廣田功

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廣田 功(ひろた いさお、1944年9月23日[1] - )は、経済史学者。東京大学名誉教授。専門はフランス経済史[2][注 1]

愛知県生まれ。1968年東京大学経済学部卒業。学部で関口尚志の演習に参加[7]。1973年中央大学商学部助手。1974年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。1975年-1978年パリ第8大学歴史学博士課程留学(フランス政府給費留学生)。1978年中央大学商学部助教授。1983年東京大学経済学部助教授、1985年教授。2005年新潟大学経済学部教授。2005年フランス政府パルム・アカデミック・シュバリエ叙勲。2009年帝京大学経済学部教授[8]。2010年-2017年度帝京大学経済学部長[5]。2018年度より帝京大学学術顧問[6]

東京大学特任教授[3]政治経済学・経済史学会理事代表(1998-2004年)[8][注 2]新潟・フランス協会理事[9]、公益財団法人日仏会館常務理事(文化事業委員会委員長。2007年-)[1]、同副理事長(2011年-)[8]文化系フランス政府給費留学生の会(ABCの会)会長、同幹事も務めた[10]日本学士院会員[11]。1975年のパリ留学以来、フランスの食文化、特に地方料理に関心を持つ。NHK文化センター等の講座・講演で講師を務め[4]、新潟・フランス協会、日仏会館、鎌倉日仏協会等で講演と試食をセットにした「食文化版ツール・ド・フランス」を開催[12][13]。2011年4月から帝京大学で「美食科学」の講義の初代担当者を引き受けた[9]

馬場哲山本通須藤功との共著『エレメンタル欧米経済史』(晃洋書房、2012年)は西洋経済史の代表的な教科書の一つとして知られる[14]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『現代フランスの史的形成――両大戦間期の経済と社会』(東京大学出版会[東京大学産業経済研究叢書]、1994年)

共著[編集]

  • 『エレメンタル欧米経済史』(馬場哲、山本通、須藤功共著、晃洋書房、2012年)

編著[編集]

  • 『転換期の国家・資本・労働――両大戦間の比較史的研究』(奥田央、大沢真理共編、東京大学出版会、1988年)
  • 『市場と地域――歴史の視点から』(秋元英一、藤井隆至編共編、日本経済評論社、1993年)
  • 『戦後再建期のヨーロッパ経済――復興から統合へ』(森建資共編著、日本経済評論社、1998年)
  • 『ヨーロッパ統合の社会史――背景・論理・展望』(永岑三千輝共編著、日本経済評論社、2004年)
  • 『現代ヨーロッパの社会経済政策――その形成と展開』(編、日本経済評論社、2006年)
  • 『欧州統合の半世紀と東アジア共同体』(編、日本経済評論社、2009年)
  • 『東アジアにおける経済統合と共同体』(加賀美充洋共編、日本経済評論社、2014年)

訳書[編集]

  • フランス共産党中央委員会経済部、『エコノミー・エ・ポリティーク』誌編『国家独占資本主義――マルクス主義政治経済学概論(上・下)』(大島雄一、広田明、村上康夫、松岡寛爾、狩野博、近藤哲生、和田周一、稲本洋之助共訳、新日本出版社、1974-75年)
  • ロベール・フランク『欧州統合史のダイナミズム――フランスとパートナー国』(日本経済評論社、2003年)
  • ミッシェル・マルゲラズ『20世紀フランス資本主義史論――国家・経済・社会』(権上康男共訳、日本経済評論社、2004年)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 廣田編『現代ヨーロッパの社会経済政策』(2006年)によると、専攻は現代欧米経済史、ヨーロッパ統合史[3]。新潟・フランス協会ウェブサイト(2009年)によると、専門は20世紀フランス経済史、EU経済論[4]。『先端教育』2022年9月号によると、専門分野はフランス・ヨーロッパの20世紀社会経済史、欧州統合史、食文化史[5]。日仏会館ウェブサイト(2025年)によると、専門は20世紀フランス経済史およびヨーロッパ統合史[6]
  2. 新潟・フランス協会ウェブサイトによると、2000年から2006年まで政治経済学・経済史学会会長[1]。政治経済学・経済史学会は2002年に土地制度史学会から改称した。

出典[編集]

  1. a b c 樋口陽一先生講演会と南仏プロヴァンス地方料理を楽しむ夕べ 新潟・フランス協会、2010年5月14日
  2. 江夏由樹「前学部長 廣田功教授への謝辞」『帝京経済学研究』第52巻第1号、2018年10月
  3. a b 現代ヨーロッパの社会経済政策―その形成と展開 紀伊國屋書店
  4. a b 学んで食べるおいしい文化講座 III 新潟・フランス協会、2009年5月7日
  5. a b 留学生の学びと生活を360°サポート 帝京大学日本語教育センター 『先端教育』2022年9月号
  6. a b フランスの味覚・料理・地域 日仏会館、2025年
  7. 廣田功『現代フランスの史的形成――両大戦間期の経済と社会』東京大学出版会、1994年
  8. a b c 【講演演者略歴】Japan Digestive Disease Week 2015 [JDDW 2015 TOKYO] 第23回 日本消化器関連学会週間、2015年
  9. a b 東京大学名誉教授・帝京大学経済学部長・元新潟大学教授・日仏会館常務理事・新潟・フランス協会理事 廣田 功 氏 より 新潟フランス協会、2009年
  10. ABCの会 役員 ABCの会
  11. 受賞・受章/日本学士院会員 東京大学大学院経済学研究科
  12. 「横浜フランス月間2025」で講演会「フランスの美食文化~歴史と現在」を横浜日仏学院と共催 フェリス女学院大学、2025年6月17日
  13. 食文化版ツール・ド・フランス 鎌倉日仏協会、2019年6月25日
  14. 戸田龍介「山本通先生退職記念号に寄せて」『商経論叢』第53巻第4号、2018年8月

外部リンク[編集]