ATACS

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

ATACSとは、JR東日本が開発した保安装置の1つ。英語読みはAdvanced Train Administration and Communications System

沿革[編集]

1995年
ATACSの開発を開始。
1997年9月
仙石線苦竹駅から東塩釜駅までの区間で当時の車両4編成を使用した基本的な技術の試験・検証を開始
(1998年2月まで行われた)[注 1]
2000年10月
仙石線の苦竹駅から多賀城駅までの区間で当時の車両2編成を使用した応用技術の試験・検証を開始
(2001年2月まで行われた)[注 2]
2001年
プロトタイプを開発。
2003年9月
車上装置の設置工事を始める
(2004年7月までに車両全てに設置完了)。
2003年10月
モニタラン並びにコントロールラン試験開始[注 3]
2011年1月27日
仙石線にATACSを3月27日にあおば通駅から東塩釜駅までの区間で導入することを発表。
2011年3月11日
東日本大震災。これにより仙石線は3月28日まで運休を余儀なくされた。
また、ATACSの導入も先送りとなった。
2011年10月10日
ATACSの実運用を開始[注 4]
2012年12月16日
臨時速度制限の機能を追加。
2014年12月14日
踏切制御の機能を追加
(約半年をかけて全14ヶ所の踏切に展開させた)。
2017年11月4日
埼京線の一部区間に導入[注 5][注 6]
2028年~2031年頃(予定)
山手線京浜東北線に導入予定。
2036年頃(予定)
首都圏全域にて使用開始予定。

ATACS ID搭載車両[編集]

ATACS搭載車は前面窓に「ID-〇〇」と書かれているが、この文字はATACS IDと呼ばれる。
搭載車両は以下のとおり。

JR東日本[編集]

205系3100番台
  • 01~19が付番されている[注 7]。E131系800番台による置き換えで消滅する見込み。
キヤE193系
  • 21が付番されている。尚、搭載車両では唯一の気動車である。
E491系
  • 23が付番されている。
E233系7000番台
  • 31~68が付番されている。
E131系800番台
  • 151~164が付番される見込み。尚、ATACSの機器類を搭載しているために、前面部が他のE131系とは異なり貫通扉が省かれている。

東京臨海高速鉄道[編集]

70-000形
  • 71~78が付番されている。71-000形による置き換えで消滅する見込み。
71-000形
  • 171~178が付番される見込み。

相模鉄道[編集]

相鉄12000系
  • 91~96が付番されている。


脚注[編集]

  1. 第1期の試験
  2. 第2期の試験
  3. コントロールラン試験は2003年度から2004年度にかけて計28回行われた。また、これらの結果から、信号保安装置としての要件を満たすことになり、本格的に着手することになった。
  4. 本来は9月25日に実運用開始予定だったが、台風の影響で延期になった。
  5. 導入区間は池袋駅から大宮駅
  6. これに伴い、直通車両にも搭載されることとなり、ATACSを搭載する車両を保有する会社が3社に増加した(車両については後述)。
  7. 07、09は事実上欠番

関連項目[編集]