オイラーの公式

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数学解析学分野に於ける「オイラーの公式」とは三角関数指数関数及び虚数単位の間で成立する関係式である。名称は18世紀のスイスの数学者レオンハルト・オイラー(1707〜1783)に因む。

概要[編集]

具体的には以下のような等式の事をいう。;

  • eiθ=cosθ+isinθ(θR)

数学&物理学のあらゆる場所で登場し微分方程式とも縁が深い重要な公式だったりする。

取り敢えず『ファインマン物理学』で有名な物理学者リチャード・P・ファインマンはこの公式を「我々(人類)の至宝」などと言って褒めちぎっている。

θ=πを代入して得られる

eiπ+1=0

は、単位元0,1や数学的に重要な定数(そして超越数)であるe,πをちょうど1つずつ含み、特に美しい式だと言われる。(オイラーの等式と呼ばれる。)

ただし、θ=τ=2πを代入して得られる

eiτ=1

の方が本質的だとする意見もある。

ちなみにオイラーの公式の両辺を

(eiθ)n=(cosθ+isinθ)n

とn乗すると指数法則より左辺はei(nθ)と書ける。これは同公式よりcosnθ+isinnθと表わせる。従ってオイラーの公式からド・モアブルの定理

  • (cosθ+isinθ)n=cosnθ+isinnθ

が直ちに導ける事が分かる。(高校では数学的帰納法で証明しただけだったから導出できてちょっと嬉しい♬)

証明[編集]

この公式の証明法は幾つかあるのだが簡単なのが以下に述べるような変数分離形の1階微分方程式を用いた証明などである。

変数分離形の1階微分方程式を用いた証明[編集]

証明  まず実変数複素数値関数

f(x)=g(x)+ih(x)

の微積分に関し次の性質が成り立つと仮定する。(※この仮定の証明は難しいので割愛す。);

{f(x)=g(x)+ih(x)f(x)dx=g(x)dx+ih(x)dx

すると

f(x)=cosx+isinx

と置いて微分したとき

f(x)=sinx+icosx=i(cosx+isinx)=if(x)

とゆー風に変数分離形微分方程式に変形できる。 これは最も簡単な微分方程式だから直ちに解けてf(x)=Ceixが言える。また

f(0)=cos0+isin0=1+i0=1

であるからこれより初期条件f(0)=1が求まる。これを用いればC=1が得られてf(x)=eixが成り立つ事になる。従って

eix=cosx+isinx

が導かれた。(略証終)

テイラー展開を用いた説明[編集]

指数関数・三角関数をテイラー展開して

ex=n=0xnn!
cosx=n=0(1)nx2n(2n)!
sinx=n=0(1)nx2n+1(2n+1)!

である。 よって指数関数のテイラー展開のxにixを代入して

eix=n=0(ix)nn!=n=0(1)nx2n(2n)!+in=0(1)nx2n+1(2n+1)!=cosx+isinx

以上のように(記号はやや煩雑だが)特段何も考えずに代入するだけで簡潔に示せる。
複素数やΣの計算に慣れていないとわかりにくいかも知れないが、具体的にn=0から代入していけばわかるはず。

物理的解釈[編集]

物理では、三角関数を表すのにsinとcosの成分を両方書くのが煩わしく、指数部が純虚数の指数関数で表すことが多々ある。

そのため、振動≒指数部が純虚数の指数関数≒三角関数 みたいなマインドになっている。

例えば電磁波などの記述に用いられる。

関連項目[編集]