夢みる機械 (漫画)

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夢みる機械諸星大二郎の短編SFマンガ作品。

および、同作品を表題作としたSFマンガ短編集。短編漫画はドラマ化されている。

概要[編集]

週刊少年ジャンプ』(集英社)の1974年45号に読み切り掲載された。

2016年に『世にも奇妙な物語』の一遍としてドラマ化されている。

あらすじ[編集]

少年・ケンは日々を退屈して過ごしていた。

ケンは、自分の母親がいつの間にかロボットにすり替わっていたことに気づいた。母親だけではなく、父親も学校の先生も全てロボットだった。近隣の住人であり、ケンが信頼していた哲学者のシブさんもロボットだった。

ロボットのシブさんが持っていた「世界財団ユートピア配給会社」の名刺を頼りに、ケンは会社に乗り込んだ。

短編集[編集]

1978年6月30日朝日ソノラマより刊行された。

解説[編集]

短編集は、日常生活から一転して不安に陥れるような奇妙な作品ばかりを集めている。少しだけユーモラスな作品もある。

収録作品[編集]

  • 夢みる機械(1974年週刊少年ジャンプ11月号掲載)。存在論と認識論の対立がテーマで、映画『マトリックス』にも影響を与えたとか。サブキャラの「シブさん」の名前は澁澤龍彦から。
  • 浸蝕惑星(1974年週刊少年ジャンプ9月号掲載)
  • 奇妙なレストラン(1973年週刊漫画アクション10月増刊号掲載)
  • ティラノサウルス号の生還(1976年週刊プレイボーイ12月号掲載)
  • コッシー譚(1974年パピヨン5月号掲載)
  • ど次元世界物語(1975年少年アクション12月号掲載)
  • 地下鉄を降りて…(1976年奇想天外5月号掲載)
  • ぼくの日記帳(1973年週刊漫画アクション11月増刊号掲載)
  • 猫パニック(1975年週刊少年ジャンプ8月増刊号掲載)。シブさんも登場する。

世にも根奇妙な物語[編集]

ウィキペディアの生真面目ユーザーたちが世にも奇妙な物語 春の特別編 (2016年)#夢みる機械の項目をおカタく解説しています。

2016年5月28日に『世にも奇妙な物語 春の特別編』の一遍として窪田正孝主演のドラマが放映された[1]

原作漫画の主人公ケンは少年であるが、ドラマの主人公・野間崎健二は漫画家を夢見て工場で働く青年である。

あらすじ (ドラマ版)[編集]

野間崎健二は実家暮らしで漫画家を目指し、執筆しては編集社に持ち込みを行っていた。持ち込みの結果は芳しくなく、漫画家デビューは遠かったが、工場の仕事は順調だった。

健二は自身の恋人・稲葉慶子に、自分には才能が無いのかとグチをこぼす。慶子にはイラストレーターを目指していたが、諦めたという過去があった。

実家で漫画を執筆する健二に母親・直美が「いつまでも子供みたいに」と描きかけの漫画原稿を取り上げようとする。もみ合ううちに母親の腕がとれてしまい、ジタバタ動いたあとに、母親は目から青い光を放って動かなくなってしまった。取れた母親の腕には「UTOPIA配給会社」の刻印があった。健二はあわてて父親・六郎に報告するが、父親は健二の帰宅時と同じ「母さんならパートだ」と繰り返すだけだった。

母親、父親だけでなく、編集社の人間、働いている工場の上司なども同じ様な事しか言わないことに気づいた健二は、自分以外が、人間ではなくロボットではないかと思い始めた。慶子にそのことを相談するが、慶子は、疲れて夢でも見たのではないかと信じようとしない。自室で倒れた母親を慶子に見せようとしたが、母親の姿はなかった。しかし、配線の切れ端のような金属片が残っており、それで慶子が指を負傷する。これによって、健二は夢ではなかったことを確信した。

翌日、健二は工場の上司を力強く地面に叩きつけた。すると上司は母親と同じようにジタバタした後に目を青く光らせて動かなくなった。

帰宅した健二を何事もなかったかのように母親が出迎え、父親は「母さんならパートだ」と同じセリフを口にする。家を呼び出した健二は出発する車と遭遇、その車には「UTOPIA配給会社」と書かれていた。

健二は慶子に相談したが、慶子は「(周囲がロボットだということの)どこが問題なの?」と言う。慶子の指には昨日の傷が無かった。健二は慶子の両肩を掴んで激しく揺さぶり問い詰めると、慶子もジタバタして目を青く光らせると動かなくなった。

慶子のバッグの中から「世界財団 ユートピア配給会社」というパンフレットを見つけ、健二はその住所に向かった。ユートピア配給会社の受付女性に案内された、地下には棺桶の様なカプセルが無数に並んでおり、カプセルの中ではそれぞれヘッドギアの様なものを頭部につけた人間が眠っていた。受付嬢の説明では、彼らは「退屈で夢のない日常に夢を求めるため、夢の中で第二の人生を過ごしている」のだという。理事長からユートピアの世界を経験することを勧められ、眠らされそうになった健二だったが、カプセルに入ることを迷った末に現実で生きることを選んだ慶子に救われる。

その後、健二は漫画家としてデビューが決まり喜ぶのだが、慶子は「ここがユートピアなの」と告げた。

実は、健二は、お試し版ユートピアの世界を経験していたのであり、本物の慶子はカプセルの中に入っていたのだ。健二は夢を制御する機械を破壊する。理事長や受付嬢もロボットであり、動きを停止した。慶子らが目覚めたことで、健二は喜ぶのだが、慶子たちからは「なぜ起こしたのか」と不機嫌な声で問われる。ユートピア配給会社から逃げだした健二だったが、時間が止まったかの様に健二以外の人間は全員動きを止めていた。歩道橋の上で揺らぐ風船を見かけた健二は、喜んで歩道橋に向かったが、風船を持っている子供もまたロボットであった。静かな街の中で、健二はただ独りで絶望する。夢を制御する機械は再起動した。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

脚注[編集]

  1. 諸星大二郎「夢みる機械」が窪田正孝でドラマに、「世にも奇妙な物語」特別編”. コミックナタリー (2016年5月17日). 2026年7月1日確認。

外部リンク[編集]