華麗なる太陽系レース

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華麗なる太陽系レース」(かれいなるたいようけいレース)は、1978年12月31日NHK総合テレビジョンで放映された60分のテレビスペシャルアニメ番組。

エドモンド・ハミルトンスペースオペラ小説「謎の宇宙船強奪団」を原作とする。

概要[編集]

1978年11月7日からNHKで毎週放送されていたテレビアニメ番組『キャプテン・フューチャー』のスペシャル番組である。通常の番組が1回30分の4回放送、計120分で原作小説の1エピソードをアニメ化していたのに際し、本作は1エピソードを半分の60分で制作されており、他のエピソードよりも原作を省略した箇所が多い。

1979年3月17日には本作を24分に再編集したものが、『1979年春の東映まんがまつり』の1編として劇場公開されている。

あらすじ[編集]

太陽系では、次々に宇宙船が盗まれるという事件が発生していた。盗まれた宇宙船の乗員は気が付くと宇宙船が消えており、自分は宇宙を漂流していたと話すのだった。

太陽系政府のカシュー主席キャプテン・フューチャーに宇宙船強奪事件の捜査を依頼したのだが、キャプテン・フューチャーの愛機・コメット号が地球の宇宙港から盗まれてしまう。キャプテンたちは盗まれたコメット号を追跡して、金星の施設を発見したが、そこにはロボットしかいなかった。そのロボットは大昔の冒険家ケルソが所有していたロボットであった。ケルソは冥王星を目指していた途中で行方不明となっていた。キャプテンはオットーグラッグにケルソの宇宙船が墜落したと思われるカンス彗星の探索を命じると、自分は単身犯人の捜査を開始した。

キャプテンは「バレット」の偽名を使って、宇宙船のパイロットとして水星にある「自殺基地」に潜り込み、強奪団に襲われるのを待つことにした。キャプテンは犯人たちが特殊なビームを用いて乗員を麻痺させているのだと推測し、麻痺ビームに対抗するバリアを準備していたが、バリアは役に立たず、気が付くと宇宙船に同乗していた若きパイロット・ウォーカーと共に宇宙の墓場「サルガッソー」を漂流していた。サルガッソーを漂流していた廃宇宙船はいずれも燃料が枯渇していたが、宇宙開拓時代の英雄マーク・カルーが残した宇宙船だけは、エネルギーが残されていた。マーク・カルーは自身の宇宙船が故障しサルガッソーを脱出できないのを悟ると、後の世の者が脱出できるよう十分な燃料を残し、この地で亡くなっていたのだった。パレットとウォーカーは、サルガッソーの脱出に成功する。

オットーとグラッグはカンス彗星にたどり着き、ケルソのロボットが街を作っているのを発見した。その街のロボットによれば、最近何者かが訪ねてきてロボットたちとケルソの発明品を持ち去ったということだった。持ち去られたケルソの発明品とは「時間加速装置」と呼ばれるもので、原子の周りを回る電子を加速することによって超高速で移動できるようにするという機械だった。

キャプテンはは近く開催される「太陽系一周レース」を宇宙船強奪団が狙うと予測し、バレット名義でウォーカーに変装したオットーと共に参加した。予想通りに時間加速装置をロボットたちが現れて、宇宙船の強奪を行い、水星の秘密基地へと運んで行った。そこでは盗んだ宇宙船を改造して売りさばいていた造船業社長ガースンがいた。キャプテンたちはガースンを捕まえ、レースにも優勝する。

スタッフ[編集]

  • 原作 - エドモンド・ハミルトン「謎の宇宙船強奪団」 翻訳:野田昌宏
  • アニメーション制作 - 東映動画
  • 演出 - 勝間田具治
  • 脚本 - 辻真先
  • キャラクター設定- 野田卓雄
  • 作画監督 - 野田卓雄
  • メカ設定 - 辻忠直
  • 美術設定 - 辻忠直
  • 美術 - 辻忠直、内川文広、原田謙一

キャスト[編集]

音楽[編集]

  • オープニング - 夢の舟乗り(歌:ヒデ夕樹
  • エンディング - ポプラ通りの家(歌:ピーカブー)
  • 挿入歌 - おいらは淋しいスペースマン(歌:ヒデ夕樹)
    作詞は野田昌宏であるが、原作小説でグラッグが歌っている歌として登場するため、原詩:エドモンド・ハミルトン、訳詞:野田昌宏と言うこともできる。

外部リンク[編集]