減衰振動
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減衰振動とは、振幅が時間とともに徐々に小さくなる振動。
概要[編集]
空気抵抗などの減衰のある振り子やバネマスダンパ系が、減衰振動の例である。
理想的な単振動は振幅が減少することのない振動であるが、実際の系には減衰成分があるため減衰振動に該当することが多い。 減衰成分は、物理的にはエネルギーを消費するものである。
バネマスダンパ系[編集]
で記述されるバネマスダンパ系は減衰振動の例である。
この微分方程式の解は、の関係によって次のいずれかの形になる。(詳しくは微分方程式#2階線形微分方程式を参照)
通常なので、以上いずれの指数関数も減衰する部分が掛かっているので減衰することがわかる。 また、の符号によって振動の波形が異なる。
- 符号が正だと指数関数の肩はいずれも実数なので、振動しない単なる減衰になる(不減衰振動)。
- 符号が負だと指数関数の肩はいずれも複素数なので、実関数に直すと三角関数と指数関数の積になり(オイラーの公式を参照)、振動しながら減衰する(減衰振動)。
- 符号が0は、両者の境であり、振動しない単なる減衰になる(臨界減衰)。