ルジャンドルの微分方程式

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

数学解析学分野に於ける「ルジャンドルの微分方程式」とは次の式で表わされる線形微分方程式である。;

  • (1x2)y2xy+ν(ν+1)y=0

(※ただしνとする。)

これはスツルム=リウヴィル型微分方程式とゆー微分方程式の一例とされている。

級数解法[編集]

上記微分方程式は冪級数の項別微分を用いると解を求める事ができる。で、その無限冪級数解を

y=m=0cmxm

とおくと項別微分の定理により

y=m=1mcmxm1,y=m=2m(m1)cmxm2

が得られる。これをルジャンドルの微分方程式に代入すれば方程式の左辺は m=2m(m1)cmxm2m=2m(m1)cmxm2m=1mcmxm+ν(ν+1)m=0cmxm と変形できる。

ここで上述の微分方程式は変数xに対して右辺が零の恒等式であるから左辺各項のxmの係数はすべて零でなければならない。従って

(m+2)(m+1)cm+2m(m1)cm2mcm+ν(ν+1)cm=0

が成り立つ。これをcm+2に関して解けば漸化式

  • cm+2=(νm)(ν+m+1)(m+2)(m+1)cm

が得られる。この漸化式の番号mに0か1を代入してxの冪の係数を順次求めてゆき冪級数

y=m=0cmxm

に代入したら晴れてルジャンドルの微分方程式の無限級数解が得られる。

 またν=n(n)の場合基本解が、番号mが偶数の時と奇数の時の2パターンに分かれて現れ、これらの線形結合が上記微分方程式の一般解を構成する事になる。尚、この時或る一方の基本解は無限級数になる事が、もう一方の基本解は多項式になる事が知られている(詳細については専門書を参照されたい)。

ルジャンドルの多項式[編集]

ルジャンドルの微分方程式の基本解のうち多項式解の方に注目する。この多項式解の中でx=1の時の関数値が1になるよーな関数列をルジャンドル多項式といいPn(x),(n=0,1,2,3,)で表わす。(これについても詳しい事は当該ページを御覧下さいませ☆)

このルジャンドル多項式には簡潔な表示式が存在する。以下に述べるロドリゲスの公式(またはロドリーグの公式)と呼ばれる或る関数である。

ロドリゲスの公式は次式で与えられる。;

  • Pn(x)=12nn!dndxn(x21)n

本稿ではこの表示式がルジャンドルの微分方程式を満たす事を示すだけにとどめ応用その他についてまでは触れない事にする。

ロドリゲスの公式の証明

まずu=(x21)nとゆー関数を考えて、これを微分したらu=2nx(x21)n1が成り立つがこの両辺にx21掛けたら

(x21)u=2nxu

が得られる。で、この等式の両辺をライプニッツの公式

(fg)(n)=k=0nnCkf(k)g(nk)

を用いてn+1回微分すれば左辺は

(x21)u(n+2)+2(n+1)xu(n+1)+n(n+1)u(n)

となり、右辺は

2n{xu(n+1)+(n+1)u(n)}

となる。ここでy=u(n)と置けば上式は

(1x2)y2xy+n(n+1)y=0

と変形できて上述の関数uの第n階導関数yが確かにルジャンドルの微分方程式を満たしてる事が分かる。

さて、ここで関数

y(x)=dndxn(x21)n

にライプニッツの公式を適用すると

y(x)=dndxn{(x1)n(x+1)n}=k=0nnCk{(x+1)n}(nk){(x1)n}(k)=nC0{(x1)n}(n){(x+1)n}(0)+

となるが、上式の関数yはxに1を代入したら「…」以降の項がすべて零になるので

y(1)=n!(1+1)n=2nn!

が成り立つ。んで

Pn(x)=Cy(x),(C=const)

と置けばルジャンドル多項式の定義より

Pn(1)=Cy(1)=C2nn!=1

であるから「C=1/2nn!」が得られる。ゆえに上述の等式よりロドリゲスの公式が導かれた事になる。(証明終)

関連項目[編集]