山本ひろ子

山本 ひろ子（やまもと ひろこ、1946年 - ）は、宗教思想史家。和光大学名誉教授。日本宗教思想史専攻。

人物

中世神話の研究で知られる。伊藤正義が「中世日本紀の輪郭――太平記における卜部兼員説をめぐって」（『文学』第40巻10号、1972年）で「中世日本紀」という概念を提起した後、阿部泰郎、伊藤聡、小川豊生、小峯和明、斎藤英喜、山本ひろ子らによって「中世日本紀」に関する本格的な研究が開始された。山本は「中世日本紀」に加え「寺社縁起」や「本地物」も包括する概念である「中世神話」という概念を提起した。

著書

単著

• 『変成譜――中世神仏習合の世界』（春秋社、1993年、新装版2000年／講談社［講談社学術文庫］、2018年）
• 『大荒神頌』（岩波書店［シリーズ物語の誕生］、1993年）
• 『異神――中世日本の秘教的世界』（平凡社、1998年）
  • 『異神（上・下）』（筑摩書房［ちくま学芸文庫］、2003年）
  • 『改訂新版 異神――中世日本の秘教的世界 Ⅰ 新羅明神・摩多羅神編』（戎光祥出版、2024年）
  • 『改訂新版 異神――中世日本の秘教的世界 Ⅱ 宇賀弁才天・牛頭天王編』（戎光祥出版、2024年）
• 『中世神話』（岩波書店［岩波新書］、1998年）
• 『摩多羅神――われらいかなる縁ありて』（春秋社、2022年）

共著

• 『吉本隆明論集』（月村敏行、芹沢俊介、野崎守英、藤井貞和、久保隆共著、灯書房、発売：JCA出版、1983年）

編著

• 『物語・差別・天皇制』（赤坂憲雄、兵藤裕己共編、五月社［フィールドワーク・シリーズ］、1985年）
• 『歴史を問う（全6巻）』（上村忠男、大貫隆、月本昭男、二宮宏之共同編集委員、岩波書店、2001-2004年）
• 『事典哲学の木』（永井均、中島義道、小林康夫、河本英夫、大澤真幸、中島隆博共同編集委員、講談社、2002年）
• 『祭礼――神と人との饗宴』（編、酒寄進一写真、平凡社［別冊太陽］、2006年）
• 『島の想像力―神話・民俗・社会』（浅見克彦共編、岩田書院、2010年）
• 『民俗と仮面の深層へ――乾武俊選集』（乾武俊著、宮嶋隆輔共編、国書刊行会、2015年）
• 『諏訪学』（編、国書刊行会、2018年）
• 『神楽の中世――宗教芸能の地平へ』（松尾恒一、福田晃共編、三弥井書店、2021年）

外部リンク

• office-hiroko - JUGEMブログ
• 山本ひろ子研究室 (@office_hiroko) - X（旧Twitter）
• 山本ひろ子研究室｜和光大学表現学部総合文化学科