特性X線
ナビゲーションに移動
検索に移動
特性X線とは内電子殻のエネルギー準位間に遷移時に派生するX線の線スペクトルであり、それぞれの元素に特有の性質を示す。これはイギリスの物理学者のチャールズ・グローヴァー・バークラによって発見され、この発見によりバークラはノーベル物理学賞を受賞した。
X線の発生[編集]
X線スペクトルの特性線(、、...)は殻模型の次のようにあらわされる。
- 電子ビーム中の自由電子(高エネルギー電子)の1つが、電子配置に従い、原子の内殻に束縛されている電子を叩き出す。叩き出された電子には、少なくとも空殻に飛び移るための必要なエネルギーが伝達される。通常は、衝突エネルギーは電子の以前の束縛エネルギーよりも大きく、原子は電離する。
- 結果押して生じる隙間は、より外殻の電子のよって埋められる。このためには、この高エネルギー電子はより内殻に遷移する際にエネルギー差を解放する必要がある。このエネルギー差は光子として放出される。
光子のエネルギーは通常約1~100keVで、これは2つの状態(内殻と外殻の電子の欠損)における電子殻のエネルギー差に対応しており、電磁スペクトルのX線領域に存在する。すなわち、放射線量子は高殻と低殻のエネルギー差を持つ。このエネルギー差が元素によって子tなるため、このX線は特性X線と呼ばれる。
放射される放射線の波長、つまりエネルギーはモーズリーの法則を用いて導出できる。