地球
地球は青かった
地球(ちきゅう、Earth)は、太陽系の惑星で、太陽からの順で、水星、金星の次の惑星で、内惑星である。
概要[編集]
地球は今から約46億年前、太陽や太陽系と共に出来たとされる、太陽系の第三惑星である。太陽系は銀河系にあり、さらにいえば銀河系は銀河団(郡)にある。
太陽から3番目に近い惑星である。
衛星として「月」を持っている。自身の1/4倍の大きさを持つ。太陽系の惑星では唯一、液体の水がある。大気が酸素を含む空気であるのは地球だけである。地球は水の惑星、空気の惑星、森の惑星でもある。
宇宙から見た地球は、表面に青い海が見えており、うっすら青く見える。海の水は、表面の温度が急に上がったり下がったりするのを防いでくれる。生命の維持に不可欠な液体の水である。
太陽から約1億4960万km離れたところを約1年(365.25日)かけて一周する。地球は、北極点を上としてみた場合、左回転に自転している。太陽からの距離が生命にとってちょうどいいとされている。人間の生命の住む天体で、自然環境を支えている。
表面構造[編集]
大気圏の区分[編集]
対流圏[編集]
地表~平均約11km。地表の気温は平均的には約15度であり、高さとともに気温が下がる(一千メートルあたり、約摂氏六度)。ここは大気の対流が活発なため、雲の発生や降雨などの気象現象が起こる。
地球の大気の構成は、78%が窒素、21%が酸素、1%がアルゴン(とその他)で構成されている。二酸化炭素は0.03%。このような大気を持つのは太陽系では地球だけである[1]。だが、系外惑星の中には地球の大気構成と酷似したものも続々と発見されている。
地殻は主に岩石でできている。様々な金属を鉱物としており、中心部には鉄が主成分である。表面の70%が海洋で覆われている。
生命誕生以前は嫌気性環境だったが、光合成によって大気中の酸素量が増えた結果としてミトコンドリアと共棲した好気性の生物が生まれ、現在のような環境になった。このあたりの事情は「ミラーの実験」(ユーリー・ミラーの実験)などを参照されたい。
成層圏[編集]
地表から11km~50km、20kmまでは気温が変わらないが、それより上空は気温が上がる。
熱圏[編集]
地上の構造[編集]
地表のほとんどは、水の下に浸かっている。この水を、海と呼ぶ。水面から上に出ている部分を陸と呼ぶ。
陸[編集]
特に広い陸の塊が、次の6個ある。このうち、ユーラシアとアフリカ、北アメリカと南アメリカはわずかに陸地で繋がっている。
ユーラシア大陸にあるエベレストと呼ばれる山は、海面から測った標高の最も高く、8,000mを越えている。これは地球の半径の0.001倍程度にすぎない。
海[編集]
特に広い海の塊が、次の3個ある。3つの海はそれぞれ繋がっている。
太平洋にあるマリアナ海溝は、海面から測った深さの最も深く、10,000mを越えている。これは地球の半径の0.002倍程度にすぎない。
内部構造[編集]
- 海 と陸地の比率は7:3で、海は70%、陸地は30%。
- 地殻
- マントル
- 地下2900kmまでの層。高温高圧。甘藍(キャベツの異称)岩質岩石からなる。固体だが流動性がある。「シマ(Si-Mg)層」とも呼ばれる。
- 外核
- 内核
回転[編集]
地球は、他の殆ど全ての惑星と同じく「自転」しながら「公転」をするという二種類の回転を同時にしている。
自転と公転によって、昼夜と季節の変化を生み出し、月を衛星として持っている。時点は、1日に1回転しており、太陽の方を向いているのが昼、太陽の反対側が夜になる。
地球は太陽の周りを回っているのに、人は回っていないように感じている。
- 自転
- 地軸を中心軸として、およそ24時間に1回、回転している。これにより朝昼晩がある。また、地軸が公転軸より23.4度傾いているため、地球上の殆どの地域で季節がある。赤道における自転の速度は時速1700kmで、1秒間に460m進む。
- 公転
- 365.24219...日に1回、太陽を中心に回転している。この0.24219...日のズレを補正するため、閏日(2月29日)が挿入される。なお地球の公転軌道は真円ではなくやや楕円を描いている(ケプラーの法則)[2][3]。公転の速度は時速10万km、秒速30km。
自転の影響[編集]
太陽光は赤道付近ほど当たりやすく、極付近ほど当たりにくい。赤道付近では、大気が高温になって上昇するため低気圧になる。逆に極付近では、大気が低温になって下降するため高気圧になる。そのため、極付近・赤道付近では高緯度から低緯度方向に風が吹くが、地球の自転によるコリオリの力により、これらの風は東から西の向きに曲げられる。これを偏東風と呼ぶ。
偏東風の影響で、緯度30°付近では下降気流が発生して高気圧になり、緯度60°付近では上昇気流が発生して低気圧になる。そのため、日本を含む中緯度では低緯度から高緯度に向かって風が吹く。高緯度方面に吹く風は、コリオリの力により西から東の向きに曲げられる。これを偏西風と呼ぶ。
磁場[編集]
地球が回転することで液化した内核の鉄やニッケルに電流が流れ、ダイナモ理論より地球に磁場が帯びる。これを地磁気という。地磁気は年々減少している。かつては磁場が逆転(「イベント」と呼ばれる)した。
なお、南極がN極、北極がS極である点は要注意。北極がS極であるから、磁石のN極は北を向くのである。
誕生[編集]
太陽の誕生に由来する惑星である。宇宙空間に漂っていた塵やガスが集まり、重力によって収縮し(これをグロビュール(胞子)という)、そこから恒星としての太陽が誕生し、核融合によって恒星となり熱と光を発しはじめた。また、その周りを公転していた無数の岩石が自らの重力によって衝突し、あるものは粉々に砕け散り、あるものは接合して巨大化した。巨大化した微惑星にさらに多くの岩石がぶつかり、微惑星は小惑星に、そしてさらに原始惑星へと成長した。地球の誕生参照。
なぜ地球だけに生命が誕生したのかは、?。
未来[編集]
太陽の成長による気温の上昇から始まり、大気中の二酸化炭素減少による植物の減少、海洋の消滅、プレート・テクトニクスの停止、外核の固体化による地磁気の消滅によって生物の生存が不可能になる。さらに、太陽が赤色巨星化することによって地球は太陽に飲み込まれるとされていと予測されている。「よみもの:地球の未来」参照。
その他[編集]
「地球だけは不老不死なのでは?」という説がある。地球だけは寿命は無く、年齢は無く、年を取らず、永遠に古びない、永遠の命、永遠の若さと思われる。太陽が万が一寿命を迎えた場合でも、太陽の重力は減少するので、太陽からの距離が地球以降に遠く離れている惑星の公転軌道は、外側に移動するため、地球は太陽に飲み込まれないからである。人間・生命の住む所、人間が活動できる所は、地球しかないからである。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
関連項目[編集]
参考文献[編集]
渡嘉敷哲他『新ひとりで学べる11地学ⅠB』清水書院2003年8月20日第16刷発行