度の上昇に対して、 原核生物の一部から核膜をもつ真核生物への進化が起こったと考えられている。
活性酸素により、人間の肌が空気に触れて酸素を吸収し、酸化作用を引き起こし、顔を老化させたり、細胞を破壊させ、心身を傷みつけ、健康を害する。 好気性生物は、体内に酸素を取り込むと、どうしても活性酸素が体内にできてしまうので、活性酸素による老化などの害を被る。 これに対抗して、抗酸化物質をもつ生物も見られる。 例えば、植物ではブドウなどに含まれるポリフェノールは、強い抗酸化作用をもつ。 赤ワインなどの高ポリフェノール食品・飲料で健康や美肌を求める者もいる。 動物である人間も、抗酸化物質である尿酸をため込む性質があるが、多すぎると痛風になってしまう。 毒をもって毒を制しているようなもので、何であれ量次第で毒にも薬にもなるということである。
青春時代の若い頃は、活性酸素を除去する免疫機能の能力が高く、呼吸で取り入れた残りの活性酸素が発生してもすぐに除去され、体液などを還元する力がある。これは、「抗酸化酵素」と言われている。そのため、脳の記憶力の低下は全く起きない。40歳を過ぎると、活性酸素を取り除いてきた「抗酸化酵素」の能力が急に減少し、顔が急激に老化する。
人間は、子供からだんだん大人に向かっていき、20歳になった段階で、子供が死んで、完全に大人として蘇り、20歳で完全に大人になる理由も、これもやはり活性酸素が関係してくる。