蒲蒲線

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蒲蒲線全体像.png

蒲蒲線 (かまかません)は、大田区東急電鉄の第三セクターが建設予定の空港アクセス路線である。

概要[編集]

東急多摩川線の矢口渡から地下に分岐し地下東急蒲田駅、地下京急蒲田駅大鳥居駅経由で京急空港線に接続する計画の計画路線で全線地下である。

蒲蒲線の計画区間蒲田〜京急蒲田は850mほど離れており、羽田空港からだと、長年、蒲田駅直結の京急バスの直通バスに乗るか、京急で京急蒲田まで行った後に徒歩かバスでのJR、東急蒲田への移動しかなかった。しかし、路線バスは道路渋滞時に遅延し、鉄道利用だと乗換の手間がかかる事からこの路線が計画された。

この路線は渋谷、新宿、川越、秩父から直接羽田空港に行く空港アクセス路線と地元の定期利用の2つを賄う予定だ。 東急と京急とでは軌道幅が異なるため、直通運転には課題がある。東急多摩川線の矢口渡駅と京急空港線の大鳥居駅を結ぶ計画である。東急蒲田駅と京急蒲田駅は地下駅が新設される[1]。連絡線(新空港線)と連絡施設は、別会社の羽田エアポートラインが整備・保有する。

この路線の構想は戦後からあるが[注 1]、空港拡張や蒲田周辺人口増加から計画が進んだ。

沿革[編集]

  • 2022年10月14日には羽田エアポートライン株式会社が事業会社として設立された。
  • 2023年大田区長選で蒲蒲線推進派が当選した事で計画が進んでいる。
  • 2025年1月17日、東急電鉄と羽田エアポートラインは、都市鉄道等利便増進法に基づく営業構想・整備構想の認定を国土交通大臣に申請した。
  • 2025年8月1日、東急電鉄は「新空港線」計画について国土交通省に速達性向上計画の認定を申請した。認定されると鉄道事業の許可を得たとみなされる。運行開始時期は開業は2038〜2042年ごろを目指し、東横線への直通列車は8両編成となる[2]

問題点[編集]

問題点を挙げるとするならば直通先の東急と京急で線路幅が違う事。東急は狭軌で京急は標準軌。もしどちらにも直通されるのであればフリーゲージトレインを開発するか三線軌条にするかのどれかと思われる。京急の需要が安定しているため、東急側で地下鉄乗り入れ無関係の池多摩線[注 2]の広軌化以外、改軌は無理だが、これは可能性が少ないと思われる
また羽田空港にはホームドアがあるが車体長が合わないためホームドアも交換する事になる。 他の課題として、多摩川駅と下丸子駅のホーム延伸、蒲田駅付近における東急多摩川線と池上線の接続線の整備、車両留置施設の整備、鉄道電気施設の整備などがある。

第一工程では線路幅の問題のため京急蒲田地下までの延伸となる。従前よりは利便度は上がるが、京急蒲田が高架要塞駅のため、乗り換えはなお面倒である。

競合路線計画[編集]

JR羽田空港アクセス線:蒲蒲線のアクセス地の渋谷、新宿、川越の他に品川、東京、上野、川口、大宮、千葉...と多方面から羽田空港にアクセスでき、線路幅やほとんどの問題が無い。正直こちらの方がアクセスとして使える。

[編集]

  1. 戦後の一時期は京急穴守線(現・空港線)の片側1線連合国軍に接収され、1952年10月まで国鉄蒲田駅と直結していた。
  2. 但し、池上線は桐ケ谷駅を復活させて、都営三田線と直通する計画があった。

参考文献[編集]