拝む女
『拝む女』(おがむおんな)は、高橋葉介によるホラー漫画短編集。
概要[編集]
怪談文芸専門誌『幽』(KADOKAWA)において創刊号(2004年6月18日発売)から、休刊となる30号(2018年12月18日発売)に掲載された全30作品を収録した短編集である[1]。
高橋の『幽』掲載作品は2013年に19編を集めた『ヘビ女はじめました』という単行本が出版されているが、上述のように『幽』が休刊となったため、11編が未収録状態となってしまった[1]。そこで「完全版」として全連載作を収録する形で刊行された[1]。
本単行本の特徴として、作品の掲載順が『幽』での連載順とは異なっているという点が挙げられる[1]。連載期間が15年に渡っていることで高橋の絵柄が変化してしまっている[1]。そこを逆手にとって、なるべく同じ絵が続かないようバラバラにシャッフルして掲載されている[1]。これによって、「連続性のないショートストーリーの寄せ集め」「アンソロジー」のような感触を打ち出している[1]。
本作に収録されている話は、怪奇幻想作品とひとくくりにはできず、コメディ漫画であったり、不条理漫画といった幅広いジャンルの作品の集合となっている[1]。
ドラゴン・タトゥーの女[編集]
本単行本収録の「ドラゴン・タトゥーの女」は、タイトルのように背中に「龍(ドラゴン)」の刺青をした女が登場するのだが、その龍のデザインは諸星大二郎の漫画作品『マッドメン』に登場する「ン・バギ」と呼ばれる怪物の刺青のデザインを用いている[1]。
「ドラゴン・タトゥーの女」執筆前に諸星から「ヘビ女はじめました」のタイトルを借用した漫画を執筆して良いかとの連絡が高橋に入り、これを承諾する代わりに刺青のデザインを流用している[1]。
「ドラゴン・タトゥーの女」が掲載された『幽』25号(2016年6月30日発売)には、諸星による漫画「こっちでもヘビ女はじめました」が同時掲載されることになった[1]。
作品タイトルそのものは2011年公開のハリウッド映画『ドラゴン・タトゥーの女』からの借用である[1]。
収録話[編集]
- 拝む女
- アンデッドはじめました
- 半魚人はじめました
- “むじな”はじめました
- 妖怪畳女はじめました
- 胎児は夜這う
- ドラゴン・タトゥの女
- 事故物件
- みずおくれ
- オカエリナサイ
- ヘビ女はじめました
- 紅い蝶
- 顔
- 化烏
- 心霊写真
- 陰陽
- 視ないフリ
- 蛇女の絵
- 森を駆ける(「白雪姫」より)
- ふらんそわ
- 押し入れの少女
- 追われる夢
- 帰還
- 邪眼
- 信じてください
- 雨
- 景子の後ろ
- 家族
- 僕が拒食症になったわけ
- 妻を捜しています