小学校で習う漢字

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この項目では、小学校で習う漢字(教育漢字、とも)について述べる。

基本的に、小学校で習う漢字というものは、学年が上がるに連れ、形がだんだん複雑になり、画数が増える傾向があり、難易度が上がる。子供の学習能力や認知発達に合わせて、漢字の難易度を段階的に上げていくためである。

なお、このページタイトルに含まれる漢字も全て小学校で習う漢字である。

以下にそれぞれの学年で習う漢字を載せる。基本的に音読みのあいうえお順。カッコ内は漢検の級。

小学1年生(漢検10級)[編集]


それほど数は多くないように思いそうだが、訓読みと音読みがあり、音読みには呉音・漢音・唐音があり、さらに音便もあるので熟語で覚えないといけないため、けっこう憶えなければならない語彙数は多い。物の形をかたどった象形文字が多くを占めており、形が単純で、素朴なイメージを持ち、各数が少なく、基本的な漢字を学ぶ段階である。日本語教育においてはいろいろと課題がある。
名詞としては、「字」はある。「赤」「青」「白」が入っていて「黒」が入っておらず、「色」も入っていないのも謎である。身体語としては「手足」「耳目口」があり、「一・二・三・四・五・六・七・八・九・十・百・千」および「円」は入っている。「草・木・竹・林・森」「日本人」も入っており、「出入口」「男女」「大中小」「大小」「上下」「左右」「山川草木・花」「日月火水木金土休」「年月日」「正月」「学校」「見学」「先生」なども入っている。「町・村・田」「人・車」「貝・虫」「玉子」「夕空」「空気」「雨天」「天文」。
形容詞としては「赤い」「青い」「白い」「早い」「大きい」「小さい」などがある。
動詞としては、「出る」「入る」「立つ」「力む」がある。ただし、「力(ちから)」は「学力」など名詞にも用いられる。
いまどき「習ってもいない漢字を使うな」とかいった頭の悪い教師はいないことを願うが、「犬」は1年に入っているが、「猫」は教育漢字には入っていないので、「犬猫(いぬねこ)」と小学生一年生が書くとバツにされかねないため、「犬ねこ」と書かねばならないかもしれない。
残るは「王音糸石名」であるが、「大名」「小石」など、いろいろと苦労はある。

全80文字。画数別は、1画1文字、2画8文字、3画13文字、4画14文字、5画14文字、6画11文字、7画10文字、8画5文字、9画2文字、10画1文字、12画1文字。平均5.0画、中央値5画。

小学校2年生になると、象形文字を基本として、部首を組み合わせた字が作られていくので、小学校1年生で習う漢字の構成をしっかり覚えておくことである。

小学2年生(漢検9級)[編集]

西
「黒」「週」はここで出てくる。「米麦」「春夏秋冬」「父母」その他。学習する漢字の数は、小学1年より2倍に増え、象形文字に加え、部首を組み合わせた文字が登場し、形が一回り複雑になり、抽象的な意味を持つ感じが登場し始める。学習量が小学校1年より倍増する。全160文字。画数別は、2画1文字、3画5文字、4画18文字、5画12文字、6画20文字、7画18文字、8画15文字、9画18文字、10画12文字、11画13文字、12画10文字、13画7文字、14画6文字、15画1文字、16画2文字、18画2文字。

小学3年生(漢検8級)[編集]

「悪安暗医委意育員院飲運泳駅央横屋温化荷界開階寒感漢館岸起期客究急級宮球去橋業曲局銀区苦具君係軽血決研県庫湖向幸港号根祭皿仕死使始指歯詩次事持式実写者主守取酒受州拾終習集住重宿所暑助昭消商章勝乗植申身神真深進世整昔全相送想息速族他打対待代第題炭短談着注柱丁帳調追定庭笛鉄転都度投豆島湯登等動童農波配倍箱畑発反坂板皮悲美鼻筆氷表秒病品負部服福物平返勉放味命面問役薬由油有遊予羊洋葉陽様落流旅両緑礼列練路和」

