発車メロディ
発車メロディ(はっしゃメロディ)とは、鉄道駅において列車の発車を知らせる音楽のうち、駅構内のスピーカーから流れるものを指す言葉。
概要[編集]
列車発車時に使用されるメロディ・チャイム・ブザーなどを一まとめにして発車ベルと言うこともある。
実際、民営化後の1989年頃より発車メロディが導入され、電子音が普及する前は、国鉄をはじめとして、目覚まし時計のようにジリジリと音が鳴るベルを使っていた時期が長かった。
各社の状況[編集]
JR発足前[編集]
JR発足前の国鉄時代、仙台駅に御当地ソングである『青葉城恋唄』を発車前に流す試みがされ、飯田線の豊川駅でも乗車促進活動の一環で地元の有志が作成した御当地ソング『みんなの飯田線』が到着時に流された。
しかし、他の駅では発車する際はベルを鳴らして発車を知らせていた。
JR東日本[編集]
民営化後、従前の発車ベルが「うるさい」と意見が出たこともあり、JR東日本仙台駅の仙石線ホームで初めて発車メロディが導入され、1988年11月22日より使用が開始された[1]。その後1989年3月11日の新宿駅・渋谷駅[1]と、JR東日本管内で積極的に導入された。
この流れで、現在までに、ほとんどの駅で発車ベルが発車メロディに置き換わった。
JR西日本[編集]
JR西日本でも初の発車メロディが富山駅で1989年10月14日に導入された。しかし、このメロディはあまりにも暗い曲調だったため廃止されている。
大阪環状線の各駅でご当地メロディ。
JR九州[編集]
発車メロディの最初は、JR九州のにあるとされている。
東京メトロ[編集]
全駅で違うスイッチ製のメロディがフルコーラス固定で流れる。
都営地下鉄[編集]
共通の短いメロディが流れる。
京成[編集]
京成上野駅のみ、短いメロディが使用。
京阪[編集]
私鉄では、京阪電鉄が最初に発車メロディを導入したらしい。
乗車促進音[編集]
詳細は「乗降促進メロディ」を参照
故障や混雑時に発車メロディが扱えない場合などのために、車両の車外に案内用スピーカーを搭載し、乗務員の押しボタン操作によって、発車メロディを鳴らせる車両が存在する。これらは、乗降促進メロディや乗車促進音などと呼ばれ、特にJR東海では、1995年に起きた駆け込み乗車事故に対する抑止の観点から、発車合図は短時間の乗車促進音に規格化されている。
また、ワンマン化の進む路線では、発車メロディと案内放送を同時に流す場合がある。なお、この方式を採用している路線は少数派で、多くの場合はブザーなどに変更するか、そもそも発車メロディの取り扱いを廃止する傾向がある。
ご当地メロディ[編集]
詳細は「ご当地メロディ」を参照
発車メロディがその使用駅のある地にゆかりのある者の場合、その曲はご当地メロディと呼ばれる。例として、高田馬場駅で鉄腕アトムが使用されている。
発車メロディ一覧[編集]
詳細は「発車メロディ一覧」を参照
脚注[編集]
- ↑ a b JR導入から30年、「駅メロ」が変えた鉄道風景 元祖メロディーの誕生秘話に迫った 2019年3月11日、2023年8月3日閲覧