ベルリン国立美術館
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ベルリン国立美術館(ベルリンこくりつびじゅつかん、ドイツ語: Staatliche Museen zu Berlin)は、ドイツの首都ベルリンにある、プロイセン文化遺産財団(Stiftung Preußischer Kulturbesitz)に属する国立の美術館群の総称である。単一の美術館を指すのではなく、複数の博物館・美術館が集合体として組織されている点が特徴である。
概要[編集]
ベルリン国立美術館は、博物館島を中心にベルリン市内各所に点在する15の美術館・博物館と、4つの研究所、図書館、文書館から構成されている。その起源はプロイセン王国の王室コレクションにまで遡り、19世紀以降、一般公開されるようになった。
特に博物館島にある5つの施設(旧博物館、新博物館、旧国立美術館、ボーデ博物館、ペルガモン博物館)は、ユネスコの世界遺産「ベルリンの博物館島」として登録されており、ベルリンを代表する文化施設となっている。
歴史[編集]
- 1830年:カール・フリードリヒ・シンケル設計の旧博物館(Altes Museum)が開館。これがベルリン国立美術館群の基礎となる。
- 1841年:プロイセン王国国王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世が「博物館島」の創設を命じる。
- 1859年:新博物館(Neues Museum)開館。
- 1876年:旧国立美術館(Alte Nationalgalerie)開館。
- 1904年:ボーデ博物館(Bode-Museum、当初はカイザー・フリードリヒ博物館)開館。
- 1930年:ペルガモン博物館(Pergamonmuseum)開館。
- 第二次世界大戦中:多くの収蔵品が疎開・分散。ベルリンの分断に伴い、美術館群も東西に分かれて運営される。
- ドイツ再統一後:東西の美術館が再統合され、現在の「プロイセン文化遺産財団」の傘下に集約される。現在も施設の改修や再編が進められている。
主要な施設[編集]
ベルリン国立美術館に属する主な施設を以下に挙げる。
- 旧博物館(Altes Museum)
- 古代ギリシア、ローマの美術品、貨幣などを展示。
- 新博物館(Neues Museum)
- エジプト美術、先史・初期歴史時代の遺物などを展示。ネフェルティティの胸像で有名。
- 旧国立美術館(Alte Nationalgalerie)
- ボーデ博物館(Bode-Museum)
- 彫刻コレクション、ビザンティン美術、メダルコレクションなどを展示。
- ペルガモン博物館(Pergamonmuseum)
- 絵画館 (ベルリン)(Gemäldegalerie)
- 新国立美術館 (ベルリン)(Neue Nationalgalerie)
- 20世紀の近代美術(キュビスム、表現主義、バウハウスなど)を展示。ミース・ファン・デル・ローエ設計の建物も有名。
- ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(Hamburger Bahnhof – Museum für Gegenwart – Berlin)
- 現代美術に特化した美術館。
- 民族学博物館 (ベルリン)(Ethnologisches Museum)
- アジア美術館 (ベルリン)(Museum für Asiatische Kunst)
- 装飾美術館 (ベルリン)(Kunstgewerbemuseum)
豆知識[編集]
- ベルリン国立美術館は、世界でも有数の大規模な美術館群であり、その収蔵品の総数は数百万点に上ると言われています。
- ペルガモン博物館の「ペルガモン祭壇」は、古代ギリシアの都市ペルガモンにあった巨大な祭壇の復元であり、その規模と迫力は訪れる者を圧倒します。
- 旧国立美術館は、まるで古代ギリシアの神殿のような外観を持っており、その美しい建築自体も見どころの一つです。
- 各美術館はそれぞれ異なるテーマと歴史を持っており、ベルリンの豊かな文化と歴史を反映しています。
関連項目[編集]
- プロイセン文化遺産財団
- 博物館島
- 旧博物館
- 新博物館
- 旧国立美術館
- ボーデ博物館
- ペルガモン博物館
- 絵画館 (ベルリン)
- 新国立美術館 (ベルリン)
- ハンブルガー・バーンホフ現代美術館
- ベルリンの壁 (間接的に美術館の再統合に影響)
参考文献[編集]
- Stiftung Preußischer Kulturbesitz 公式ウェブサイト
- 各美術館の公式ガイドブック