部首や構造が多様化し、対象となる漢字が増え、漢字の構成要素である「へん」「つくり」を意識した学習が始まる。熟語の理解も求められる。全200文字。画数別は、2画1文字、4画4文字、5画17文字、6画14文字、7画14文字、8画28文字、9画30文字、10画20文字、11画19文字、12画27文字、13画11文字、14画6文字、15画4文字、16画4文字、18画1文字。

小学4年生(漢検7級)[編集]

「愛案以衣位茨印英栄媛塩岡億加果貨課芽賀改械害街各覚潟完官管関観願岐希季旗器機議求泣給挙漁共協鏡競極熊訓軍郡群径景芸欠結建健験固功好香候康佐差菜最埼材崎昨札刷察参産散残氏司試児治滋辞鹿失借種周祝順初松笑唱焼照城縄臣信井成省清静席積折節説浅戦選然争倉巣束側続卒孫帯隊達単置仲沖兆低底的典伝徒努灯働特徳栃奈梨熱念敗梅博阪飯飛必票標不夫付府阜富副兵別辺変便包法望牧末満未民無約勇要養浴利陸良料量輪類令冷例連老労録」

都道府県の漢字は全て4年生で習う。これまで小学校の学習内容に入っていない漢字が、20字追加されている。「茨媛岡潟岐熊香佐埼崎滋鹿縄井沖栃奈梨阪阜」。全202文字。

小学5年生(漢検6級)[編集]

「圧囲移因永営衛易益液演応往桜可仮価河過快解格確額刊幹慣眼紀基寄規喜技義逆久旧救居許境均禁句型経潔件険検限現減故個護効厚耕航鉱構興講告混査再災妻採際在財罪殺雑酸賛士支史志枝師資飼示似識質舎謝授修述術準序招証象賞条状常情織職制性政勢精製税責績接設絶祖素総造像増則測属率損貸態団断築貯張停提程適統堂銅導得毒独任燃能破犯判版比肥非費備評貧布婦武復複仏粉編弁保墓報豊防貿暴脈務夢迷綿輸余容略留領歴」

全193文字。

小学6年生(漢検5級)[編集]

沿姿退

専門的な漢字が多く、日常生活ではあまり使われない難しい熟語、特定の複雑な言葉を学ぶという、高度な学習内容になる。全191文字。

問題点[編集]

熟語を考えたときに、学年によって表現できない言葉がある。小学校 1 年では「白黒(しろくろ)」は「白くろ」、「黒白(こくびゃく)」は「こく白」と表記しなければならない。
占領下の日本では、GHQは日本の「赤化」(共産化。「アカ」とも云われ、日教組などは「アカ」ともされた)を警戒していたため、「GHQの施策に積極的に協力する教師」が「よい教師」「望ましい教師」とされたため、教育現場では小学生に対して押しつけ的(強制的・強要的)に行う教師が「熱心な、よい、望ましい教師」とされていたらしい。さらに右派と左派との対立のしわ寄せが児童に及び、そのため教育の効率が落ちた影響が現在でも残っているとされる。

範囲の変更[編集]

4年生~6年生までの習う漢字の数が、2020年以降に変更・改訂となった。4年生は200字から202字に変更、5年生は185字から193字に変更、6年生は181字から191字に変更。小学校で習う全ての漢字は、2019年度までは1006字だったが、2020年度からは1026字になり、以前より20字増えた。だいたい、10ビットの1024文字付近であるが、それより2文字増えている。2の10乗の1024文字が具体的に意識されたのは偶然であり、漢字の数をちょうど2の10乗の1024字以内に調整しようとしたが、実際はそうはならなかった。変更点の差分は、小学校○年生で習う漢字に追加された種類となる。「鹿」の20字が追加された。どれも都道府県の地名によく用いられるものである。都道府県に用いられる漢字は、人名用漢字が含まれている。

小学校6年間の間、合計1026字の漢字を習得することが定められている。単に漢字を丸暗記させるだけではなく、漢字の成り立ちや構成要素(部首)を使って理解させる。小学校のカリキュラムは段階的に難易度が上がっていくように組み込まれている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]