悪魔のいる天国

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

悪魔のいる天国』(あくまのいるてんごく)は、星新一のショートショート小説作品集。2025年に新潮文庫版が100刷となり、累計166万1000部が刊行されている。

タイトルにそぐわず、実際に悪魔が出てくる話は1作のみである。

書籍情報[編集]

1961年中央公論社から刊行された。

1967年には早川書房から、1973年にはハヤカワ文庫JA(早川書房)から刊行されている。

1975年には新潮文庫(新潮社)から刊行されるが、新潮社から本作に先立つ1971年に刊行された『ボッコちゃん』には、「デラックスな金庫」、「誘拐」、「肩の上の秘書」、「ゆきとどいた生活」、「追い越し」、「診断」の6編が先行収録されることになった。新潮文庫の表紙画、カットは真鍋博

収録作[編集]

以下は、新潮文庫版。

  1. 合理主義者
  2. 調査
  3. デラックスな金庫
  4. 天国
  5. 無重力犯罪
  6. 宇宙のキツネ
  7. 誘拐
  8. 情熱
  9. お地蔵さまのくれたクマ
  10. 黄金のオウム
  11. シンデレラ
  12. こん
  13. ピーターパンの島
  14. 夢の未来へ
  15. 肩の上の秘書
  16. 殺人者さま
  17. ゆきとどいた生活
  18. 愛の通信
  19. 脱出口
  20. もたらされた文明
  21. エル氏の最期
  22. 夢の都市
  23. サーカスの旅
  24. かわいいポーリー
  25. 契約者
  26. となりの家庭
  27. もとで
  28. 追い越し
  29. 診断
  30. 告白
  31. 交差点
  32. 薄暗い星で
  33. 帰路
  34. 殉職
  35. 相続
  36. 帰郷

テレビドラマ[編集]

星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』(NHK BSプレミアム)において以下のようにテレビドラマが放映されている。

薄暗い星で
あらすじ
宇宙の果ての薄暗い星(惑星)。そこは使用できなくなったロボットが宇宙に放棄され、ごくまれに恒星の熱にも溶かされず、漂着する惑星であった。
その惑星には金属を腐食させるガスがあり、ロボットもやがては動かなくなる。
1体の人型ロボット(染谷将太)は、惑星を彷徨い、別の人型ロボット(栗原類)と出会う。
2体は「なぜ人間はロボットを工場で分解せずに、放棄するのか」や、互いの主人だった人間について語り合い、主人からもらったという発条式オルゴールを鳴らし、その音色に聞き入る。
「この星で君に会えてよかった」と別れを告げるが、すでにもう1体は活動を停止していた。
残った1体はオルゴールのネジを回し、しばらくして活動を停止した。
オルゴールの音色もやがて停まる。

外部リンク[編集]