Debian

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Debian
開発者 Debianプロジェクト
OSの系統 Unix系,GNU/Linux
最新安定版 13 / 2025年8月9日
パッケージ管理 dpkgAPT
カーネル種別 モノリシックカーネル (LinuxカーネルBSDカーネルGNU Hurdカーネル)
影響を受けたOS Softlanding Linux System
ウェブサイト https://www.debian.org/

Debian (デビアン) はGNU/Linuxディストリビューションの一つ。現在はDebianプロジェクトにより保守されている。

仕様[編集]

UbuntuLinux MintFedoraのようなインストール前にデスクトップ環境を試用できるLive CD版と、インストールに特化した版の2つのインストールメディアが存在し、インストールメディア版にも各メディア (CD、DVD、etc…)に対応した版 (Netinst、InstallDVD、etc…)がある。Debian12から非フリーファームウェアが通常のインストールメディアに統合されたため、インストール時にもネットワーク接続が可能なデバイスが増加したと思われる。LiveCD版は、デスクトップ環境毎に用意されている。 インストールメディア経由でインストールする場合、既定でGNOMEにチェックが入れられているが、チェックボックスの編集で他のデスクトップ環境・ソフトウェア群をインストールしたり、すでに選択されているものを除去したりすることが可能。インストール後もtasksel経由で同様の操作が可能となっている[注 1]。taskselの場合既定の設定ではFirefoxやLibreOffice、Thunderbirdなどもインストールされる。Netinstの場合ネットワーク接続が必要である。

パッケージのインストールや削除のフロントエンドはdpkgとAPT。aptシェルスクリプト向けではないため、シェルスクリプトでは代わりにapt-getの使用が推奨されている。GUIフロントエンドとして各デスクトップ環境付属のパッケージ管理ツール (KDE Plasmaの場合Discover)や別途インストールのSynapticなどがある。

バージョン[編集]

現在13.xのコードネーム "Trixie"が最新安定版。その他、一般的なベータ版の立ち位置としてバージョン14.x "forky"、常時最新のパッケージが導入される不安定版 "sid"、sidにも入れられないような試験的パッケージが存在する"experimental"が存在する[注 2]。 また、バージョン更新に合わせて対象となるバージョンが変更となるコードネームとして、"stable" (最新安定版)、"testing" (ベータ版)、"unstable" (不安定版)、"oldstable" (旧安定版)、"oldoldstable" (旧々安定版)がある。

派生OS[編集]

Debian
言わずと知れた、現代GNU/Linuxの始まりのような存在。パッケージ管理システムの基底はdpkg、ユーザー向けのフロントエンドとしてAPTが採用されている。デスクトップ環境はデフォルトでGNOMEだが、インストール時にメディアの変更なくコンソール版やKDE Plasma版など、デスクトップ環境の有無・種類のカスタマイズなどが可能。
Ubuntu
上記Debianをより高機能に、より使いやすくしたようなもの。デフォルトでGNOMEを採用している。独自のGUIパッケージ管理システムなど、コマンドなしでも十分に取り扱えるディストリビューションとなっている。その一方で、Snapなどの物議を醸す機能がある。デスクトップ環境の差異で、以下のようなUbuntuフレーバーが存在する。初心者やWindowsから来たユーザーにおすすめである。
Windows風の操作性を提供するディストリビューション。Ubuntuの公式フレーバではない。
  • その他多数。
Linux Mint
UbuntuとDebian(Linux Mint#Linux Mint Debian Editionの場合)を元に開発されているGNU/Linuxディストリビューション。コマンドなしでも十分に取り扱える。Snapこのような理由で無効化された。デフォルトのデスクトップ環境はMintチームによって開発されたCinnamonである。初心者やWindowsから来たユーザーにおすすめである。
Zorin OS
Windows風の操作性を提供するディストリビューション。
ElementaryOS
UIがMacOSに似ている。
Trisquel GNU/Linux
100%自由ソフトウェアで構成されるディストリビューション。
KDE neon
KDEによって開発されたディストリ。最新の KDE 製品にすぐにアクセスしたいパワーユーザーを対象としている。[1]
Pop! OS
System76によって開発されている。
Kona Linux
国産ディストリ。
Caramel OS
国産ディストリ。
MX Linux
Kali Linux
ペネトレーションテストやセキュリティ研究者らのためのディストリ。
Mobian
モバイル用に開発されたDebian。
Raspberry Pi OS
Raspberry Piにプリインストールされているディストリ。
Tails
すべてのトラフィックにTorを経由させるディストリ。
Linspire
Windowsのような使い勝手のディストリ。
Peppermint
ウェブとの連携が強いディストリ。
KNOPPIX
Live CDとして利用することを基本としている。
Damn Small Linux
開発終了。最低16MBのRAMがあれば動く。
OpenMediaVault
NAS向けサーバOS。
Devuan
Systemdの含まれないDebian。
Astra Linux
ロシアの政府機関における正式のOSの1つ。
open.Yellow.os
国産ディストリ。
Brainux
SHARPが販売する電子辞書Brainで動作する。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. Debian系共通で、Ubuntuにも存在するツール。
  2. 実際のところexperimentalは正式なバージョンの一つではなく、sidやその他のバージョンのパッケージと組み合わせて使用する。

出典[編集]

  1. KDE neon”. 2025年8月21日確認。

関連項目[編集]